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第2節 

3 自然とのふれあいを求める意識の高まり

 平地、里地の自然の荒廃が進む一方で、所得水準と余暇時間の増大を背景に自然とのふれあいを求める意識が高まっている。総理府による自然の保護と利用に関する世論調査によると「自然への関心がある」と答えた者の割合は昭和61年調査に比べ約6%上昇して平成3年調査では84.5%となっている(第3-2-6図)。特に都市部においては自然とのふれあいを求める意識が強く、自然とふれあう機会を増やしたいと思う者の割合は、町村部では45.4%にとどまるのに対し、東京都区部では83.5%に達している。これは、町村においては、日常的に自然とふれあう機会が多いのに対し、東京都区部ではそれが少ないことを反映しているものと考えられる。
 また、自然保護活動へ参加したことがある人の割合は平成3年調査ではほぼ半分を占め、10年前と比較すると約20%増えており、自然への関心の高まりが具体的な活動に結びついていることがわかる。さらに、今後、自然保護活動へ参加したいという人の割合も昭和61年には約55%だったのが、平成3年には約65%に伸び、自然保護活動への積極的な姿勢が読みとれる。また、自然保護活動への参加経験がある者のそのような活動への参加意向は、86.9%と非常に高くなっており、自然保護活動未経験者の参加をいかに促進していくかが、自然保護活動の一層の推進に向けて重要であることがわかる。

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