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第4節 

3 廃棄物・リサイクル対策の目標

(1) 廃棄物・リサイクル対策における目標の設定
 廃棄物・リサイクル対策の目標については、リサイクルに関しては、再生資源利用促進法や産業構造審議会のガイドライン等において古紙利用率等の個別の品目のリサイクル目標の設定・見直しや、廃棄物の適正処理に関しては、廃棄物処理施設整備の目標の設定が行われてきた。
 しかしながら、社会全体を環境基本計画で掲げられている「廃棄物のなくなる社会」に近付けることを目指して、廃棄物の発生抑制、適正なリサイクルの推進、廃棄物の適正な処理を総合的に図っていくための目標は、いまだ設定されておらず、検討を進める必要がある。
 また、廃棄物の発生抑制に関して、鉛、カドミウム等の有害な物質については、廃棄物の最終処分場での対応のみに任せるのではなく、製品中の使用量を減らしていくことが必要であり、社会全体としての取組の努力目標となる数値目標を設定するための検討を進める必要がある。
(2) 諸外国における廃棄物・リサイクル対策の目標
 廃棄物・リサイクル対策の総合的な目標について諸外国の取組を見てみると、オランダでは、1994年(平成6年)に策定された国家環境政策計画2(NEPP2)において、焼却され、又は埋め立てられる廃棄物の量を1990年(平成2年)の22.5百万tから2000年(平成12年)には14百万tに減らす目標が立てられている(第2-4-2図)。また、デンマークにおいても、リサイクル率を1993年(平成5年)の50%から2000年(平成12年)には54%に高め、埋立量を26%から21%に減らす目標が立てられている(第2-4-3図)。
 また、有害物質の削減についても、オランダのNEPP2においては、鉛、亜鉛、カドミウム、水銀等について、1990年(平成2年)レベルから大幅に削減する目標を立てている(第2-4-4図)。

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