環境省地球環境・国際環境協力地球温暖化対策地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ検討会

地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ調査
エネルギー供給WG(第4回) 議事概要


1.日時:
平成22年2月23日(火) 9:00〜12:00
2.場所:
大手町ファーストスクエアビル イーストタワー2F Room D
3.出席委員:
大塚座長、芦田委員、飯田委員、荻本委員(途中退席)、倉阪委員、斉藤委員、谷口委員
4.議題
(1)前回議事概要の確認
(2)エネルギー供給部門の低炭素化のための施策パッケージ
(3)エネルギー供給分野における中長期ロードマップ
(4)エネルギー供給部門の低炭素化に伴う便益の評価
5.議事概要

(1)前回議事録の確認
  修正すべき点を事務局に連絡するよう依頼があった。

(2)エネルギー供給部門の低炭素化のための施策パッケージ
  資料2−1、2−2について説明

(質疑)

<経済性評価>
  • PIRR8%は妥当であるがEIRR10%は低い。UNEPの再生可能エネルギーの報告書でも35〜50%程度とされている。
  • IRR8%の評価では動的なコスト低下が考慮されていないのではないか。例えば太陽光発電は毎年10%程度のコスト低下。風力、地熱も太陽光発電程ではないが導入拡大によってある程度コスト低下が見込める。
  • 図2は、AIMの導入目標を達成するための買取単価を示しているため、縦軸と横軸を逆に示したほうがいいのではないか。熱を含めて比較できると良い。また、AIMの導入目標が小さいものがポテンシャルも小さく見えてしまうのはミスリーディング。
    →熱の併記は換算の前提を明記して示す。(事務局)
  • バイオマスの資源調達費、太陽光、風力の系統費用を含めて示すべき。
  • 図2において、買取価格80円は導入が困難であると解釈すべき。競争力のない産業を作り出す必要はない。
  • 風力発電の系統対策費用について、風車制御は解列によって出力を0%とすることが可能であるが、風力専用の電源線の単価は電圧で大きく変わる。また、解列を行わなくても制御によって出力を30%までは下げられ、この場合は系統連携対策として蓄電池システムをある程度見込むべき。
  • 風力の一般的なプロジェクトにおけるkW単価、メンテナンスコストで算出した場合にはEIRR10%はPIRR8%に相当するが、必ずしもこの関係が全ての再生可能エネルギーにおいても成立するわけではない。
  • 図2で、風力は導入量による買取価格の差が小さいが、実際の導入は抽選で決定されていることや送電線との距離等もあり、必ずしも風況の良いところから実施できるわけではない。風況の良いところでは設備利用率が25~30%となるが、実際のプロジェクトは20~22%の地点で行われている。
  • 表1で、風力の買取価格は、風況の良いところから建設するという想定で試算されているが、実態と図1のイメージに合わせて修正することが必要。
  • 太陽光発電の系統費用の0.83兆円は、揚水や火力の利用で、より安価になる可能性がある。
<施策パッケージ・ロードマップ>
  • 需要部門側での対策や地方自治体の位置づけ、役割についても記載すべき。
  • 再生可能エネルギー機器の導入オプションを提示する専門家やツールも有効ではないか。
  • 「優先給電」は現状水力に対して行われているように、制度的な問題ではなく技術的な課題なのではないか。リアルタイム電気料金とあるが、実際には1日前に料金を決定。一般的には「ダイナミックプライシング」という。
  • 「自立的普及」の項目と「仕組みづくり」の項目を合わせて、再整理すべき。
  • 地方に対するバイオマス、地熱、雪氷等の資源の利用方法についてのPRが必要。
  • 公共事業として推進していくことも必要であり、交付金等の地方に金が回る仕組みと合わせて検討することが必要。公共に対して必要なのは予算手当てではないか。
  • 施策として重要なのは金融ではないか。地方の金融のみではなく、国レベルの兆円規模での債務保証等が必要。
  • 火力に対する全量オフセット等を記載してもいいのではないか
    →全体ロードマップでキャップ・アンド・トレードに触れる予定。それとの整理で検討する。(環境省)
  • 再生可能エネルギーの導入について、「加速的に普及可能」という特徴も記載すべき。
  • 大規模金融も重要だが、地域も重要である。地域の産業、雇用拡大に寄与することも再生可能エネルギーの特徴。
  • 「再生可能エネルギーの自立的普及に向けた支援」という項目は、再生可能エネルギーの普及基盤の確立として、金融、関連情報の整備、グリーンオブリゲーションもここに位置づけるべき。
  • 「地域環境影響に関する情報提供」に、再生可能エネルギー適地のゾーニングを入れてはどうか。また、都市計画との関連性にも言及すべき。
  • 化石燃料の輸入費が節約できることも再生可能エネルギー推進の意義。
  • 雇用は地元のみでなく、風力発電工場等における雇用創出もある。また、系統対策によっても、電池製造等の産業・雇用を生み出す。
  • 電力系統の施策について、既存インフラ利用のみでは不足する場合がある。調整電源や送電線の新増設の計画は、10年単位で先を見て早めに着手することが必要。
  • 地元の投資を促進する施策が必要。
    →初期のハイリスク・ハイリターン時は開発事業者が、その後はローカルファイナンスがカバーできるようなモデルがあればよい。地元にはメンテナンス需要や税収の増加等の効果も生じる。
    →地域の再生可能エネルギー受容性の向上のためにも、地域に金が落ちるモデルは重要。SPC(特別目的会社)等の設立などが考えられる。(環境省)
    →メンテナンスにはノウハウが必要であるため、地元事業者では難しい場合がある。その場合でも、例えば風車を10基建設する場合に1基は地元出資を募る等の方法も考えられる。
  • 東京都では海洋エネルギーを検討中。有望なエネルギーであると考えられるため、実証実験について言及してほしい。

(3)エネルギー供給部門の低炭素化に伴う便益の評価
 資料3について説明

<費用便益>
  • メンテナンスやバイオマス収集等の雇用効果は考慮していないのか。
    →メンテナンスやバイオマス収集も考慮することとしたい。(事務局)
  • 設備が国産か外国産かによって効果は大きく変わる。
  • 地域活性化など、定性的な便益についても整理してほしい。
6.その他
第5回WGは3月15日(月)17時半より、大手町にて開催。

以上