環境省保健・化学物質対策PRTRインフォメーション広場化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会

第5回化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会 議事録


1.日時  平成18年8月29日(火) 10:00〜12:13
2.場所  主婦会館プラザエフ7F「カトレア」
3.出席者(敬称略・五十音順)
(座長) 大塚 直  
(委員) 有田 芳子 安藤 健吾
  岸川 敏朗 小出 重幸
  白石 寛明 瀬田 重敏
  豊田 耕二 中杉 修身
  中地 重晴 新美 育文
4.議題 
(1) 懇談会報告書素案について
(2) 懇談会報告書のとりまとめについて
5.議事
午前10時00分開会

○戸田補佐 それでは、ちょうど定刻となりましたので、ただいまから、第5回化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会を開催いたします。
 委員の皆様には、ご多忙にもかかわらず、お集まりいただきましてまことにありがとうございます。
 それでは、早速ですが、進行は座長の大塚先生にお願いいたします。

〇大塚座長 どうもおはようございます。本年5月に設置されました懇談会も今回で5回目になります。今回が最終回という予定となっておりますので、これまでの会合で出された意見を整理しまして、事務局から報告書の原案の形で資料を用意していただきました。本日は、この原案につきまして、これまでの議論が適切に反映されているかどうか、議論が分かれている部分について、さらに共通の方向性が見出せるところはないかという観点からご議論をいただきたいと考えております。それでもなお共通の結論に達しないという場合には、懇談会報告といたしましては両論併記にならざるを得ないと思います。今回で十分議論が尽くせない場合には、第6回会合の予備日も押さえておりますが、できる限り今回で報告書についての議論がまとめられますよう、活発なご議論をお願いいたします。
 それでは、議事に先立ちまして、委員の出席状況の報告と資料確認、それから、議事次第の2番目の項目にございます第3回、第4回懇談会議事録の確認につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。

〇戸田補佐 それでは、着席のまま失礼させていただきます。
 まず、本日の懇談会では、これまでご都合が合わなかった明治大学法学部の新美先生にご出席いただいておりますので、遅ればせながらご紹介させていただきます。
 また、今回は安井委員と藤江委員、池田委員の3名がご欠席という連絡を受けているところでございます。
 次に、配付資料の確認でございますけれども、今回の資料は、議事次第、資料一覧がございまして、その後、資料1−1、1−2、これが第3回、第4回の議事録ということでございます。これは委員限りでございまして傍聴者には配付しておりませんが、委員にご確認いただいた後、環境省のホームページに載せることにしたいと思います。もし修正がございます場合には、既に委員には事前に確認をいただいているところですけれども、1週間後の9月5日を目途に、さらにご意見がございましたらいただきたいと思います。
 資料2と資料3が、これまでの主な意見と報告書の素案ということでございます。もし資料の不足等がございましたらお申しつけください。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 それでは、早速でございますが議事に入りたいと思います。
 議事次第では、懇談会報告書素案につきましてご議論いただくこととされておりますが、そのための資料といたしまして資料2と資料3が配られていますので、この資料の位置づけについて事務局からご説明をお願いします。

〇戸田補佐 それでは、続けてご説明させていただきます。
 資料2は、前回の懇談会で配付いたしました「第1回から第3回の懇談会で出された主な意見」というものに第4回会合のご意見を加えるとともに、前回「もし追加がございましたら書面で」というふうにお願いいたしましたら、何人かの委員からご意見をいただきましたので、その辺を加えたものでございます。この資料2が懇談会の報告書の素案をまとめる上でベースになったということでございます。
 この資料2を事務局の方でざっと見まして、大体特に異論が出ていないようなご意見については、その意見をこの素案の方に盛り込んでおります。両論併記になっている部分は、「こういう意見もあった、こういう意見もあった」という形にしたものが資料3の素案でございます。また、委員のご意見とともに、会合における事務局の説明などについてもここに踏まえまして、資料3の記述をしてございます。この資料3というのが報告書案のたたき台ということでございまして、これをベースにして今回ご議論いただきたいということでございます。本日は、資料3で抜けている論点がないか、方向性について記述してある箇所について適切な書きぶりとなっているか、また両論併記になっている部分について、これがさらに今後の議論のための建設的な材料になりますように、もし事実誤認などがあればそれを正すということもございますし、また、さらに方向性が出せる部分があれば出していきたいということでございまして、そういう観点から本日ご議論をいただければということで資料3を作成させていただきました。
 位置づけについては以上でございます。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 ただいまの説明を受けまして、報告書素案の具体的な議論に入りたいと思いますが、その前にご質問またはご議論の進め方全般に関する意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 中地委員、お願いします。

