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里なび
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保全活用に関する文献検索
- 文献名
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コモンズとしての海 沖縄における入浜権の根拠
- 出版年
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1990
- 出版社
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学陽書房
- 掲載雑誌
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地域主義からの出発(玉野芳郎著作集第参集)
- 巻/号/ページ
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書籍のため省略 / 書籍のため省略 / 231-238ページ
- 著者名
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玉野井芳郎
記載無し
- 目次
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書籍内の一部のため省略
- キーワード
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記載なし
- 要約
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沖縄には、浜辺からリーフに至るまで、イノーなどと呼ばれる空間があり、これはコモンズとしての沖縄の海を代表する生活空間である。沿海の村に住む半農半漁で暮らす人々が、海藻をとってそれを食膳に供したり農業用の肥料にしたりして利用している。雑魚しか取れないため漁業海域としては役に立たないが、この空間には独特の意味がある。また、稚魚が育つ生態空間としても重要である。沖縄の海域は本土とは異なる特徴を持っており、本土と同様な人工海岸化や埋め立てを安易に進めるべきではない。本土の海域の場合は浜から先の海域については漁業権の対象となっており、埋め立ても漁業権を通して処理ができる。しかし、沖縄の場合は浜と海との間に「コモンズとしての海」がある。沖縄の場合、「コモンズとしての海」を利用する人びとは漁民ではなく、そこに住む住民や半農半漁の人たちであるから、漁業補償だけでは片付かない。入浜権の根拠は沖縄においてこそ主張されるべきである。
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