荒波の中を航行中
2014年12月3日(水)
オーストラリアを出航して4日目、現在「しらせ」は南緯45度付近を航行中です。南半球はこれからが夏の始まりですが、「しらせ」は南下しているため気温は日に日に下がってきており、今朝は初めて吐く息が白くなりました。ちょうど皆さんが今、日本で冬の訪れを感じられているのと同じような気分です。また、南下に従い、船の揺れも大きくなってきています。(今、この日記を書いている最中も机の上のコップが時々右に左に行ったり来たりしています。)幸い私は今のところ大丈夫ですが、船酔いが酷く一日中ベッドで休んでいる人も出てきています。これから南極地域に入るとさらに海が荒れるそうなので、私もいつまで気合で乗り切れるか少し心配なところです。
前回、観測を支える隊員のことを少しだけ書きましたが、観測支援として「しらせ」を運航している海上自衛隊の皆さんも、もちろん無くてはならない存在です。船の航行に限らず、食事や清掃など船上生活のあらゆる面でサポートしていただいています。そんな中、昨日は艦橋から「右舷30度にクジラ発見」との放送が入りました。ちょうど私は海洋観測のお手伝いで外に出る準備をしていたので急いで右舷に出てみたところ、ザトウクジラが潮を吹いて潜っていく雄大な姿を間近で見ることができました。単調になりがちな船内での生活に潤いを与えようと、このような放送を始め様々なアイデアで我々を楽しませてくれる乗員の皆さんに感謝しています。