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第1節 

3 国民参加による自然保護への取組

 イギリスの「ナショナル・トラスト」に示唆を受け、募金活動等を通じ広く国民の自主的参加により良好な自然環境等を有する土地の取得、管理を行い、保全を図っていこうとするナショナル・トラスト(国民環境基金)活動は、現在、北海道小清水町の「オホーツクの村建設運動」や和歌山県の「天神崎保全市民運動」など全国各地において推進されている。
 こうした活動は国民自らの手による自然保護活動を推進していくうえで極めて有意義なものであり、更に普及、定着していくことが期待される。
 このため、平成3年度には、自然環境保全法人(自然環境の保全のため良好な自然環境を有する土地の買取り、管理に関する業務を行うことを主たる目的とする公益法人)を特定公益増進法人として認定し、これに対する寄付金について損金算入を認める等の税制上の優遇措置を講じる制度の普及に努めるとともに、ナショナル・トラスト活動の推進を図るため、第9回ナショナル・トラスト全国大会においてシンポジウム等を開催し、活動の趣旨の一層の周知を図った。

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