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[キーワード]森林、二酸化炭素、京都議定書、第二約束期間、 持続的森林管理

[H−064 気候変動に対処するための国際合意構築に関する研究]

(4)気候変動対処を目的とした国際レジームの構成要素となる諸制度の実施および今後の進展(What)に関する研究:森林吸収源[PDF](1,055KB)

  早稲田大学 人間科学学術院
  人間環境科学科


天野正博

<研究協力者>

 

  早稲田大学 人間科学学術院

日下部朝子・梅宮知佐

  林野庁  森林整備部研究・保全課

赤木利行・塚田直子

  [平成18〜20年度合計予算額] 5,315千円(うち、平成20年度予算額 1,803千円)

[要旨]

  気候変動枠組み条約、京都議定書では森林を吸収源として扱う際にも、持続的管理という概念が提示されていた。しかし、マラケシュ合意になると、吸収源以外の機能に対する配慮が欠けている。当研究ではこうしたゆがみを是正するため、吸収源としての森林の取り扱い方法について分析・提案した。18年度は概念を提示することができた。19年度はより具体的な方法について提示するため、森林の各機能を統合的に維持しようという国際的な枠組みの動きを分析、その動きとUNFCCCにおける森林の吸収源としての位置づけの関係を検討、ITTOの設置、持続可能な森林管理を具体化する基準と指標を議論するUNFFが、持続的な森林管理を求める国際的な法的枠組みを確立するための機能を十分に果たし得ないことを明らかにした。また、途上国の森林の扱いについては、次期枠組みに組み入れる方策については、COP13より本格的に議論されだした、“森林減少・森林劣化による温室効果ガス排出量の削減(REDD)”および新規植林・再植林CDM(A/R CDM)を中心に検討をした。途上国での展開が期待されていたA/R CDMが殆ど機能していないこと、その結果として途上国の中でCDMを享受できる国とそうでない国に二極化している問題点を指摘した。さらに、REDDの活用においても一部の国に利益が偏る可能性を明らかにした。併せてREDDを京都メカニズムのツールとして活用するのは、森林に係わって生活している多くの住民への十分な配慮が必要であることも示した。最終年度は、吸収源の算定方法について提案されている様々なオプションを比較検討し、我が国の森林に実際に各算定オプションを適用することにより、我が国の森林の吸収量を明らかにした。この成果を用いて中期目標検討委員会に我が国の森林吸収量の予測値を報告した。