平成25年4月24日(水)
中国の鳥インフルエンザA(H7N9)の野鳥での検出を受けての環境省での野鳥の追加調査等について(詳細情報)
上記追加調査の実施について、以下のとおり詳細をお知らせします。
【概要】
中国国内の野鳥で鳥インフルエンザA(H7N9)のウイルスが検出されました。環境省では、平時からサーベイランスを実施しており、当該ウイルスは検出されていませんが、中国での発生状況に鑑み、念のため、追加調査を実施します。このほど調査数、箇所数、調査期間等、ある程度の調査予定が整いましたのでお知らせします。
【今回の追加情報】
1 調査検体数
計300検体程度
2 検体採取場所
本州以南のシギ・チドリ類が飛来する干潟及びサギ類の集団繁殖地等計7箇所程度(キジバトはこれらの場所で付随的に行う予定) ※今回の調査は、発生地での調査ではなく、採取場所は対象種の飛来時期等を考慮して採取可能な場所を選定することとしており、採取場所には特段の意味がないため、非公開とします。
3 調査スケジュール
- 検体採材:4月下旬から5月中旬頃(調整ができたところから順次検体を採取し、検査機関に送付)
- 結果の公表:6月中旬頃にまとめて発表予定
【参考(4月18日公表分)】
1 経緯
4月16日、江蘇省南京市で捕獲された野生のハトから、鳥インフルエンザA(H7N9)のウイルスが検出されたと発表されました。当該ハトの種類等は不明であり、現在情報を収集中です。今の時期、野鳥によって日本へ本ウイルスが持ち込まれる可能性は低いと考えられますが、渡り鳥等が感染を拡大している可能性も指摘されていることから、念のため、主に、今の時期(春)に中国から日本に渡ってくる可能性のある鳥類を対象に、国内での調査を追加的に実施します。
2 調査概要
(1)対象種類
- シギ・チドリ類、サギ類:主に東南アジアから日本に渡来する渡り鳥であり、また、春に日本に中国南東部から渡っている記録がいくつか報告されている。さらにこれまでの世界的な調査の記録からインフルエンザウイルスの保有あるいは感染の報告が過去にあることからこれらの種類を調査の対象とする。
- ハト類:中国においては、種類は不明であるものの、野生のハトからウイルスが検出されたとの情報があることから、日本に生息する主なハトのうち、移動距離の大きい記録があるキジバトについて、念のために対象とする。ただし、中国から飛来する可能性は低い。
(2)調査方法
生体捕獲による口腔・総排泄腔ぬぐい液を採取。種類によっては糞便を採取する。検体採取後、国立環境研究所において遺伝子検査を行い、陽性となった検体は確定検査機関においてウイルス分離、亜型の判定等を行う。
【留意事項】
- 本追加調査は、あくまでも中国国内での発生状況を鑑みての予防的な調査となります。日本で本ウイルスが見つかっているわけではありません。
- 万が一野鳥で検出された場合であっても、日常生活においては死亡した野鳥などには素手で触らず、鳥のフン等に触れた場合は手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありませんので、通常通りの冷静な行動をお願いします。
【取材について】
- 現場での取材は、捕獲や検体採材の妨げとなることから、受け付けないこととしておりますので、御了承ください。
問い合わせ先
自然環境局野生生物課鳥獣保護業務室
直通:03-5521-8285
代表:03-3581-3351
企画官:堀内 洋 (内線6470)
室長補佐:山本 麻衣 (内線6475)
専門官:根上 泰子 (内線6473)
担当:千葉 康人 (内線6473)