環境省
VOLUME.74
2019年12月・2020年1月号

知ると、得する賢くなる! ECO KNOWLEDGE

「エコぐま」&「ハカセくん」とエコなキーワードを楽しく学んでみよう!

エコぐま

エコぐま
天真爛漫で好奇心旺盛なクマ。好物はアボカドとせんべい。

ハカセくん

ハカセくん
知識が豊富で大人びている小学生。エコぐまのお世話係。

1.5℃目標って?

平均気温の上昇を1. 5℃に
抑える努力を追求

 パリ協定には、産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇を2℃より十分低く保つ(2℃目標)と同時に、1.5℃に抑える努力を追求することが示されています。これを受け、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2018年10月、1.5℃に抑えた場合の温暖化への影響と、温室効果ガスの排出経路について特別報告書をまとめました。この「1.5℃特別報告書」では、現在の度合いで温暖化が進むと、2030~52年の間に上昇が1.5℃に達する可能性が高く、1.5℃に抑えるためには2050年前後にはCO2排出量を正味ゼロにする必要があるとしています。

CCS

こんなに違う!1.5℃と2℃

 平均気温の上昇を1.5℃に抑えた場合と2℃の場合では、地球への影響が大きく異なります。北極海の夏の海氷が消失する頻度は、1.5℃では100年に1度程度ですが、2℃では少なくとも10年に1度に高まります。サンゴ礁は1.5℃上昇で70~90%が減少しますが、2℃上昇すると99%以上が消失してしまいます。食料生産でも、サハラ以南、東南アジア、ラテンアメリカでは2℃に比べて穀物の減収と質の低下を抑えることができます。

CCS

イラスト/ナカオテッペイ

ページトップへ戻る