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里なび
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保全活用に関する文献検索
- 文献名
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伐採フロンティア社会におけるコモンズの構築―フィリピンのCBFM事業をめぐる住民意識調査から―
- 出版年
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2001
- 出版社
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雑誌のため省略
- 掲載雑誌
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環境社会学研究
- 巻/号/ページ
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記載なし / 7号 / 145-159ページ
- 著者名
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関良基
Yoshiki Seki
- 目次
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雑誌のため省略
- キーワード
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伐採フロンティア社会、盗伐、新規開墾、コモンズの構築、弱者生活権
- 要約
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近年になって、フィリピン政府は、商業伐採跡地の林野においてCBFM (Community-Based Forest Management)、すなわちコミュニティを基盤とする森林管理を導入し、コモンズ的な資源管理制度を構築しようとしている。本稿では、地域住民への意識調査を通して、伐採会社撤退後の「伐採フロンティア社会」における林野管理制度の問題点を分析し、今後のあり方を展望した。調査の結果、CBFMによって伐採業者や新規開墾者といった人々が林野利用及びその利潤を受ける対象から排除され、地域内に紛争が生じていることが明らかになった。これは、現行のCBFMでは、政府の介入によって、個人による資源アクセスを規制することに重点が置かれており、「弱者生活権」という、コモンズが持つべき機能を有していないためであると考察された。今後、残存二次林では組合管理の拓伐を認め、潅木・草地に関しては、弱者が優先的に土地使用権を享受すべき共有地として管理されるべきであると考える。
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