第2節 光化学オキシダント対策


1 光化学オキシダント緊急時対策

全国19か所の地方気象台などで、必要に応じスモッグ気象情報を発表して国民への周知を図りました。都道府県では、この情報と大気環境測定局のデータを基に、光化学オキシダント緊急時対策要綱等により注意報等を発令すると同時に、ばい煙排出者に対する大気汚染物質排出量の削減及び自動車使用者に対する自動車の走行の自主的制限を要請するほか、住民に対する広報活動と保健対策を実施しています。
また、光化学オキシダントによる被害を未然防止するため、「大気汚染物質広域監視システム(愛称:そらまめ君)」により、都道府県等が測定している全国の大気環境データと共に光化学オキシダント注意報等発令情報をリアルタイムで収集し、これらのデータを広域地図情報等に加工し、インターネット等で一般に公開しています(http://soramame.taiki.go.jp/)。

2 揮発性有機化合物(VOC)排出抑制対策

光化学オキシダントによる大気汚染は、その原因物質である窒素酸化物及び揮発性有機化合物(VOC)の排出削減により、その改善が期待できます。
固定発生源から排出されるVOCについては、大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)に基づく規制と、事業者の自主的な取組とを適切に組み合わせて、効果的な排出抑制を実施することとしました。18年4月からは、VOC排出事業者に対してVOCの排出施設の届出義務、排出基準の遵守義務等が課されました。
自動車から排出されるVOCについては、大気汚染防止法に基づく排出ガス規制を引き続き実施しました。


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