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製造・輸出入禁止

蛍光ランプの製造・輸出入禁止

ポイント!

長年にわたって世界で広く使われてきた蛍光ランプ(蛍光灯など)ですが、環境汚染や健康被害が懸念される水銀が含まれていることから、国際的な規制がすでに始まっています。日本でも、家庭や職場、工場などで使用されている一般照明用の蛍光ランプは2027年末までに製造・輸出入禁止になります。

1. なぜ蛍光灯を規制するの?
蛍光ランプにはさまざまな種類がありますが、いずれも微量ながら水銀が使われています。水銀は、人の健康や環境に及ぼす影響への懸念から、現在、国際社会が連携して対策を進めている物質のひとつです。水俣病を経験した日本は、世界の水銀対策に主導的に取り組んでいます。

2023年には、国際条約である「水銀に関する水俣条約」※1において、製造・輸出入廃止の対象に一般照明用の蛍光ランプが追加されました。これを受けて、日本でも2024年に水銀をめぐる政令※2が閣議決定され、2027年末までに製造・輸出入を禁止することが決まりました。

※1 水銀及び水銀化合物の人為的排出から人の健康及び環境を保護することを目的として、2013年に熊本市・水俣市にて開かれた外交会議で採択された国際条約。
※2 「水銀による環境の汚染の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令」

2. いつから何が禁止される?
一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入は、蛍光ランプの種類によって段階的に禁止されます※3現在使用中の蛍光ランプは引き続きご利用いただけるほか、蛍光ランプの販売・購入は禁止されませんが、蛍光ランプがいずれ使えなくなることを想定して、計画的なLED照明への切り替えを推奨しています。

※3 一般照明用の蛍光ランプの規制については、環境省ホームページ(下記)をご参照ください。
https://www.env.go.jp/chemi/tmms/lamp.html

製造・輸出入禁止のスケジュール

製造・輸出入禁止のスケジュール|電球形蛍光ランプ(※1)2026年1月1日より禁止|コンパクト形蛍光ランプ	2027年1月1日より禁止|直管形蛍光ランプ(※2)2028年1月1日より禁止|環形蛍光ランプ(※2)2028年1月1日より禁止|※1 電球形蛍光ランプのうち 30W を超えるものは 2027年1月1日から禁止されます。|※2 ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を用いたものは 2027年1月1日から禁止されます。

3. 計画的にLED照明へ切り替えるための注意点
まずは、家庭や職場で使っている照明が蛍光ランプかどうか確認しましょう。蛍光ランプの品番は「F」あるいは「EF」で始まるものが多いですが、海外製品などは表記が異なる場合もあります。蛍光ランプかどうかわからない場合は、近隣の販売店やメーカーに問い合わせましょう。

家庭で蛍光ランプを廃棄する際には、自治体で定められたルールを守ることを忘れずに。職場や工場の場合は、廃棄物処理法などの関係法令に従って処理してください。

また、蛍光ランプをLED照明に切り替える場合、照明器具ごと交換する方法と、既設の照明器具のまま蛍光ランプをLEDランプに交換する方法があります。後者の場合には、不適切なランプ交換による事故が報告されているので、注意が必要です※4。照明器具の点灯方式に応じたLEDランプを選ぶ、取扱説明書の注意事項を確認して作業する、交換後に異常がないか確認するといった点を必ず守って作業してください。

※4 独立行政法人製品評価技術基盤機構による注意喚起。詳しくは同機構のホームページ(下記)をご参照ください。
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2024fy/prs250327.html

原稿/久保寺潤子
イラスト/丹下京子

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