〇中地委員 中地ですけれども、全体の進め方で、最初1回目、2回目でPRTR制度がどういうふうに運用されているのかということについて二、三質問をしたわけですが、例えばすそきり要件といいますか、取扱量が5トンから1トンになった場合に届出対象外の排出量が20万トンぐらい減ったわけですが、それの理由をどう考えるのかとか、あるいは過去4年間で届出された報告がない20物質ぐらいのものについてはどういう状況になっているのか等について質問したと思うのですが、それに対する事務局からの資料の提供がないのですが、そういうことがない状態でこのまま報告書をまとめるというのはいかがなものか、と思うのですが、その辺はどうなるのでしょうか。

〇大塚座長 かしこまりました。ほかにご質問、ご意見はございますでしょうか。よろしいですか。
 では、事務局の方からお願いいたします。

〇戸田補佐 ただいま中地委員のご指摘、2点ございますけれども、まず一つは、5トンから1トンになったときに届出総量が減っているということにつきましては、過去4年間の届出排出量の増減についてということで、第3回の資料として一応配付させていただいたつもりでおりまして、4年間の届出データを見ると全部で14%ぐらい減っていると、そういうトレンドがある中で、14年度から15年度にすそ切りが下がって、届出事業者数は増えたけれども、それが全体のトレンドの中で排出量が増えるに至らなかったと理解しておりまして、これを個別物質や個別業種で見てみますと、一部の総排出量が非常に小さい物質についてはちょっと増えたものもあるとか、まだ小規模事業者が多い業種については増えたものもあるというのはございますけれども、全体としては排出量総量が増えるに至っていないという、そういう分析を示させていただいたと考えております。
 個別物質につきましては、これはこの場で個々の354物質を詳細にレビューするのかということで、これは今回の報告書案の中でも、個別物質の届出排出量をレビューして、またその他新たな有害性情報でありますとか、製造・使用の状況の変化でありますとか、そういったものを勘案して、これをさらに詳細に見直していくべきであるというのは、今後の技術的な検討の課題と書かせていただいたところでございます。そういった意味で、数名の委員からこういうことも今後ちゃんと検討しなければいけないと、資料が必要だと指摘された例はほかにもあるとは思いますけれども、それはすべてここで提供できなかったものもございまして、その辺は今後中央環境審議会等の場におけるさらなる議論の中でさらに詳細に見ていただきたいということでございます。

〇大塚座長 ということでございますが、中地委員よろしいですか。どうもありがとうございます。
 それでは、報告書素案につきまして、冒頭から順番にある程度のかたまりに分けて議論をしていきたいと思います。まず、資料3の1ページから4ページの「1.化管法の意義及び位置づけ」、「2.化管法の施行の状況及び効果」、この2つにつきまして、まず事務局から説明をいただき、ご議論をいただきたいと思います。まずは事務局からお願いします。

〇戸田補佐 では、この2つの1.と2.の部分につきましては導入部でございますので、簡単にご説明させていただきたいと思います。まず1ページの最初の「はじめに」の部分の2つの段落は、化管法の概要とこの懇談会の経緯を記述したものでございます。
 中ほどの1.の化管法の意義及び位置づけというところでございますけれども、ここで化学物質管理政策全体の流れにおける化管法の位置づけを明確にした上で検討する必要があるということで、第2段落は、化学物質対策の国の基本的な方針をしっかり示すべきであると書いてございます。その基本法という議論もございますけれども、別の意見として、それはこの懇談会のテーマではないという意見もございますので、基本法と書くよりは基本的な方針はこうであると示すべきではないかということです。これは第3次環境基本計画に示されているとおり、人の健康や生態系への影響の未然防止、安全・安心な社会の実現と、科学的な評価ベースとして予防的アプローチを適用した環境リスクをできるだけ低減させるというのが我が国の化学物質対策の基本的な方向であるということを示したものでございます。
 こういった中で、第3段落の3行目あたりですけれども、化管法は、事業者による自主的な化学物質管理を通じた環境リスクの低減を促すとともに、化学物質に関する安全・安心につながる情報を共有するという役割を持っているということで、化管法の化学物質対策全体の中での役割をここに記載したということでございます。
 その他、同じ段落に化学物質審査規制法との関係、また、2ページの冒頭でございますけれども、大気汚染防止法や水質汚濁防止法等との関係といったものもここに記述したということでございます。
 次の2ページの第2段落でございますけれども、国際的な状況の中で、我が国にふさわしい制度の基本的な考え方というものについて、制度導入の際に検討が行われたということで、段落の6行目あたりからになりますけれども、PRTR制度の意義として、まず「環境保全上の基礎データを得る」と、「行政による化学物質対策の優先度を決定する」、「事業者による自主的な管理の改善の促進」、「国民への情報提供と化学物質に係る理解の増進」と、最後に、「環境保全対策の効果・進捗状況の把握」という5項目が挙げられているということを我が国のPRTR制度の基本的な設計ということで記述させていただきました。
 衆議院・参議院の附帯決議というものもしっかりと考慮する必要があるということで、ここに記載したということでございます。
 次に、化管法の施行の状況と効果ということでございますけれども、まず法の施行状況といたしまして、第1段落の終わりに、全般的には地方公共団体や産業界の努力により、PRTR制度は関係者に浸透してきているといえると示しました。しかしながら、第2段落でございますけれども、総務省の行政評価・監視におきまして、PRTRでありますとかMSDS、化学物質管理といったものについて、幾つかの課題が指摘されているということでございまして、さらにこういった課題を受けて、さらなる事業者への周知徹底でありますとか、事業者へのアンケート調査を実施しており、事業者のアンケート調査の結果というのは、今回時間の関係でお示しすることができませんでしたけれども、これらの状況を踏まえてさらに検討を行うことが必要ということにしております。
 3ページの(2)でございますけれども、化管法の効果といたしまして、最初の段落の2行目にあります排出総量が約14%減少ということで、化学物質排出抑制に一定の効果をおさめているというのが第1段落でございます。
 その次の段落から、先ほどご説明いたしました5項目のPRTR制度の意義に沿いまして、こういうふうにPRTRデータを活用しているという例がございまして、こういった例から3ページの最後、事業者における環境管理の促進、国民の環境リスクに対する意識と理解の向上に寄与しているという総合的な評価ができると書いてございます。
 導入部につきましては、以上でございます。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局の説明を受けてご意見はございますでしょうか。
 中地委員、お願いします。

