3 国における基盤整備等

　環境汚染の監視及び調査研究の基盤となる各種測定分析業務の的確な推進に資するため、環境測定分析統一精度管理調査を実施した。
　この調査は、均一に調整された環境資料を全国の環境測定分析機関に送付し、その分析結果と前処理条件、測定機器の使用条件等との関係その他分析実施上の具体的な問題点等の調査を行うことにより、?分析機関におけるデータのばらつきの程度と正確さの実態を把握し、?分析機関の分析者が自己の技術を客観的に認識し、環境測定技術の向上を図る契機とするとともに、?各分析法についての得失を明らかにして分析手法、分析技術の改善を図り、もって環境測定分析の精度の向上及び信頼性の確保に資することを目的として実施した。
　平成7年度は、模擬排水試料中のテトラクロロエチレン、ジクロロメタン、シマジン、鉛、クロム、ひ素、亜鉛、マンガンの6項目について調査を実施した。
　通商産業省においては、「工業標準化法」に基づき、平成7年度は汚染物質等の分析方法及び自動計測器に関する日本工業規格の拡充を図るとともに、その基礎となる標準物質等の基礎研究を実施した。
　文部省においては、大学の研究者が行う環境保全等に関連する幅広い基礎的研究を推進するとともに、環境保全等に関連する研究者の育成も行った。
　また、科学研究費補助金の重点領域研究において「人間・地球系−人間生存のための地球本位型社会の実現方法」等の領域を設定し、環境に関する基礎研究を推進するとともに、一般研究等の研究種目においてもこれらの研究の推進を図った。