平成25年4月18日(木)
中国の鳥インフルエンザA(H7N9)の野鳥での検出を受けての環境省での野鳥の追加調査等について
上記追加調査の実施について、以下のとおり概要をお知らせします。
【概要】
中国国内の野鳥で鳥インフルエンザA(H7N9)のウイルスが検出されました。環境省では、平時からサーベイランスを実施しており、当該ウイルスは検出されていませんが、中国での発生状況に鑑み、念のため、追加調査を実施します。
【経緯】
4月16日、江蘇省南京市で捕獲された野生のハトから、鳥インフルエンザA(H7N9)のウイルスが検出されたと発表されました。当該ハトの種類等は不明であり、現在情報を収集中です。今の時期、野鳥によって日本へ本ウイルスが持ち込まれる可能性は低いと考えられますが、渡り鳥等が感染を拡大している可能性も指摘されていることから、念のため、主に、今の時期(春)に中国から日本に渡ってくる可能性のある鳥類を対象に、国内での調査を追加的に実施します。
【調査概要】
(1)対象種類
- シギ・チドリ類、サギ類:主に東南アジアから日本に渡来する渡り鳥であり、また、春に日本に中国南東部から渡っている記録がいくつか報告されている。さらにこれまでの世界的な調査の記録からインフルエンザウイルスの保有あるいは感染の報告が過去にあることからこれらの種類を調査の対象とする。
- ハト類:中国においては、種類は不明であるものの、野生のハトからウイルスが検出されたとの情報があることから、日本に生息する主なハトのうち、移動距離の大きい記録があるキジバトについて、念のために対象とする。ただし、中国から飛来する可能性は低い。
(2)調査方法(検討中の案)
生体捕獲による口腔・総排泄口ぬぐい液を採取。種類によっては糞便を採取する。検体採取後、国立環境研究所において遺伝子検査を行い、陽性となった検体は確定検査機関においてウイルス分離、亜型の判定等を行う。
【今後の予定】
調査の詳細がきまったら別途お知らせします。また、結果についても随時公表します。
【留意事項】
- 本追加調査は、あくまでも中国国内での発生状況を鑑みての予防的な調査となります。日本で本ウイルスが見つかっているわけではありません。
- 万が一、野鳥で検出された場合であっても、鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥との濃密に接触するなどの特殊な場合を除いて、通常では人には感染しないと考えられています。日常生活においては、死亡した野鳥などには素手で触らず、鳥の排泄物等に触れた後には手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありませんので、通常通りの冷静な行動をお願いします。
- 国民の皆様におかれては、「野鳥との接し方について[PDF]」に十分留意されるようお願いします。
【取材について】
- 現場での取材は、捕獲や検体採材の妨げとなることから、受け付けないこととしておりますので、御了承ください。
問い合わせ先
自然環境局野生生物課鳥獣保護業務室
直通:03-5521-8285
代表:03-3581-3351
企画官:堀内 洋 (内線6470)
室長補佐:山本 麻衣 (内線6475)
専門官:根上 泰子 (内線6473)
担当:千葉 康人 (内線6473)