2 水俣病公式確認50年事業
公式確認から50年を迎える節目の年に、水俣病問題をそれぞれの立場から検証すること、水俣病の経験をいかして教訓とすること、地域のもやい直しと振興を一層進めることを目的として、国、関係地方公共団体、水俣病関係団体、住民等が一体となって「水俣病公式確認50年事業実行委員会http://www.minamatacity.jp/jp/50th/top.htm(以下「実行委員会という。)」を設立し、水俣病公式確認50年事業に取り組んでいくこととしました。
具体的には、実行委員会の中にある「慰霊」「教訓」「地域福祉」「もやいづくり」の4つの事業検討部会が事業計画を策定し、水俣病の多くの犠牲者を慰霊するととともに、これまでの50年を回顧し、その教訓を後世に伝えるためのシンボジウムの開催や50年誌等の制作、地域のもやい直しを進める住民参加の事業などを行います。平成18年5月1日に行われた水俣病犠牲者慰霊式には小池環境大臣、江田環境副大臣が出席し、環境大臣が祈りの言葉を述べました。
平成17年には、市の将来の都市像を「エコポリスみなまた」とし、新たな総合計画を策定し、平成17年から5年間、この計画に沿ったまちづくりを進めることとしました。
「エコポリスみなまた」のイメージは、「環境=ゆとり」、「経済=ゆたかさ」、「健康・安心安全=いやし」の3つのバランスをよく調和させながら、市民と行政がもやいの精神で協働し、地域資源をいかした自主自立の地域づくりを進め、持続的に発展向上していくまちを目指そうとするものです。具体的な取組としては、エコツーリズムの充実発展、学校給食センター等の活用による地産地消の推進、薬草と温泉・食を結びつけた癒しの里づくり、公共施設への新エネルギー・省エネルギー技術の積極的な導入が挙げられます。
なお、これらの取組は、環境首都コンテスト全国ネットワーク(NPO法人環境市民など11団体)が、持続可能な地域社会づくりを日本で率先的に進めることを目的として、5年間にわたり行っている「環境首都コンテスト」において、水俣市が16年度、17年度に全国総合第1位になるなど、高い評価を受けています。