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[キーワード] SPM、デジタルカメラ、大気汚染、多変量解析、ニューラルネットワーク

[RF-073 浮遊粒子状物質(SPM)および大気汚染物質の脳型多変量解析技法の開発]

(1)浮遊粒子状物質(SPM)および大気汚染物質の脳型多変量解析技法の開発[PDF](2,657KB)

  江戸川大学 メディアコミュニケーション学部

神部順子

<研究協力者>

 

  独立行政法人産業技術総合研究所

長嶋雲兵

  宮崎大学 工学部

青山智夫

  昭和女子大学大学院

中山榮子

  [平成19~20年度合計予算額] 5,855千円(うち、平成20年度予算額 2,755千円)

[要旨]

  環境問題への関心の高まりとともに大気汚染問題が注目されている。大気汚染物質と現象の関係は複雑であり、例えば現代のスモッグは太陽光、NOx (窒素酸化物), エアロゾル(含SPM)など多様な指標を組み合わせて評価しないと健康に関与する要因がわからない。東南アジアの大都市では大気汚染に関心が集まっている。ところが大域的な環境データは、測定者や測定方法などが異なるため、データを均質なものとして取り扱うことができない。また広域の定量的な測定はない。データの均一化には、標準化の方法を確立する必要がある。今後、東アジア・東南アジアという大域的な地域を関連付けるためには、多様なデータを柔軟に取り扱うことのできるデータ解析技法の開発が必要である。
  本研究は、浮遊粒子状物質(SPM)および窒素化合物(NOx)といった大域的な大気汚染物質の生活空間に対する影響を解析するために、環境データに対する脳型情報処理による多変量解析技法を開発し、多様な大気環境指標の総合的・複合的評価を可能とすることを目的とする。そのために、東南アジアの大都市に出向き、環境指標であるSPMを簡易装置を用いて測定し、大域的データの標準化を行うための基礎データを得た。同様に、江戸川大学(流山市)でも測定し、SPM測定値と公的機関により測定されたデータとの関係を解析した。そこではSPM簡易測定と同時に、デジタルカメラによる撮影を行い、デジタル画像を解析した。SPM簡易測定との対応をみることで、SPM等の大気汚染物質の超簡易測定技術を開発することを目指しており、可視化する方法を確立した。さらに、これらのデータ収集と同時に、ニューラルネットワークを用いて格子点上のデータ補完を行い、そのデータを用いて分布図を書くことを試みた。