2 鳥獣の保護管理対策の強化
長期的観点から鳥獣保護施策を積極的に推進するため、各都道府県においては、第7次鳥獣保護事業計画に基づき都道府県設鳥獣保護区の設定、有害鳥獣の駆除、違法捕獲の防止等の対策を総合的に推進する。また、新たな国設鳥獣保護区の設定等を推進するとともに、既設の国設鳥獣保護区においては、鳥獣の生息環境の改善や利用施設の整備等の管理の充実に努める。
渡り鳥の生息状況を把握するため、鳥類観測ステーションにおける標識調査、ガン・カモ科鳥類の生息調査及びシギ・チドリ類の定点調査を引き続き実施する。また、鳥獣による農林業等への被害を防止し、人間活動と鳥獣との共存を図るため、クマを対象とした保護管理マニュアルの策定、ニホンザル等による農林業被害防止等を目的とした個体群管理手法の確立のための研究及びカモシカの個体数調整に伴う生息動向などのモニタリング調査等を実施し、これらを通じて科学的データに基づく鳥獣の保護管理を推進する。