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IEM (Integrated Environmental Monitoring)
  IEMの成果物  
  2002年におけるIEMの活動  
  2003年におけるIEMの主な成果  
  2004年におけるIEMの主な成果  
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IEM
総合環境モニタリング
IEM Technical Summary 2005
IEM Technical Summary 2004
IEM Technical Summary
 
アジア太平洋地域における急激な人口増加と経済発展は、洪水、干ばつ、森林火災、砂嵐、大気・水質・土壌汚染、砂漠化、塩類化、水不足及び土壌劣化といった深刻な環境問題を地域、地球規模でもたらします。これらの問題は、アジア太平洋地域における持続可能な開発にとって大きな制約となっており、このような自然資源の劣化、消失を食い止める措置をとるには、自然資源の現状と変化を科学的に把握することが不可欠となります。
IEMの成果物
統合環境モニタリング(IEM)サブプロジェクトは、アジア太平洋地域の環境災害、環境劣化とその影響を発見、観測、評価するために利用可能な総合環境モニタリングシステムを開発します。EOS-Terra/Aqua衛星に搭載されたMODIS(中レベル分解能イメージングスペクトロメーター)センサーと地上からの観測データを基礎としたシステムです。(図1)
  IEMは次の成果を提供することが可能です。
MODISデータ:アジア太平洋地域内の衛星受信局ネットワークによって、域内のリモートセンシングデータとイメージ(映像)が入手可能です。
生態系指標:MODISの生データから水不足指数、砂塵 嵐指数、地表面温度、土地被覆の変化、及び純一次生産量など高次元の指標を導出することが可能です。
流域管理モデル:水資源、食料生産といった生態系が提供する財とサービスの現状や変化を評価する統合的流域管理モデルを開発しています。
このモデルによって持続可能な流域管理を目的とした戦略的政策オプ ションを検討します。
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2002年におけるIEMの活動
IEMは国立環境研究所(NIES)(日本)及び中国科学院(CAS)地理科学自然資源研究所(IGSNRR)(中国)の監督のもと、統合モニタリングネットワークを構築し、シンガポール大学(シンガポール)、オーストラリア連邦科学産業研究庁(CSIRO)(オーストラリア)の参加を得てそのネットワークを拡大しました。ネットワークは、アジア太平洋地域の大部分をカバーしています。(図2)
IEMは国立環境研究所と中国科学院地理科学自然資源研究所の2ヶ所にデータ解析センターを設置し、各種衛星センサーから検出された様々なデータを保管するだけでなく、地上においても様々なデータの測定を実施しています。また、MODISデータから高次元の環境指標を導き出すためのデータ処理も行っています。(図3) これらの成果は、環境災害、環境劣化や脆弱性指標を発見、観測するために使用できるとともに、気候変動や生態系の状況、農業生産を評価するモデルに 入力できます。
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これまで、様々なプロジェクトや組織によって、アジア太平洋地域における生態系指標が数多く提示されてきました。しかし、それらの指標は、地上での検証データとの比較・校正を行っていないものがほとんどであり、大きな不確実性を含んでいる可能性があります。一方、IEMでは、中国国内の草原、畑地、水田、森林、半乾燥地という多様な生態系を代表する5ヶ所のデータ検証局を設けました。IEMによる観測により、地上検証局での検証を通して、一貫し、かつ精度が保証されたデータ セットが得られ、本地域に対応した正確で信頼性の高い情報を提供することができます。地上データによる検証をしていないMODISの地表気温(Ts-MOD)と、IEMの地上観測による地表気温(Ts-Obs)を比較すると、既存のMODISのデータには明らかに誤差が存在しており、 地上検証の重要性が理解できます。(図4)
IEMは、MODISを基盤とした生態系モデルと農業技術移転のための意思決定支援システム(DSSAT-Decision Support System for Agro-technology Transfer)モデルを組合せ、統合的な流域管理モデルを開発しました。この統合モデルは流域規模における水、熱、炭素循環、流砂移送といった生態要素だけでなく、農業生産もシミュレーションできます。(図5)
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IEMが開発した流域管理モデルは、淡水資源や穀物生産のような生態系が提供する財とサービスについて、合理的な意思決定を行う上で有効に活用できます。例えば、最も高い作物収量を得るために、灌漑を行う時期と淡水供給量に関する情報を提示することができます。ここでは、中国で最も穀物生産が盛んな中国華北平原で、小麦の生産量に関してモデルを適用した例を示します。灌漑を同じ水量で行う際に、1回で行う場合と2回に分けて行う場合で比較し、最も高い収穫量が得られる灌漑時期を推定しました。(図6) その結果、水 量の総量が等しい場合、4月10日と5月1日に2回に分けて行うと最も高い収穫量が得られ、灌漑を1回で行 うよりも効率良く水資源を活用できることが示されました。このように、科学的な情報に基づく計画的灌漑を実施することによって、高い作物収量を保ちながら灌 漑用水を節約することが可能となります。
IEMは、2002年9月に第1回目の能力向上ワークショップを中国で開催しました。また、2002年11月にはミレニアム生態系評価(MA)と共同で、アジア太平洋地域における流域生態系の持続可能な環境管理に関する ワークショップも開催しました。
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2003年におけるIEMの主な成果
統合モニタリングネットワークに中国、シンガポール、オーストラリアが参加し、アジア太平洋地域の生態環境モニタリングが可能。
MODIS衛生データを検証するため、中国に5つの地上観測サイト設置し、信頼可能なデータを取得。
統合流域管理モデルを、長江流域に適用し、中国政府の流域管理対策に寄与。

詳細は、IEMテクニカルサマリー2004 (PDF英文)をご参照ください。
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2004年におけるIEMの主な成果
総合モニタリングネットワークに中国、シンガポール、オーストラリアが参加しアジア太平洋地域の生態環境モニタリングが可能
正確で信頼できる情報を提供するために、種々の生態系連続モニタリングで MODIS衛星データを検証
IEMデータを利用して、土地被覆変化、森林火災、洪水被害地、自然災害、穀物生産量および炭素固定量を正確に探知
統合流域管理モデルを長江流域に適用し、中国政府の流域管理政策に寄与

詳細は、IEMテクニカルサマリー2005 (PDF英文)をご参照ください。
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