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IEM (Integrated Environmental Monitoring)
IEA (Integrated Environmental Assessment)
  IEAの成果物  
  2002年におけるIEAの活動  
  2003年におけるIEAの主な成果  
  2004年におけるIEAの主な成果  
RISPO (Research on Innovative and Strategic Policy Options)
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総合環境モニタリング
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基本的戦略オプション研究
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IEA
総合環境アセスメント
IEA Technical Summary 2005
IEA Technical Summary 2004
IEA Technical Summary
 
アジア太平洋地域における経済成長が続く中、環境保全と社会経済発展のバランスをとることが、政策決定者にとって大きな課題となっています。環境に優しい社会経済発展のあり方や、環境保全と経済発展のトレードオフを乗り越えるための革新的な政策が求められています。
IEAの成果物
統合環境アセスメント(IEA)サブプロジェクトでは、アジア太平洋地域において、環境との調和を目指した発展戦略を体系的に評価する、一連のコンピュータシミュレーションモデル及び戦略的デー タベースを提供していきます。こ の一連のシミュレーションモデル「AIMモデル(アジア太平洋地域統合モデル)」には、エネ ルギー・技術モデル(AIM/Energy)、物質・経済統合モデ ル(AIM/Material)、多地域簡略トレンドモデル(AIM/Trend)、水、農業、植生、健康などの要素を含む生態系モデル(AIM/Ecosystem及びAIM/Water)、さらには全体統合モデル(AIM/CGE及びAIM/bottom-up)から構成されます(図7)。IEAは、統合環境モニタリング(IEM)が提供するデータを 活用しています。また同様に、革新的戦略オプション研究 (RISPO)が提案する政策オプションの政策的効果を評価することも可能です。
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2002年におけるIEAの活動
IEAは、上記評価モデルのうち2モデル(AIM/Trend及びAIM/E n e r g y )の完成版を開発し、その他4モデル(AIM/CGE、AIM/Material、AIM/Ecosystem及びAIM/Water)の暫定版を開発しました。さらに、暫定的な戦略的データベースを作成するとともに、いくつかの環境トレンドの推計や、実行可能な環境イノベーションの評価を暫定的に実施しました。また、2002年10月にはIEAの能力向上ワークショップをインドで開催しました。
AIM/Materialは、経済フローと物質収支を統合し、環境投資や環境産業の効果を明らかにするために開発された一国単位のモデルです。このモデルをインド用に改良し、自然環境との相互作用を新たにモデルの中に組み入れ、土地劣化防止への投資の効果を分析でき るようにしました。このモデルによるシミュレーションの結果、インドにおいては、環境産業への投資が産業廃 棄物のリサイクルのみならず、経済発展に大きな効果を及ぼす可能性があることが示され、さらには、国土保全対策への早期投資は国家経済に大きな利益をもたらす可能性があることが示されました(図8)。
AIM/Energyは、エネルギー使用技術の選択モデルで、これを改良してインドと中国に適用し、両国のエネルギー分野でのイノベーションの違いを分析しました。

その結果、1990年代の中国におけるエネルギーの効率と二酸化炭素の削減に見られた大きな改善は、製鋼、電力、建材の各産業における技術的進歩、クリーンな燃料の使用、中国経済の構造的変化、及び厳しい環境政策の全てに起因することを明らかにしました。

将来、中国においてさらにエネルギー効率の改善が期待できますが、改善するための限界費用は高くつきます。

しかしイ ンドでは状況が異なり、比較的低コストで大きなエネルギー効率改善を達成できる可能性があります(図9)。
AIM/Trendは、経済、エネルギー、環境を向こう30年に渡り予測する単純構造の多地域モデルです。このモデルを利用し、アジア太平洋地域における準地域ごと の環境産業市場の発展を、市場拡大(Market Forces)、 政策改革(Policy Reform)、堅固型世界(Fortress World)、大幅な移行(Great Transition)の4つのシナリオをもとにシミュレーションしました(図10)。東アジア地域における環境産業の成長について、潜在能力の高さが一目でわかります。
AIM/CGE(アジア)は、多地域・多部門の定量的一般均 衡モデルであり、国際規模の新市場の確立、新規投資、技術移転、国際貿易が、環境・経済にもたらす効果を評価するために現在開発しています。AIM/Trendのシミュ レーション結果を国別の将来予測の基礎として利用し、これに国際的な相互作用を加えていくことで、アジア諸国の今後の国際協力シナリオを評価していきます。
   
AIM/Ecosystemは、一連の生態系モデルを経済モデルと関連づけたものであり、全生態系変化に対する統合的評価を行います(図11)。
このモデルは、特にミレニアム生態系評価(MA)のプロセスにおいて、将来シナリオ開発に適用する目的で開発されています。暫定的なシミュレーション結果によると、グローバル化を押し進めると生態系の劣化が加速すること、また、地域化を重視した発展パターンが生態系劣化を抑制する上では望ましいことが示唆されています(図12)。
さらに本モデルは、地域的な水資源に対する負荷を推定するために利用されています(図13)。
戦略的データベースを構築する準備も進んでいます。 この利用しやすいデータベースは、全シミュレーション結果と各種の統計資料を蓄えていきます。さらに、このデータベースは数多くの社会・技術イノベーションに関するデータを蓄積していく予定で、これを活用することにより、特定の国や分野に応じて、革新的な政策オプションの最適な組合せを選択することができるようになります(図14)。
 

IEAサブプロジェクトのこれまでの研究によって、次の点が示唆されています。

  1. アジア地域において、環境保全に向けた技術革新を導入する潜在的可能性は大きいが、その可能性は国によって異なる。
  2. 技術革新は社会的革新と結びつくことでその効果が高まるが、それを達成するには途上国間における技術移転を含め、地域における国際協力が欠かせ ない。
  3. トップダウンとボトムアップの2つのタイプのインセ ンティブを統合することにより、イノベーションの導入が促進されるとともに、自然資本保護のための投資が促進される。
  4. グローバル化政策は、汚染物質削減に向けたイノ ベーションの導入を後押しするが、逆に生態系保全に向けた革新的政策の導入を妨げる。
  5. 技術革新については、環境管理能力の地域格差を広げる可能性があり、その導入の際は十分な注意が必要である。
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2003年におけるIEAの主な成果
AIM/Energy, AIM/Material, AIM/Top-down, and AIM/Ecosystemの改良版の作成と、環境効率に焦点を当てた指標を用いた戦略的データベース(SDB)の開発。
タイでワークショップを開催し、各国チーム別に政策決定者とともに、データ収集、ドライビングフォースの将来予測、社会経済的シナリオ作りや対策オプションの設定を指導。

詳細は、IEAテクニカルサマリー2004(PDF英文)をご参照ください。
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2004年におけるIEAの主な成果
技術、制度、管理に関する革新的環境オプションの整備とそれらを活用するための戦略的データベース(SBD)の改良
環境投資を評価するためのAIM/Materialの拡充
革新的環境オプションの適用による、中国、インド、韓国、タイにおける運輸、民生、発電、水管理部門のシナリオの定量化
モデル開発能力支援のためのトレーニングワークショップの開催

詳細は、IEAテクニカルサマリー2005(PDF英文)をご参照ください。
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