環境省自然環境・生物多様性南極地域の環境保護南極地域観測隊同行日記

南極へ向けて出航!

2014年11月30日(日)

 

 はじめまして。環境省自然環境計画課の平野淳と申します。南極環境保護法を担当しており、南極・昭和基地周辺での活動の実態把握や環境影響モニタリング、自然環境の現況調査などを目的に第56次日本南極地域観測隊の夏隊に同行することとなりました。これから約4か月間、同行の様子をこの日記で紹介させていただきます。

パース日本人学校お見送り会写真拡大

 早速ですが、ちょうど今朝、南極へ向けオーストラリア・パース近くのフリーマントル港を出発しました。パース日本人会の皆さんを始め多くの方々に見送っていただきながらの出港となりました。こちらで乗ったタクシーの運転手さんやお店の方も日本の南極観測隊のことはご存じで、毎年南極へ旅立つために停泊している日本の砕氷船「しらせ」と南極観測隊は、地元の人に見守られ根付いているのだと実感しました。

しらせ積荷作業写真拡大

フリーマントル出港写真拡大

 思えば冬期の乗鞍での寒冷地訓練を皮切りに、1年近くの期間多くの講習や打ち合わせ、物資調達などの準備作業を経てようやくの出発となりました。私はもちろんのこと多くの隊員にとって初めての南極であり、皆さんこれまでの隊次で受け継がれてきたやり方や経験者の話を頼りに、不安を覚えつつも最善を尽くして用意をしてきました。隊員の皆さんの専門性は非常に多岐にわたっており、様々な分野の研究者がいるのはもちろんですが、それを支える建築や機械、輸送部門、食料、医療、環境保全、野外観測のフィールドアシスタント等々、各分野の一流の方々が揃っているので、それぞれの方にお話を聞くのもとても面白いです。また、フリーマントル港での積荷作業で見せたチームワークは既にかなりのものでしたが、これから昭和基地へ向けた1か月近くの船旅の中でより観測隊としての結束が深まるものと思います。この日記では、環境面の話題を中心としながら、隊員の皆さんの活動も紹介していこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

≪第56次南極地域観測隊(夏隊)日程≫

2014年
11月11日 しらせ、晴海埠頭出発
11月25日 観測隊、成田出発
11月30日 しらせ、フリーマントル出発
12月下旬  昭和基地到着予定
2015年
2月上旬  昭和基地出発
3月18日 しらせ、フリーマントル到着
3月21日 観測隊、帰国

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