環境省自然環境・生物多様性南極地域の環境保護南極地域観測隊同行日記

ブリザードの休日

2015年1月18日(日)

ブリザード前の昭和基地(第二夏期隊員宿舎付近)。多くの場所で雪がとけ、茶色い大地が見えています。写真拡大

ブリザード後。雪の量自体はそれほど多くはないのですが、殆んどの場所は白くおおわれています。写真拡大

 昭和基地は一昨夜から昨夜にかけて強風に雪が混じるブリザードの状態でした。南極の夏にあたる1月は比較的ブリザードは少ないらしいのですが、今回のものは瞬間最大風速50m/秒を超える1月としては記録的な強風となりました。ブリザード時の外出は大変危険なため、隊員は宿舎で待機となります。私は前職の沖縄県石垣島での勤務の際に大きな台風を何度か経験しているので強風には慣れているつもりでしたが、横殴りの雪とゴーっというけたたましい音、時折吹き込む隙間風には少しだけ不安にさせられました。ただそれにも増して皆さん久々の休日を楽しんでいる様子でした。この夏期間は、夏隊にとっては1カ月強の限られた昭和基地滞在期間であり、越冬隊にとっても雪に覆われず作業ができる貴重な時期であるため、皆さん連日早朝から夜遅くまで作業を続けています。特に最近は通常の建設作業に加え、「しらせ」が接岸し輸送作業が始まっているため、非常に忙しい毎日でした。昨日の休日は寝だめする人や、本を読む人、パソコンを開いて写真の整理をする人など、おのおのゆっくりと過ごしました。ブリザードは良い骨休みになったのではないでしょうか。今は外出注意令も解除されましたので、各隊員はこれから持ち場の状況確認に行くところです。大きな被害が出ていないことを祈っています。

*「今日の生きもの」コーナーも今回は「休日」とさせていただきます(ネタ切れ気味です…)。また次回から再開しますのでしばしお待ちください。

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