自然環境・生物多様性

第60次南極地域観測隊同行日記

 環境省では、南極地域観測統合推進本部(本部長:文部科学大臣)が組織する「南極地域観測隊」に定期的に職員を同行させ、主として我が国昭和基地周辺の環境や動植物の状況等について、現地調査を実施してまいりました。
 第60次南極地域観測隊夏隊(平成30年11月25日~平成31年3月21日)にも、1名の環境省職員が同行します。
 このページでは、南極で活躍する環境省職員の現地からの声を「第60次南極地域観測隊同行日記」として紹介します。

環境省職員日記

第6回:雪解け進む南極 ~観測隊の野外調査について~

2019129()

こんにちは。

ブライボークニーパという露岩域に野外調査に行ってきました。

南極は夏真っ盛りを迎え雪解けも進み、ところどころに水たまりが広がっていました。

露岩域「ブライボークニーパ」

<露岩域「ブライボークニーパ」 写真中央に見えるのはヘリコプター>

前回、露岩域についてご紹介しましたが、今回は露岩域で行っている観測隊の野外調査についていくつかご紹介します。

南極地域観測隊は、南極の様々な事象について観測業務を行う観測系と、南極で観測を行うために必要な基地や機械等の設備の建設・維持管理、医療や食事の提供等を行う設営系の2つに大別されます。

観測系の隊員は、気象や海洋、陸上生物などといったチームに分かれて観測業務を行っており、観測内容によっては昭和基地やしらせだけではなく、昭和基地周辺にある様々な露岩域に野外調査に行きます。

例えば、ペンギンの調査のためペンギンのルッカリー(集団営巣地)に訪れるペンギンチームや、南極の地図を作成するための測地チームなど、様々なチームが様々な目的で露岩域で野外調査を行っています。

ペンギンチームが調査を行っている露岩域「ラングホブデ」の水くぐり浦にあるペンギンのルッカリー

<ペンギンチームが調査を行っている露岩域「ラングホブデ」の水くぐり浦にあるペンギンのルッカリー>

なお、60次南極地域観測隊の活動については、南極地域観測統合推進本部の定める南極地域観測第Ⅸ期6か年計画という計画に定められており、60次隊は第IX期計画の3年目にあたります。設営系や観測系の詳しい活動内容の記載がありますので、興味のある方はご覧になっていただければと思います。

・南極地域観測第96か年計画(文部科学省HP

http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/nankyoku/detail/1365762.htm

南極の短い夏はそろそろ終わり、夏隊の昭和基地での活動期間も残りわずかになってきましたが、あせらずに残りの調査を進めていきます。

次回は、今回紹介しきれなかった環境省が南極で行っている調査についてご紹介したいと思います。

第5回:野外調査に行ってきました ~露岩域について~

2019110()

こんにちは。

10日間ほど泊りがけで野外調査に出かけていましたので更新が遅れていましたが、無事昭和基地に戻ってきました。

今回の調査では、ラングホブデとスカーレンという露岩域で、南極特別保護地区の調査や別の観測チームの支援などを行ってきました。

調査の様子は改めてご紹介するとしまして、今回は日本ではあまり聞き馴染みのない「露岩域」についてご紹介します。

雪と氷の大陸というイメージが強い南極大陸ですが、氷床から岩が露出している地点が沿岸や内陸部の限られた地域に存在しています。これを露岩域(又は露岩帯、露岩地域とも)と呼びます。

露岩域には、コケや地衣類など南極に生息・生育する多くの生物が見られ、また、地面が草木に覆われることなく露出しているため、生物や地質等の研究・観測を行うための絶好の地域となります。

<露岩域『スカーレン』 写真奥が南極大陸の氷床、手前は海氷。>

<スカーレン氷瀑 氷床から地面が露出している>

なお、ラングホブデとスカーレンは、ノルウェー語でそれぞれ「長い頭」、「頭蓋骨」という意味の地名です。

昭和基地周辺は、かつてノルウェーが空から調査を行っており、各地にノルウェー語の地名がつけられています。

昭和基地がある東オングル島もノルウェー語の地名で、ノルウェーが領有権を主張している地域にあたりますが、現在は南極条約のもと領有権は凍結されており、各国によって科学観測が行われています。

南極は夏真っ盛りとなり、野外での調査や昭和基地での設営作業は佳境に入りつつあります。次回は、そんな観測隊の活動についてもご紹介していきたいと思います。

※最新の記事を表示しています。以前の物は過去の南極地域観測隊同行日記をご覧下さい。

環境省による南極地域現地調査の概要

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TEL 03-5521-8274
FAX 03-3591-3228
e-mail : antarctic@env.go.jp

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