〇中地委員 1点、1ページの化管法の意義及び位置づけの一番最後の一番下の段落なのですが、化管法は、事業者による自主的な化学物質管理を通じた環境リスクの低減を促すとともに、化学物質に関する安全・安心に繋がる情報を共有する役割を負っているというふうに目的が書かれているんですけれども、制度として化学物質に関する安全とか安心ということを保証するようになっているのかというところについてはよくわからないというか、毒性情報についてはMSDSの交付というようなことはありますけれども、市民がその情報を手に入れるという形にはなっていないわけで、その安全・安心という形で情報を共有しているというふうに言えないのではないかと思いますので、この辺は少し書き方を直していただきたいといいますか、例えば化学物質の環境リスクの評価につながる情報を共有するとか、そういうふうな形で書くべきではないかなと思っております。
 それと、ヒアリングのときにもお話をしましたが、化管法の目的として、国民の知る権利ということを盛り込んでいただきたいという話をしたと思いますので、もしどこかに入れていただけるのであれば、この章に入れるのかどうかという問題はありますが、化管法の目的の見直しということをご検討いただけるとありがたいです。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 安全・安心につながる情報の共有の方が問題ですか、あるいは環境リスクの低減を促す、こちらの方はよろしいわけですか。

〇中地委員 それは結構です。

〇大塚座長 代替案としておっしゃっていただいたものを、もうちょっと確認させていただきたいのですけれども、化学物質に関する安全・安心につながる情報を共有するというのは、例えばどういう言い方にされた方がいいというご趣旨でしょうか。

〇中地委員 環境リスクの評価につながる情報を共有するというふうな、評価をすることができるという意味の一つの排出源情報を提供しているという意味では言えると思うのですけれども、安全・安心と言った場合に、化学物質の安全性に関する情報を提供してはいないと思います。

〇大塚座長 安全・安心の評価につながるというふうに変えた方がいいのではないかというご趣旨ですね。ありがとうございます。
 もう一つは、国民の知る権利の問題でございます。まとめて扱わせていただきたいと思いますが、一つ一つやった方がいいですか。
 では、お願いします。

〇戸田補佐 安全・安心につながる情報を共有する役割というのは、これは別の委員のご発言をそのまま書いたものでありまして、その辺もフレキシブルで柔軟に変えていってもいいという気はいたしますけれども、ただ、一応情報を共有する役割を負っているというのは非常に重要なことかと考えますし、安全性の評価というところだけに絞っていいかというのは、他の委員のご意見をお聞きしたいところでございます。
 知る権利ということにつきましても、これが知る権利と、確かに知る権利を保証する制度にすべきであるというご意見はございましたけれども、それが全体のコンセンサスかというところにちょっと疑問があったものですから、12ページの有害性情報に関する知的所有権への配慮というタイトル中で、12ページの一番最後に、化学物質に関する国民の知る権利を強調する意見を、意見の一つとして書かせていただきました。この辺につきましてもこういう書き方ではなくて、もう少し前の方に書くことにコンセンサスがあるということでありましたらご意見をお伺いしたいと思いますけれども、事務局といたしましては、こういう形で知る権利については最後の方に書いたということでございます。

