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平成15年度第1回議事要旨

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第4回環境省政策評価委員会 議事概要 〈委員会での意見〉

1.日時: 平成15年3月24日(月)10:00〜12:00

2.場所: 環境省第1会議室

3.出席者

−委員−

(委員長)

市川 惇信

東京工業大学名誉教授

大塚 直

早稲田大学法学部教授

河野 正男

横浜国立大学大学院教授

佐野 角夫

ソニー株式会社顧問

小林 珠江

株式会社西友ピープル担当

崎田 裕子

ジャーナリスト・環境カウンセラー

佐野 角夫

ソニー株式会社顧問

須藤 隆一

埼玉県環境科学国際センター総長

山本 良一

東京大学国際・産学共同研究センター教授

鷲谷 いづみ

東京大学大学院農学生命科学研究科教授

−事務局−

   松本大臣官房長
   一方井政策評価広報課課長
   廣木政策評価広報課課長補佐
   中山政策評価広報課課長補佐ほか

−環境省各部−

   地球環境局、環境保健部、総合環境政策局、廃棄物・リサイクル対策部、自然環境局、
   水環境部、環境管理局

   

4.議題:

(1)政策評価手法検討部会の報告について
   ア 定量的な目標・指標の設定について
   イ 評価手法の具体化・明確化について
   ウ 国民に分かりやすい評価手法の在り方について
(2)平成15年度環境省政策評価実施計画(案)について
(3)その他

5.議事概要

   〔議事概要

〔議事概要〕

(松本官房長挨拶)

市川委員長: 今回の委員会は、1つは評価手法に関すること、 もう1つはそれを踏まえての来年度の評価計画ということでお願いしたい。 議事の(1)に関して、「政策評価手法検討部会の報告について」ということで、 部会長より全体像についてご報告をお願いしたい。

須藤委員: (資料1について説明)
なお、部会での議論については時間的な制約があったために、 参考資料1で、委員の方から出された意見を併せて報告する。 事務局では見直しについて、随時行っていく姿勢であり、 はじめから100パーセントのものができるものではないので、 まずできるところから取り組んでいき、手法検討部会の委員から出た意見に順次、 答えられるようにしていって欲しいと考えている。

(事務局より資料2−1〜資料4について説明)

市川委員長: 議事(1)のア、イ、ウについて、それぞれ切り離して意見を頂き、 その後で、全体についての意見を伺いたい。まず、定量的な目標・指標の設定について、 資料2−1、2−2、2−3の範囲でご意見を伺いたい。 その際、質問と意見は特に時間を分けないで一緒に出して頂きたい。

大塚委員: 下位目標と指標・目標値の関係というのが、ちょっとよく分からない。 例えば、地球温暖化のところで、資料の2−2の@にあるエネルギー起源の二酸化炭素の排出量だが、 下位目標は1990年度の排出量と同水準になっていて、指標・目標値の方は2%削減になっている。 こういった点は違ってもいいのか。

地球環境局: まず、達成数値目標として温室効果ガス6%以下をテーマに掲げて、 それぞれの分野での温室効果ガスの削減量、目標値が設定されている。 エネルギー起源のCO2排出量については、1990年の排出量と同水準にするということになっている。

大塚委員: それはいいが、右の方を見ると2%削減と書いてある。

地球環境局: これは、現時点でCO2排出量が増加しているので、 同水準に落とすためには2%削減をしなければならない、という表現方法になっている。

大塚委員: しかし、1990年度総排出量比というのはどちらも同じではないか。 あまりこだわる必要はないが、ただ合わないという点を申し上げたい。

事務局: この点は、お待ち頂きたい。

(事務局の手違いによる資料の記載間違いであり、 下位目標と指標・目標値の表現は「1990年度総量比2%削減」と統一を図っている。 なお、この目標値は、地球温暖化対策大綱における“エネルギー起源の二酸化炭素に関する目標値: ±0.0%”及び“革新的技術開発と国民各界各層の更なる地球温暖化防止活動の推進に関する目標値: 2.0%減”をひとつにまとめたもの。)

