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第2節 

2 地球サミットに向けての取組

 地球サミットは、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された国連人間環境会議の20周年を画して、「持続可能な開発」をテーマに1992年の6月3日から6月14日までブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催される。同会議においては、人と国家の行動の基本原則を定め地球を人類共通の未来のために良好な状況に確保することを目指す「環境と開発に関するリオ宣言(地球憲章)」の採択、21世紀に至る間に実施すべき具体的な行動を定めた「アジェンダ21」の策定、気候変動枠組み条約、生物多様性条約(仮称)、森林に関する原則文書等についての採択等を行うことが検討されている。
 我が国は、地球サミット準備会合、気候変動枠組み条約交渉会議及び生物多様性条約交渉会議等に参加し、地球サミットの準備に積極的に係わってきた。
 地球サミット準備会合においては、熱帯林を含めた世界の森林の保全に関する国際的な合意形成を図るべく「世界森林憲章」の策定を提唱する等の具体的提案を行い、積極的な貢献を行ってきた。
 地球サミットの成果を実現するための資金協力と技術移転のメカニズムの確立が重要の課題となっている。平成4年4月には地球サミット事務局の主催による地球環境賢人会議が東京で開催され、資金メカニズムについての提言がとりまとめられ、地球サミットに提出される予定である。
 気候変動枠組み条約交渉会議においては、具体的排出抑制目標や、目標を達成するための実施方法を提案するとともに、第1作業部会の共同議長を努める等条約交渉の進展に向けて積極的な貢献を行っている。
 一方、生物多様性条約交渉会議においては、生物多様性の具体的な保全措置の内容が、より効果的なものとなるよう建設的な意見を提出するなど、合意形成に向けて積極的な貢献を行ってきた。
 また、地球サミットに向けたアジア太平洋地域からの提言を得るため平成3年7月に東京において「アジア太平洋環境会議」を開催した。

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