■環境省地球環境局■


日本・アラブ環境大臣セミナーの開催(結果)について

日本・アラブ環境大臣セミナー

 「日本・アラブ環境大臣セミナー」を、環境省主催、外務省協賛により、アラブから12の国と地域の環境大臣らの参加を得て、開催しました。

  1. 趣 旨
     日本とアラブとの国際協力を一層進めていく上で環境分野にもその枠を広げていくため、アラブの環境大臣を招き、日本・アラブ双方の環境保全への取組の状況や日本の環境保全技術について紹介し、今後の環境保全の取組、協力について意見を交換しようとするものです。
  2. 日 時
     平成16年3月27日(土) 10:00~15:00
  3. 場 所
     JICA国際協力総合研修所(東京・市ヶ谷)
  4. 議 題
    (1)プレゼンテーション
     日本の環境保全への取組
     -環境大臣 小池 百合子
     日アラブの環境協力及び地球環境問題に対する外交的取り組み
     -外務省地球環境問題担当大使 美根 慶樹
     日本企業の環境保全技術
    ・自動車
     -トヨタ自動車専務取締役 渡邊 浩之
    ・家電
     -松下電器産業株式会社常務取締役 大鶴 英嗣
    ・太陽光電池
     -シャープ株式会社ソーラーシステム事業本部長 藤本 俊彦
    ・浄化槽
     -フジクリーン工業株式会社取締役水環境研究所長 井村 正博
    ・ごみ処分場
     -荏原製作所上席執行役員 伊藤 三郎
     日本の環境協力
     -独立行政法人 国際協力機構理事 伊沢 正
     -国際協力銀行理事 岡本 巌
     アラブ地域の環境保全への取組
     -アラブ連盟環境・持続可能な開発局長 ファトマ エルマラーハ
     
    (2)意見交換
     
     また、会場においては、以下についての展示、実演等が行われました。
      環境保全技術 浄化槽(社団法人浄化槽システム協会)、太陽光発電(シャープ株式会社)、ごみ処分場(荏原製作所)、燃料電池車(環境省)
     アラブコーヒーの提供(アラブ イスラーム学院)
     
  5. 参加者
    アラブ諸国(17の国と地域、1国際機関)
     12の国と地域の環境大臣等 [PDF(10KB)]
       アラブ首長国連邦、アルジェリア、イエメン、イラク、エジプト、クウェート、サウジアラビア、シリア、スーダン、バーレーン、パレスチナ自治政府、リビア)
      5ケ国(ジブチ、レバノン、モーリタニア、モロッコ、チュニジア)の在日大使館関係者
      (うち、モーリタニア、モロッコは駐日大使が出席)
     アラブ連盟の環境・持続可能な開発局長
    日本側
      小池環境大臣、加藤環境副大臣、美根地球環境問題担当大使 他
  6. 結果概要
    (1)プレゼンテーション
       小池環境大臣から、我が国での環境問題の歴史、環境政策の進展、現在の課題について講演を行いました。続いて、外務省美根地球環境問題担当大使から、中東地域における環境協力の現状、イラク支援への取組について解説を行った後、日本企業から我が国の環境保全技術を紹介し、また、JICA及びJBICから国際的な環境協力の現状と課題について講演を行いました。一方、アラブ連盟からアラブ地域における環境保全の取組について紹介を行いました。
     
    (2)意見交換
       アラブ諸国の環境大臣等から各国の環境問題の状況、対策の現状と認識等について発言があり、それについての意見交換が行われました。
     小池環境大臣が以下のように全体を総括しました。
      我が国では環境と経済を統合するための政策を推進中。我が国の取組を世界に広め、グローバルな環境改善を図っていきたい。
      その際、我が国のODAは国民、企業がよく働くことにより提供できることを認識してほしい。日本が元気であれば元気を配ることができる。
      今回は有意義な意見交換ができた。アラブの具体的な共通課題としては、廃棄物、水、砂漠化、都市化があることを認識。
      有効な対応を進めるためには、人材育成、キャパシティ・ビルディング、行政の体制づくりなどの課題があり、これらの分野で協力の可能性を考えていきたい。
  7. セミナー写真