大塚委員: 意見としては、定量化という話には直接関係ないが、 ここであげている目標は、まだちょっと不足という感じがする。 例えば、自然環境の分野で言えば、絶滅危惧種になっているものを減らしたとか、 メダカが見つかる場所が増えたとか、そういう目標は立てられないのか。
また、産業界や国民がやることを入れるのは当然だが、環境省自身がやれることで立てるべき目標というのがあると思う。 今回の廃掃法の改正について、広域再生利用指定をする時に、ちゃんと指定ができない場合があると思うが、 受理数がいくつで、その中で処理できたものが何件とか、そうしたものをあげて頂いた方がよいのではないか。 そうすると、できないとなれば、人員が足りないことなどが如実に表れると思う。

須藤委員: 前段については、自然環境についての定量化した目標値を設けるというのは議論があったが、 全体的に把握をすることが難しいということであった。 後段についても、環境省だけでなく政府全体でやっているものが多くあるので、 環境省の部門だけで評価するのが重要であろうとの議論があった。 ただし、政府全体として見ると、総務省による全体の評価の中でどう位置づけられるかということになる。 まだ、あいまいな点はある。

事務局: 制度関係で難しいことがあるので、まずできるところからしようということになっている。 今回のところは、そこまでできていない。

佐野委員: 数値目標は大変結構であるが、その数値のもととなるデータベースがどの程度揃えられるのか。 公表のスピードが遅いので、今の世の中にはマッチしていない。
また、化学物質対策を見ていると、現在の枠組みで考えている。 一方で、ヨーロッパは2006年の重金属廃止をもう決めて、我々に対応を迫っている。 中国も関心が深くて、ヨーロッパ版をコピーして作ろうという体制でいる。 そうした状況を考慮しないと、国民経済的な立場でも、企業サイドでも不合理性が出てしまう。 この基準だけでは十分じゃないのではないか。この2点についてご意見を頂きたい。

事務局: データベースの問題は、各局に関わる基本的な問題であり、予算上は入れ込んでいる。

地球環境局: CO2についても、なるべく速報化できるように検討を進めている。

環境保健部: 化学物質対策は、国際的にも大きく進展している。 化学物質は、いわば国際商品をでもあり、化学品メーカーを中心に対応が求められる。 日本では、化審法を改正予定。また、PRTR法を始めたところで、この枠組みの中でやっていく。 EUは、化学物質対策を根本的に変革しようとの動きがあるが、我が国が直ちに政策として対応すべきかどうか、十分な議論が必要。

佐野委員: 東南アジア、中国を含めて、この規定のない国からの商品が日本へどんどん入ってくることもありえる。 それは、日本全体にとっては大変なダメージになる可能性もあると思う。非常に緊急度の高い問題だと考えるが。

環境保健部: 新たな化学物質の輸入については、化審法でチェックする仕組みがある。 有害な物質であれば、それを用いた製品も規制されるが、実際には難しい面もある。

山本委員: 目標値の設定の仕方は、戦略的な設定なのか、戦術的な設定なのか。 例えば、地球温暖化については、炭酸ガスが1秒に760トン空気中に放出されて、250トンが大気中に滞留している。 簡単に言うと、大気中への炭酸ガスの蓄積を止めるには、3分の1削減しないといけない。 33%削減というのが戦略的な目標になるわけで、6%削減というのが戦術的な目標となる。 その戦術目標の決め方などについて、コメントを頂きたい。  また、LCAの世界では、こういう目標値を立てて頂くのはありがたい。 インパクトを最後に統合する際に、重み付け係数が必要となるがこれが決まってくる。 スイスやオランダなどでは、この重み付け係数を公表している。

