検索画面へ Go Research


[キーワード]]高スペクトル分解ライダー、ライダー比、航空機搭載ライダー、雲、エアロゾル

[B−4 能動型と受動型リモートセンサーの複合利用による大気汚染エアロゾルと雲の気候影響研究]

(2)高スペクトル分解ライダー等による雲・エアロゾル観測技術の研究[PDF](951KB)

  独立行政法人国立環境研究所
  大気圏環境研究領域 遠隔計測研究室


杉本伸夫・松井一郎

  独立行政法人国立環境研究所
  アジア自然共生研究グループ アジア広域大気研究室


清水 厚

  福井大学工学部

小林喬郎

  [平成14〜18年度合計予算額] 83,252千円(うち、平成18年度予算額 17,600千円)

[要旨]

  将来の衛星観測を念頭に置いて、高スペクトル分解ライダー等によるエアロゾル、雲の光学特性の観測手法開発および、ライダーと雲レーダー、放射計等との複合利用により雲の微物理量、エアロゾルの光学特性を導出するための手法の開発を行った。国立環境研では、532nmの高スペクトル分解ライダー(HSRL)技術に関する研究と継続的な観測をつくばで2年間以上実施し、球形及び非球形エアロゾル、氷雲の532nmにおけるライダー比(消散係数対後方散乱係数比)を統計的に解析し、それぞれの気候値を求めた。一方、HSRLで得られる532nmのライダー比を、2波長ミー散乱ライダー(1064nm,532nmの後方散乱と532nmの偏光解消度を測定)の解析アルゴリズムに加えて、ダスト、海塩、人為起源水溶性エアロゾルとともに光吸吸収性のブラックカーボン(soot)の分布を分離して推定できる可能性が示された。また、532nmのHSRLシステムに二酸化ケイ素(シリカ)のラマン散乱測定用の検出チャンネルを追加し、大気中の黄砂に含まれるシリカ濃度測定に初めて成功した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(ESA)が共同で開発中のEarthCARE衛星に搭載計画中のATLID(YAGレーザーの第三高調波を用いた355nmのHSRL)の技術とアルゴリズム検証を目的として、355nmのHSRLの開発研究を福井大学で行い、ファブリペロ・エタロンを分光素子とするHSRLシステムの開発に成功した。さらに、このHSRLを用いていろいろな気象条件下におけるエアロゾルと雲の355nmにおけるライダー比を測定した。雲レーダーとライダーの複合利用による雲の微物理量の導出に関して、航空機搭載ミー散乱ライダー(波長355nm偏光測定機能付き、または2波長(532nm, 1064nm)偏光測定(532nm)機能付き)を製作し、ガルフストリームU型機で観測実験を行った。また、海洋研究開発機構の研究船「みらい」に2波長(532nm, 1064nm)偏光(532nm)ライダーを雲レーダーと同時搭載し、長期間海洋上の雲の観測を実施し、海塩、ダスト、水溶性エアロゾルの分布を導出し、エアロゾル気候モデルSPRINTARSとの比較解析を行った。