平成19年1月24日
保健対策

平成19年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)について

 今般、平成19年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)を取りまとめました。
 平成19年春の花粉総飛散量は、地域により平年並から平年の20%程度になると予測されます。また、スギの開花及び飛散開始は例年並かやや遅れると予測されます。

1.概要

 環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度からNPO花粉情報協会に委託し、花粉飛散予測に関する調査研究を行っています。今般、当該研究において、平成19年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)を取りまとめました。

2.平成19年春のスギ及びヒノキ花粉総飛散量予測について

  •  飛散量の予測は、最新の気象データをもとに、前年の花粉飛散量、雄花生産量等を考慮して行っています。昨年の日照時間が少なかった東北から九州北部にかけての地域の多くでは、スギ雄花生産量が例年よりも少ないことが確認されています。
  •  このため、平成19年春の花粉の総飛散量は、地域により平年並から平年の20%程度になると予測されます。
  •  地域別総飛散量は、北海道及び東北北部では平年並、東北南部では平年の50%程度(以下同じ)、関東甲信越では20〜30%程度、北陸及び東海では30〜50%程度、近畿では40〜70%程度、中国及び四国では60〜90%程度、九州では平年並かやや少ないものと予測されます。(参考資料1参照)
  •  平年より飛散量が少なかった平成18年春と比較すると、北海道、東北北部、関東北部、北陸等の県では多くなる一方、その他の地域では同程度かやや少なくなるところが多いと予測されます。

3.平成19年春のスギ花粉前線予測について

  •  平成19年春の開花予測に当たっては、秋以降の気温が高めに推移したことから、スギ雄花の休眠が遅れています。このため、1〜3月の長期予報では気温が高めであり開花を早める可能性はあるものの、全体として開花は例年並かやや遅れると予測されます。
  •  また、スギ花粉前線(スギ花粉飛散開始時期を旬単位で示す地図)では、関東以西の本州・四国の太平洋岸及び九州北西部で2月10日頃、関東甲信越南部から東海、紀伊半島南部、瀬戸内及び九州南部で2月20日頃、東北南部、東北以南の本州日本海側及び関東甲信越北部で3月1日頃、東北中部及び北部では3月10日〜20日頃、北海道では3月20日以降、飛散が始まると予測されます。(参考資料2参照)

4.今後の対応

 環境省では、昨年度に引き続き、花粉の総飛散量の予測及び観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」等の情報の提供を行います。また、花粉の飛散状況について、花粉観測システム(愛称:はなこさん http://kafun.taiki.go.jp)により、リアルタイムで情報を提供(2月1日より)します。「はなこさん」に関する御質問は、環境省水・大気環境局大気環境課(担当 松本、村田 03-5521-8294)にお問合せ下さい。
 また、花粉症に係る現時点での最新の科学的知見や関連情報を紹介する目的で「花粉症保健指導マニュアル」を作成しており、今年度も、追加的な情報を収集し、改定版を作成する予定です。さらに、花粉症患者と大気汚染その他の因子との関係に関する聞き取りやモデルによる花粉飛散動態の解明等の調査研究を進めております。
 環境省で実施している花粉症に関する調査研究の結果は環境省ホームページ上(http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html)にて公開しており、順次、更新していく予定です。
 また、政府における花粉症対策は、今後とも関係各省(内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、気象庁、環境省)の連携の下で進めることとしております。

平年とは、過去10年の平均。ただし、福島県(福島市)は過去9年平均、愛知県(名古屋市)は過去6年平均、鳥取県(米子市)は過去8年平均。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
直通 003-5521-8261
 課長 青木 龍哉(内6350)
 補佐 神谷 洋一(内6356)
 担当 木山 雅文(内6352)