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里なび
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保全活用に関する文献検索
- 文献名
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里山のオーバーユースとアンダーユース問題を解決する“SATOYAMAバンキング”-生物多様性バンキング・戦略的環境アセスメントと里山保全の融合-
- 出版年
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2010
- 出版社
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生活社
- 掲載雑誌
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環境自治体白書2010年版
- 巻/号/ページ
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記載なし / 記載なし / 47-51ページ
- 著者名
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田中章
記載なし
- 目次
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書籍内の一部のため省略
- キーワード
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記載なし
- 要約
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里山の諸問題を「オーバーユース」と「アンダーユース」という観点からみると、オーバーユース問題は、第二次世界大戦以降の都市のスプロールに伴う開発と消失である。一方、現在のアンダーユース問題は、燃料革命や生活習慣の変化により里山資源の利用価値がなくなり、里山は放置されるようになった結果、ヤブ化が進行して里山が劣化したものである。「第3次生物多様性国家戦略(閣議決定)」(環境省、2007)では、開発による自然の消失(本稿で言うオーバーユース)を第一の危機、アンダーユースによる自然の劣化を第二の危機としている。このような日本の里山が直面している問題を解決するためには、オーバーユースとアンダーユースの問題を同時に解決する仕組みが必要である。このような背景を踏まえ、まだ日本には導入されていない生物多様性バンキングと戦略的環境アセスメントとを里山管理に融合させた「里山バンキング」という、日本発の新しい経済的仕組みである生物多様性バンキングの提言を行った。里山バンキングの特徴は、二次的自然を人々が利用しながら管理すること、自然に対して里山的に付き合うこと、それらの理念と技術を教育し人材育成を行うことである。里山バンキングの具体的な姿は、これからパイロット事業の形成を通して、関係者と議論を重ねることによって生まれてくると考えている。
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