2 自然保護思想の普及及び自然教育の推進
近年、余暇畦間の増大や都市化の進展等により、国民の自然とのふれあいの欲求の高まりが指摘されており、自然とのふれあいの場を確保し、ふれあいの機会を提供すること等により、自然環境の適正な利用を推進することが重要となっている。
このため、環境庁ではこのような施策のより一層の充実を図るべく、平成3年4月、自然保護局に「自然ふれあい推進室」を設置し、平成3年度においては以下のような施策を推進した。
(1) 自然に親しむ各種の行事の実施
人々が自然に対する理解を深め、自然を大切にしようとする愛情とモラルを育成するため、ビジターセンターや自然研究路等の施設を活用し、以下のインタープリテーション活動等を通じ、自然教育を積極的に推進した。
ア 4月29日がみどりの日に指定されたことを記念して、新宿御苑や全国の国立公園等で「自然に親しむみどりの日の集い」を実施した。
イ 7月21日から8月20日を「自然に親しむ運動」と定め、全国の自然公園等で自然観察会等の各種行事を実施した。なお、その中心行事として上信越高原国立公園草津地区(群馬県)において第33回自然公園大会を開催した。
ウ 自然の中を歩くことにより、健康の増進とともに自然とふれあうことを目的として、10月第1日曜日を中心に47都道府県の自然歩道等において「全国一斉に自然歩道を歩こう大会」を実施した。
(2) 自然とのふれあいを推進する指導者等の育成
また、そのような活動に協力するボランティアの育成とその活動基盤の整備のため「パークボランティア活動基盤整備事業」を瀬戸内海国立公園倉敷地区等3地区で実施するとともに、自然解説活動における指導者養成のための自然解説指導者育成事業」を実施した。
一方、自然公園における動植物の保護や美化思想の普及、事故の防止等利用の適正化のため、自然公園指導員を委嘱しているが、新人指導員に対する研修を実施し、利用者指導の充実を図った。