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第9節 

4 都市と農山漁村の交流

 健康、ゆとり、やすらぎ、自然など都市住民の農業・農村への多様なニーズが高まっている中、1)都市と農山漁村の共生・対流に向け、グリーン・ツーリズムの新たなスタイルを提案・普及、2)都市部での農山漁村情報提供、都市側と受入れ側とのマッチングの推進、3)グリーン・ツーリズムビジネスの起業家、体験指導員等の人材の育成・確保、4)地域ぐるみの受け入れシステムや交流空間の整備等を通じて、グリーン・ツーリズムを推進しました。また、子どもたちの都市農村交流機会の増大を図るため、農村部における都市部からの小中学生の受入れ体制を整備し、修学旅行や夏休み、週末等を利用した農業・農村体験活動を促進しました。
 「構造改革特別区域法」(平成14年法律第189号)により、1)民間団体、民間企業等による市民農園の開設を可能とする「特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律」(平成元年法律第58号)等への特例措置、2)農家民宿等にかかる消防用設備等にかかる消防法施行令の規定に対する柔軟な対応の容認等について規制緩和措置を講じ、パンフレットの配付、研修会等の開催により周知を図りました。
 山村においては、都市部の子どもたちを対象とした山村滞在型の森林・林業体験交流活動を実施するとともに、都市が山村で行う「ふるさと共生の森」の設定等森林と人との共生林の整備に向けた条件整備を実施するとともに「緑の募金」及び「緑と水の森林基金」の助成により森林整備等に関する事業を推進しました。
 漁港、漁村においては、親水機能を有する護岸やキャンプ場等の整備を行う「漁港交流広場整備事業」を全国50地区で、植栽や親水施設等の整備を行う「漁港環境整備事業」を全国76地区で実施しました。また漁業関係者と遊漁船業者等との協議会、海洋利用に関するルール・マナーの啓発、遊漁船業、ダイビング案内、釣り場等の管理運営等を行い、良好な自然環境の保全を図りながら、都市住民との交流を促進しました。

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