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[キーワード] モニタリングネットワーク、ライダー、黄砂動態、発生源、輸送量

[C-061 広域モニタリングネットワークによる黄砂の動態把握と予測・評価に関する研究]

(1)東アジアモニタリングネットワークによる黄砂動態の実時間的把握と
  データ精度管理・ 利用法に関する研究[PDF](4,270KB)

  独立行政法人国立環境研究
  環境研究基盤技術ラボラトリー 環境分析化学研究室


    西川雅高・森 育子・高橋克行

  独立行政法人国立環境研究
  大気圏環境研究領域  遠隔計測研究室


    杉本伸夫・松井一郎・原由香里

  独立行政法人国立環境研究
  大気圏環境研究領域  遠隔計測研究室


    菅田誠治・早崎将光

  独立行政法人国立環境研究
  アジア自然共生研究グループ アジア広域大気研究室


    清水 厚

<研究協力者>

 

  中国、日中友好環境保全センター

    黄 業茹・董 樹屏・王 燕鵬

  中国、大気物理研究所

    王 自発

  モンゴル、NAMHEM

    Dulam Jugder・Dashdondog BATDORJ

  大気圏環境研究領域 遠隔計測研究室

    西澤智明

  [平成18~20年度合計予算額] 189,602千円(うち、平成20年度予算額 64,246千円)

[要旨]

  モンゴル、中国、韓国、日本において合計18カ所のライダーシステムを中心とする広域モニタリングネットワークが構築された。そのモニタリングデータや日本各地の一般環境大気測定局のデータを元に、2006~2008年春季における黄砂の広域的な輸送現象の特徴を明らかにした。この3年間わたる広域モニタリングネットワークデータから、2008年は黄砂発生量も日本への飛来量も特異的に少ない年であった。大気汚染物質と黄砂の相互作用による「汚れた黄砂」と「汚れていない黄砂」という視点から、代表的な事例をあげ、気象学的解析や輸送モデルによる解析研究を行った。発生源からの飛来ルートよりも輸送速度や気象条件による違いに特徴的傾向が見られた。精度の高い黄砂予報モデルの構築にはライダーネットワークデータの同化が有効であり、モデルに組み込むためのデータ処理アルゴリズムを確立できた。雲と砂塵系ダストとの区別が大略できるようになり、環境省が公開する黄砂飛来情報ホームページの観測情報の精度向上にも貢献した。