須藤委員: 山本先生のコメントは当然である。この目標には、両方含まれており、1個1個説明することは難しい。

事務局: 気候変動枠組み条約については、究極的には安定化ということになっており、 地球温暖化対策のところにコメントを書いておくべきだったと思う。

崎田委員: 目標値については、数字の決め方が重要だと思う。 企業の足を引っ張るような数字が出ると、熱心な企業のやる気を削ぐことになるのが気になる。 そのあたりは、考えながら数字を出すべきである。また、消費者側から取り組まなければならないという 数字もあってもいいのではないか。循環基本計画には、ライフスタイルなどのアンケートで、国民の意識向上の目標を入れている。 そういう目標を入れるのはどうか。

鷲谷委員: 絶滅危惧種について、リスト自体から除く脱リスト化のような目標は、技術的には掲げやすいと思う。 政府全体で取り組めば、実現できるのではないか。 また、自然環境局がためらう理由は、外部要因が非常に多いためで、なかなか思い切って目標を出せないのだと思う。 技術的に可能であるならば、外部要因を評価するような方向性が重要ではないか。

河野委員: 岩手県や横須賀市の環境会計に関わって気づいたのであるが、行政の環境政策の効果については、 行政固有の努力によって達成されるものと、住民や事業者の協力によって達成されるものとがある。 このように効果を意識的に分けていくのがいいだろう。
また、環境の政策評価は、フローで見ることが多い。そこで、目標もフローで見るものが多いが、 最終的な到達点は、環境の状態としてのストックであろう。ストックを示すような指標を考える必要があるのではないか。
資料では、環境の状態を直接的に示すものではないという意味で、間接的なものとして、 カウンセラー数などが示されている。各分野について、個々にストック目標を示すことが難しければ、代表的なものだけでもよい。 国民に環境の状態を伝えるのに分かりやすいと思う。できるだけストックということを念頭において欲しい。

市川委員長: 行政として使うものも含めてデータベースとして、国民に向けたものをそこから出すようにする。 2番目の問題については、なるべく対応して頂きたい。

小林委員: ここまで先生方から出たご意見は、部会の方でも議論をしたものがほとんどであった。 できることから始めるというのは了解した。今後、意見を踏まえて、より分かりやすい指標にしていって欲しい。

須藤委員: 今回は時間に制限された議論であり、とりあえずできるところからということで、かなり改善させて頂いた。

市川委員長: 評価手法の具体化・明確化についてご意見を頂きたい。

佐野委員: 下位目標がもっとも重要であるので、ネーミングとして、 レベルが低いというイメージになってしまうのではないか。

市川委員長: システム的な考え方で、階層の下位にあるということであるが、他にも部分目標という言い方もあるだろう。

崎田委員: 環境政策というのは、現場のボトムアップ、リーダーシップが合わさってうまく動いていくものだと思う。 環境省全体の目標をどのように評価していくのか。

市川委員長: それは、政府の構造で総務省が行う。

崎田委員: 外部要因として、それぞれの省庁のパートナーシップをどう影響させたかを評価として入れていくべきではないか。

事務局: 資料3−2の事後評価シートの評価の部分に、他省庁への働きかけという項目を入れてある。

山本委員: 突発に出てくるようなエマージングイシューに対して、フレキシブルにどれだけ対応したかについて、評価できないものか。

市川委員長: 現状では、スタティックに政策が存在している。エマージングなものに、どのように即応したかは必要かもしれない。

事務局: ご検討頂きたい。それでは、資料4についてご議論頂きたい。

鷲谷委員: テクニカルタームについて、用語解説はしているが、例えば「アウトカム」と言われると分からない。 「期待される成果をあらわす目標」など、言い換えた文章をつくる必要があるのではないか。 また、そうした文章を、主婦や高校生などのモニターに読んでもらうのはどうか。そして分かるまで書き換える必要があるだろう。

