阿蘇の花ごよみ
阿蘇に生育する植物は、約1,600種類といわれています。その中でも草原は野の花の宝庫で、特に多くの花が咲く草原は“花野”と呼ばれています。4月初旬から11月頃まで、季節の移り変わりを告げるさまざまな花が草原を彩ります。
通年見られる群落
コイワカンスゲ群落〔カヤツリグサ科〕
イタドリ群落〔タデ科〕
春に咲く花
ミヤマキリシマ〔ツツジ科〕
イワカガミ〔イワウメ科〕 NT
キスミレ〔スミレ科〕 NT
サクラソウ〔サクラソウ科〕 VU ★
ハナシノブ〔ハナシノブ科〕 CR CR ★
夏に咲く花
ユウスゲ〔ススキノキ科〕
オグラセンノウ〔ナデシコ科〕EN VU ★
アソノコギリソウ〔キク科〕AN NT
マツモトセンノウ(ツクシマツモト)[ナデシコ科] EN VU ★
ヒゴタイ〔キク科〕EN VU ★
ヤツシロソウ〔 キキョウ科〕EN EN ★
ツクシフウロ〔フウロソウ科〕CR VU ★
秋に咲く花
ツクシアザミ〔キク科〕
レッドリストのカテゴリー(ランク)
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絶滅危惧CR+EN CR+EN ・絶滅危惧ⅠA類 CR CR ・絶滅危惧ⅠB類 EN EN |
絶滅の危機に瀕している種 ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの |
| 絶滅危惧Ⅱ類 VU VU | 絶滅の危険が増大している種 |
| 準絶滅危惧 NT NT |
現時点での絶滅危険度は小さいが、 生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 |
| 情報不足 DD DD | 評価するだけの情報が不足している種 |
| 絶滅のおそれのある 地域個体群 LP LP |
地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの |
| 要注目種 AN AN |
現在必ずしも絶滅危惧のカテゴリーに属しないが、 存続基盤が今後変化減少することにより、容易に絶滅危惧に移行し得る可能性が高い種 |
希少野生動植物種
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熊本県指定希少野生動植物 ★ 国内希少野生動植物種 ★ |
絶滅のおそれのある野生生物のうち、特に保護を図る必要があると認めて指定。 捕獲・採取、殺傷・損傷、譲渡等が原則として禁止されている。 |
※環境省の国内希少野生動植物種は、種の保存法に基づき指定
阿蘇の植物分布
阿蘇の植物は、中岳火口を中心に、変化に富んだそれぞれの環境に適応した植物が分布しています。火口周辺の火山荒原にはコイワカンスゲ群落やイタドリ群落などが生え、火口から遠ざかるにつれてミヤマキリシマ群落、草原、森林と遷移します。
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阿蘇の植物の特徴
阿蘇の草原や湿原には、氷河期の頃に陸続きだった中国大陸との共通種である「大陸系遺存植物」や、主に北日本に分布する「北方系植物」が数多く生育しています。こうした異なる由来を持つ植物種の混在が、阿蘇の植物の多様性につながっています。
ツクシフウロ
ヒゴシオン