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ついに昭和基地入りしました!

2007年12月19日(水)

 今日は朝から天候が芳しくなかったのですが、なんとかヘリコプターが飛び、無事に「しらせ」を離れて昭和基地に入ることが出来ました!初めてヘリコプターで飛び立つ瞬間は、今まで感じたことのない異様な気分でしたが、当初思ったより快適な空の旅で、あっという間に昭和基地に降り立ちました。昭和基地周辺は厳しい環境のため、日本で見られるような緑豊かな自然はないのですが、17日ぶりに踏む茶色の陸地はとても新鮮なものに思えました。12月3日のフリーマントル出航から、わずか半月たらずの航海でしたが、やはり私は陸地の方が安心するんだと再認識した瞬間でした。

昭和基地を訪れたアデリーペンギン

 さて、昭和基地についた私の第一印象は、「風が強くて寒い」ということです。夏とはいえ、ここは南極ですので寒いのは当たり前ですが、私の想像以上でした。また、日本で見られるような草花が一切生えていないむき出しの岩の上に設置され基地ですので、なんとなく殺風景な印象を持ちました。加えて、私や隊員が宿泊する昭和基地の「第一夏宿舎」は、2段ベッドが2台設置された簡易な4人部屋です。正直、これから2ヶ月近くもここで暮らすことができるのかと一瞬不安もよぎりました。しかし、そんな不安を吹き飛ばすように、第48次観測隊の越冬隊員が暖かく迎え入れてくれ、また、アデリーペンギンが手の届くほどの距離に現れ、私の心を和ませてくれました。

 明日からは、本格的な仕事のスタートです。夜の訪れない白夜での生活に違和感を感じながらも、明日からの仕事に備え、しっかりと生活のリズムを保っていこうと思います。