市川委員長: リライトシステムは、我々はよく使う。ただし、分量とお金の問題だろう。

鷲谷委員: 身近な人に見てもらうというのもあるのではないか。

河野委員: 環境白書の概要版の作成手順は、どのようになっているのか。

総合環境政策局: 概要版は内部で作成しており、その時々のテーマに応じて担当者が気をつけながらやっている。

山本委員: (政策評価の)概要版をつくる際には、いくつかのバージョンを用意して頂きたい。 もう1つ、将来の要望として、環境情報にリアルタイムでアクセスできるようにしたい。 夢物語ではあるが、CO2排出予測などが、日常構造にフィードバックできるような形が望ましい。

崎田委員: 2番と4番で国民の意識の点が入れられているが、具体策についてコメントを頂きたい。

須藤委員: ここであげているのは、継続審議の問題である。すぐにできるというのではなく、 できるところだけやっていくことになる。重要性は意見を頂いてから判断する。予算の問題もあり、可能であるかは分からない。

市川委員長: 全体についてのコメントを頂きたい。

佐野委員: プロセス評価をきっちりやることは、環境省が政治的に弱いということもあるので、非常に重要ではないか。 こういう政策評価の中にも、入れていく方向性でして頂きたい。

市川委員長: 検討部会でもそのような議論があった。評価手法は100%完全なものが存在しないので、 サイクルをまわしていくのが基本となる。よりよいものをつくっていくために、今後ともよろしくお願いしたい。

(事務局より資料5について説明。)

市川委員長: 実施計画について、全体として意見・質問を頂きたい。

須藤委員: 実現が多少難しいかなというところは、目標としてあげにくいと思う。 事務局としては、同じ省内ということもあり、なかなか言いにくいのではと推察している。 しかし、目標が難しくても取り上げて頂きたい。 その際には、事務局は仲立ちということで、あくまで評価委員会の意見として言って頂ければと思う。

市川委員長: 大切な意見だと思う。数値目標の設定ということで、評価しやすいものだけにして、 しにくいものが取り除かれてしまう怖さがある。この政策評価の基本は、環境行政の改善のための評価である。 評価委員会は、評価する場所でなくアドバイスのスタンスなので、そういうことを申し上げてということで合意を頂いた。

自然環境局: どういう目標だったらよくて、どういう目標だったら悪いのか。 目標をつくる時のガイドラインが必要である。枠が決まっていれば分かりやすい。 ガイドラインや判断基準があれば、事務的に進められる。それでも判断できないものは、節目節目に政策的に判断していく。 そういうガイドラインを、事務局として用意して頂きたい。

小林委員: ただ、数値化するのは本末顛倒である。環境省として本来やらなければいけないものがあって、 それに対して下位目標のような達成するための必要条件の施策がある。 その中で、数値化できるものはしていこう、というつもりだった。 変な数値化をするよりは、無理に数値化しない方がいい。分かりやすい指標として数値化はあった方がいいが、 全てが数値化できるものではないということは、1回整理をして頂いた方がいい。

鷲谷委員: 達成が難しいものでもあげてしまうのがいい。ただ、難しいことも記載する。 何が障害になったのかが明瞭だったら、よくやったことを評価すべきでないか。 より問題を明確にするというのが、数値をあげることの意義だと思う。

事務局: 定量的な目標には2種類あるように思う。地球温暖化や廃棄物のように、各省を交えて議論を尽くした数値と、 水などの議論はされていない分野である。でこぼこがあるのは承知している。できるだけトライして頂きたいとお願いしている。

市川委員長: 数値目標化を進めると、できないものが見えてくるというのはその通りである。 それによって問題の構造が見えてくると思う。また、全体としてのガイダンスがあればという話があったが、 現場での問題があってできてくるものであろう。数値化の努力もデータとして吸い上げていきたい。 この点は、今後も検討頂きたい。それでは、結論として、先ほどからのご意見を踏まえて、実施計画を行っていきたい。
今後のスケジュールとしては、この評価委員会としては6〜7月以降から行い、 評価書の公表が終わったら評価手法検討部会も課題を見つつ進めていきたい。

(松本官房長挨拶)



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