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[S-1 21世紀の炭素管理に向けたアジア陸域生態系の統合的炭素収支研究]

テーマI:ボトムアップ(微気象・生態学的)アプローチによる陸域生態系の炭素収支解析に関する研究

(3)土壌圏における炭素収支の定量的評価に関する研究

  3)土壌炭素フラックスの時空間変動モデルの構築と広域推定手法の開発[PDF](478KB)

    独立行政法人農業環境技術研究所
    大気環境研究領域


横沢正幸・米村正一郎

    岐阜大学 流域圏科学研究センター

秋山 侃

<研究協力者>

 

    農林水産省農林水産技術会議事務局

白戸康人

    独立行政法人農業環境技術研究所

安立美奈子

    岐阜大学 流域圏科学研究センター

賈 書剛・Wahid Din Ara

  [平成14~18年度合計予算額]  58,617千円 (うち、平成19年度予算額 9,303千円)

  [要旨]

  陸域生態系における最大の炭素貯留、分解の場である土壌圏を対象として、土壌炭素動態の機構的モデルを構築するとともに、広域かつ簡便に土壌貯留炭素量の空間分布を推定する方法を提案した。土壌炭素動態モデルは、5つのコンパートメントを持ち、高山サイト(冷温帯落葉広葉樹林)、菅平サイト(ススキ草原)および日本各地の農耕地において土壌フラックスデータならびに土壌炭素長期動態データに適用し、検証と改良を行った。また、GISと衛星データを援用し、簡易な現地調査を組み合わせて小流域スケールにおける土壌炭素貯留量の空間分布を推定する手法を開発し、岐阜県高山市郊外の大八賀川流域をモデルケースとして、有効性を確かめた。これにより、植生遷移、土地利用、有機物管理などによる土壌への有機物の入力が変化した場合に土壌炭素収支がどのように変化するかを予測する基盤システムが構築された。


  [キーワード]  貯留、分解、土地利用、環境応答、有機物管理