Q&A(平成29年度版、HTML形式)
第2章 放射線による被ばく
QA2-20 年間の追加被ばく線量1ミリシーベルト(mSv/年)と、空間線量率毎時0.23マイクロシーベルト(μSv/h)の関係について教えてください。
- ①空間線量率・毎時0.23マイクロシーベルト(μSv/h)という値は、安全側に立った仮定の下で、年間追加被ばく線量1ミリシーベルト(mSv/年)を空間線量率に換算したものです。
- ②換算の具体的な考え方は次のとおりです。
・追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv/年)を、一時間当たりに換算すると、毎時0.19 マイクロシーベルト(μSv/h)と考えられます。(1日のうち屋外に8時間、屋内(遮へい効果(0.4倍)のある木造家屋)に16時間滞在するという生活パターンを仮定)
・放射線量率を測定する場合、自然放射線(日本平均は、毎時0.04マイクロシーベルト(μSv/h))も併せて測定されるため、これを加え、
0.19+0.04=0.23となります。 - ※ミリ(m)は10-3(千分の1)、マイクロ(μ)は10-6(百万分の1)を表す単位です。
- 統一的な基礎資料の関連項目
- 上巻 第2章 41ページ「実効線量と線量当量の値の違い」
- 上巻 第2章 48ページ「外部被ばく(測定)」
- 上巻 第2章 50ページ「遮へいと低減係数」
- 上巻 第2章 51ページ「事故後の追加被ばく線量(計算例)」
追加被ばく線量は、空間線量率の測定によりある程度推測することができます。追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv/年)は、安全側に立った仮定の下で一時間当たりの空間線量率に換算すると、毎時0.23 マイクロシーベルト(μSv/h)に当たります。
追加被ばく線量の考え方
① 事故とは関係なく、自然界の放射線が元々存在し、大地からの放射線は、毎時0.04 マイクロシーベルト(μSv/h)です。
② 1日のうち屋外に8時間、屋内(遮へい効果(0.4 倍)のある木造家屋)に16時間滞在するという生活パターンを仮定すると、追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv/年)は、毎時0.19 マイクロシーベルト(μSv/h)と考えられます。
※毎時0.19 マイクロシーベルト(μSv/h)×(8時間 + 0.4 × 16 時間)× 365 日
= 年間1ミリシーベルト(mSv/年)
③ 航空機モニタリング等による空間線量率の測定では、事故による追加被ばく線量に加え、自然界からの放射線のうち、大地からの放射線分(毎時0.04マイクロシーベルト(μSv/h))も測定されるため、0.19+0.04= 毎時 0.23 マイクロシーベルト(μSv/h)が、追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv/年)に当たります。
環境省「追加被ばく線量年間1ミリシーベルトの考え方」より作成
出典の公開日:平成23年10月10日
本資料への収録日:平成29年3月31日