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[キーワード]中心市街地活性化、トランジットモール導入効果、買物交通行動、各交通機関のライフサイクル、フランス先進都市事情

[H−051 環境負荷低減に向けた公共交通を主体としたパッケージ型交通施策に関する提言]

(2)環境負荷低減に向けたパッケージ型交通施策に関する研究

  1)中心市街地におけるトランジットモール導入の効果計測に関する研究

  2)ライフサイクルを考慮した都市交通機関のCO2排出量モデル

  3)欧州先進都市における事例

 (1)〜(3) [PDF](921KB)

(以下、2)〜3)についても同様の研究メンバー、予算で得られた成果であるため、研究メ ンバー・予算・要旨については、1)に統一して記す。)

  京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻
(平成18年4月より広島工業大学 環境学部 所属)


青山 吉隆

  京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻

中川 大

  京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻
(平成18年4月より名城大学 都市情報学部 所属)


柄谷 友香

<研究協力者>

  京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻

齋藤 文典

  京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻

松田 俊一

  [平成17〜19年度合計予算額] 13,259千円(うち、平成19年度予算額 0千円)

[要旨]

  本サブテーマの研究目的は、環境負荷低減のために、都市構造を自動車依存型から公共交通依存型へ転換するための効果的な政策を提案することである。
  平成17年度において、まず、環境や交通政策の先進都市であるフランスのストラスブールやドイツのフライブルクを対象として、LRT等の公共交通のためのパッケージ交通施策やその普及啓発に関するヒアリングおよび文献収集を行った。
  また、京都市を対象として、中心市街地におけるトランジットモール導入による効果を考慮した都市内買物交通の目的地選択モデルを構築し、トランジットモール導入時の中心市街地への買物交通行動の変化を計測することで、トランジットモール導入による中心市街地活性化効果を明らかにした。中心市街地にトランジットモールが導入されれば、中心市街地までの所要時間が10分程度増加しても、人々の中心市街地への来訪頻度は変わらないことが明らかになった。また、上記で構築した目的地選択モデルに、CVM(Contingent Valuation Method: 仮想評価法)アンケートの回答結果より導出したトランジットモールの価値を組み入れることで、トランジットモール導入時の買物交通の目的地選択の変化を計測した。その結果、中心市街地にトランジットモールが導入されれば、中心市街地への買物トリップ数は、1.8倍程度増えることなどを明らかにした。
  さらに、LRT、既存鉄道、バスのそれぞれについて、ライフサイクルを考慮したCO2排出量関数を導出し、CO2排出量予測モデルを構築し、ライフサイクルと波及効果を考慮したCO2削減モデルの開発の可能性を明らかにした。
  平成18年度においては、都市交通のパッケージ施策の先進都市であるフランス・ストラスブールから、広域高速鉄道(TGV)とLRT駅との同時整備に関する事例、先進都市においてもLRT計画の進捗には困難な場合があり、それを進めるための市民合意を進めた事例、交通権を確立しているフランスにおいて、近年、車利用者の公共交通や自転車の利用への意識変化が進んでいる事例を取り上げ、わが国においてLRTを中心とした都市交通パッケージ施策を実施するための知見を得た。