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お待ちかね、南極の動物たちとの遭遇です!

2007年12月15日(土)

アデリーペンギンとの感動の対面

 今日も「しらせ」は流氷域を順調に航行しています。私は艦橋(別名「ブリッジ」:舵をとるところ)に上り、双眼鏡片手に、動物が現れるのを朝から晩まで待っていました。すると、たまに流氷上にアデリーペンギンや皇帝ペンギン、それに複数のアザラシ類、また、一度だけですがクジラ(おそらくクロミンククジラ)の背びれも見ることができました。特に、アデリーペンギンは好奇心が旺盛なのか、「しらせ」が一時停泊した際には、こちらに近寄ってくるものもいました。今日見ることのできた動物たちは、どれも私にとって水族館以外では初めて見るものばかりで、時が経つのも忘れてずっと感動していました。暴風圏での苦労も、一気に吹っ飛びました!

 さて、冒頭に「朝から晩まで」と書きましたが、実は今日から「白夜(びゃくや)」となり、太陽が一日中沈まなくなったため、24時間いつでも明るいのです。ご存じの方も多いと思いますが、地球の軸は少し傾いており、南極は夏(日本の冬)の期間ずっと太陽に照らされています。「しらせ」は、フリーマントル出航後ずっと南進して南極に近づいてきたので、日を追うごとに日照時間が増え、ついに今日から「白夜」となりました。これから2月中旬まで、私にとって初めての「夜がない生活」が続きます。夜になっても太陽が沈まない非日常的な生活の中で、まずは体調を崩さないように健康管理をしていきたいと思います。