6 悪臭
悪臭は、大気中にきわめて徴量の悪臭物質が混じっても感じられるものであり、騒音・振動と同じく感覚公害であって、我々の生活に密着した問題となっている。平成3年度における悪臭に係わる苦情件数は10,616件で、昭和47年度の21,576件をピークに総じて減少傾向にある。なお、典型7公害に対する苦情のうち悪臭の占める割合は、騒音に次いで2位であり、昭和52年以降2割強の水準で推移している。発生源別の苦情件数の内訳では、製造事業場によるもの27.8%、畜産農業によるもの22.5%となっているほか、個人住宅等が発生源となる生活型のものが12.0%となっている。
悪臭に対する対策として、昭和46年に、事業活動に伴って発生するアンモニア、メチルメルカプタンなどの悪臭物質の排出を規制することを目的とする悪臭防止法を制定しており、同法に基づき対策が行われている。