共通ナビゲーションを飛ばす
TOP

政策対話・地域協力の促進

地域協力メカニズムの促進

第5回 環日本海環境協力会議(NEAC)

1996年10月7~8日 北京・中国

  1. 第5回環日本海環境協力会議 (NEAC)は1996年10月7日から8日まで中華人民共和国、北京市において開催された。本会議は中華人民共和国国家環境保護局により組織された。同会議には、中華人民共和国、日本、大韓民国、モンゴル、ロシア連邦の中央及び地方の政府・研究機関の高級官吏及び専門家並びに国連開発計画 (UNDP)、世界保健機関 (WHO)及び世界銀行 (WB)の代表が出席した。
  2. 本会議の目的は、環日本海環境協力会議の果たす役割を再確認するとともに、過去数回の会議の経験を踏まえ、当地域の持続可能な開発の目標を提供するための機会とすることである。参加者は本会議が北東アジア地域諸国の環境部局にとって相互の環境政策及び管理に関する最新の動向が時宜を得て、発表される重要な概念となってきたことに合意した。
    当会議はまた、既存の協力手段を通じた協力活動を進めるために環境協力の可能な分野、方法を拡大し、及び当該地域内での関連する地球環境問題における見解を調整するに当たって重要な役割を担ってきた。
    1. 各国における持続可能な開発を進めるための環境に関する政策、法律、管理等の最近の動き
      1992年に開催された、環境と開発に関する国連会議以降、持続可能な開発の概念は人々の間に根づいてきており、また、世界的に経済及び社会開発に関する政策策定の基礎として、次第に組み込まれるようになってきている。会議においては、各国における環境に関する政策、法律、施行及び管理に関する最近の動向並びに持続可能な開発を行うための努力について報告が行われた。
      出席者は、持続可能な開発の中核としての環境保全が、経済及び社会開発の過程全体に統合されるべきであることを強調した。これまでに、アジェンダ21及び各国のアジェンダ21を履行するために多大な努力が北東アジア諸国においてなされてきた。出席者は、国連特別総会が1997年6月に開催予定であることを認識した。このことから、アジェンダ21及びUNCEDで行われたその他の決議の履行に関する進行状況についての見解を交換するため、コミュニケーションの強化が必要である。
    2. 固体廃棄物の管理と廃棄物の違法越境移動の防止
      参加者は、既にテストされ実行に移されたケーススタディ及び当地域からの参加国の進んだ経験を用いての各国の条件に応じた廃棄物管理の技術ガイドラインの作成について議論した。
      会議は、国及び地域レベルでバーゼル条約の原則を実行していく上で、廃棄物管理についての具体的なガイドラインの情報交換の強化が重要であると結論した。
      本件についてのキャパシティビルディングについては、次回の会議で更に議論される。
    3. クリーナープロダクション
      参加者は、環境保全を推進していくうえで、クリーナープロダクション技術の果たすべき重要な役割について、情報と経験を交換した。
      過去の経験から、クリーナープロダクション技術を促進させるうえで直面している問題は、資金及び技術的専門知識の不足、及び、諸制度の未整備であることが示された。
      参加者は、NEACの次回会議においてもこの重要な議題について討議を続けることを同意した。次回会議においては、参加諸国における事例研究を報告し、プロセスを導入する際の主な困難さや障害を明らかにするとともに、情報交換ネットワークの協力関係の確立及びこの課題を扱うプロジェクトの検討を含めた次の段階の効果的な形態を議論し形成していく。
  3. 大韓民国は、環日本海環境協力大臣級会合を本会合 (NEAC)と兼ねて、原則として2年に1度開催することを提案した。 参加者は、その提案を将来のNEACのセッションの中で更に検討していくことで合意した。
  4. 謝辞
    参加者及び各国代表者は、中華人民共和国国家環境保護局の温かい歓待及び第5回NEACを成功裡に組織したことに対し深い感謝の意を表した。
  5. 次回会合
    参加者は、第6回環日本海環境協力会議を1997年に日本の新潟県で開催することに満場一致で承認した。