環境省自然環境・生物多様性南極地域の環境保護南極地域観測隊同行日記

フリーマントル出航

2010年12月1日(水)

  11月25日にオーストラリアのフリーマントルという港町に到着し、同日に入港した2代目「しらせ」に乗船しました。「しらせ」は入港後、約4ヶ月に渡る船旅のための燃料や生鮮食品などを積み込み、観測隊も越冬隊は約1年半、夏隊は約4ヶ月の観測活動と生活に必要な荷物の準備をしました。南極にはコンビニもスーパーもないので、南極に着いてから「無い」ことに気がついても、その「無い」状態が長い人は1年半も続きます。そのため、各自荷物を再度入念に調べて、量などが不安なものについては店に買い出しに行きました。
 私も日本にいる間に何度も見直して荷造りしたつもりでしたが、やはり初めての観測隊への同行なので、「しらせ」に着いて経験者の荷物を見て、補充した方がよさそうなものを買い出しに行きました。
 このように、着実な南極地域の観測は、余念のない準備の基に成り立っていることを改めて痛感しました。

「しらせ」出航のようす写真拡大

 そして、本日ついに出航しました。
出航の際には地元の日本人会や関係者の方々などが、暑い中港まで見送りに来てくれました。いざ船に乗り、港から多くの方々に見送られると、いよいよ後戻りできないことを実感し、改めて緊張してきました。

出航後のインド洋写真拡大

 これから南緯45度付近の暴風圏を越えて南極へ向いますが、天気の良い今日でさえ出航から3,4時間で甲板が水しぶきで濡れるほど揺れるような状況です。
まだ船酔いはしていませんが、これから「誰もが平等に船酔いする」海域になります。
南極に到達するまでの約3週間、なんとか船酔いに耐え、揺れで怪我をしないよう、この緊張感を維持したいと思います。

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