〇大塚座長 知る権利については、後ろの部分でまとめて議論をさせていただきたいと思います。
最初の安全・安心につながる情報の共有というところはいかがでしょうか。
中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 これは、前の委員会でも何回か申し上げたことなのですが、ここで書かれるのは化管法といったときに化管法の枠の中だけで問題を片づける話と、付随して色々やられることがありますね。例えば、安全・安心についてもまだ十分ではありませんけれども、ファクトシートで安全情報というのも入れているわけですね。そういう意味では、化管法に関連して全体としての枠組みの中ではやっているのですけれども、ここのところをどういうふうに書くかの整理だろうと思うのです。化管法の条文の中にそういうことがきっちり明記されているかということになると、そこまでという話は少し出てくるのかもしれません。そこのところの整理の仕方だと思うのです。

〇大塚座長 ほかの委員はございますでしょうか。いかがでしょうか。
これをご発案なさったのは安藤委員ではないかと思いますけれども、何かございますでしょうか。

〇安藤委員 「安全・安心につながる」というのは私が発言したのですが、これは今回初めて取り上げております。今までそうだったというのではなくて、これからこうしていけばいいのではないかという意味合いで申しました。ですから、中地委員がおっしゃられたこととはニュアンスが違います。

〇大塚座長 これからの目標としてそういう方向に進むべきではないかという趣旨でいらっしゃいますか。

〇安藤委員 そうです。

〇大塚座長 中地委員のご趣旨だと、余り広げない方がいいということだったでしょうか。

〇中地委員 だから、一応現状はこうであるということを書くべきであって、安全・安心につながる情報を提供していくというふうにするのであれば、先ほど言いましたように、法の目的を見直して、国民の知る権利に基づいて情報を提供して、国民が安全・安心するような形で制度を運用するというふうにした方が整理としては正しいのではないかと思います。

〇大塚座長 有田委員、お願いします。

〇有田委員 ここの安全・安心のところや知る権利というのは、常に消費者団体も言ってきたことです。化管法について言ってきたということではないですけれども、どこかに盛り込んでいただきたいとは思います。1ページの1のところは化管法の意義及び位置づけというところなので、この間の議論は、今ある化管法の見直しをするに当たってどこが不備で、だからどこを改善するんですかという議論をしている訳ですね。これは現状を言っているのか、これからを言っているのかを整理していただければ、それでここの文言は変わってくると思うのですけが、どうなんでしょうか。

〇大塚座長 これは事務局、お願いします。

〇上家課長 現状です。安藤委員がおっしゃったご発言を引いたわけですが、安藤委員のご発言が今言われるように、今ではなくてあるべきということであれば、ここにそのまま引くのは不適切ということになるかと思っています。ただ、一方で、それでは今中地委員がおっしゃったように、化学物質のリスク評価という観点だけという意味では、それではちょっと狭いのかなと、ほかにもいろいろ努力してきたつもりもありますので、もうちょっと広がったよう言いぶりにさせていただいても現状から外れないのかなとも思うのですが。

〇戸田補佐 安全・安心というものをしっかり位置づけるべきであるというのは、これは1.の第2段落の最初に安全・安心の社会を実現するということで書いてありますので、ここで安全・安心というのを再度現状に照らしますと、ここに再度掲げる必要はないというのは、ただいま課長の申し上げたとおりでございまして、現在の化管法の目的、その法律の目的に書いてありますのは、事業者、国民の理解のもとに化学物質管理を進めていくということでありますので、ちょっとこの辺の文言はもう少しよく考えてみなければならないと思いますけれども、そういう化学物質管理に関する国民の理解でありますとか、そういったことのための情報の共有という書き方にさせていただければと思います。ちょっと今いい文言が浮かびませんけれども、その辺は検討させていただければと思います。

〇大塚座長 これは文言について検討させていただくということで引き取らせていただいてよろしいでしょうか。
 ほかの点でいかがでしょうか。
 瀬田委員、お願いします。

〇瀬田委員 2ページの第2パラグラフのところなのですが、これは多分前の議論の中で、諸外国のPRTR制度とその運用状況を視野に入れつつ云々というところに対する回答だと思うのですが、ここで書かれている状況を見ますと、これ自体は懇談会の報告ということでありますし、この第2パラグラフのところで書いてあることは、これは中環審の答申で、中環審でこういう議論がされましたと、そこでは答申がこうなっていますというふうに書いてあるわけですね。ここではもうちょっと言葉足らずなので、要するにこういう議論があったけれども、それはここで既に議論済みであるという意味でここに書かれているのだと思うのですが、そういうふうに理解をしてよろしいんでしょうか。これが1点ですね。
 それから、もう一つは、法の前文の中に、国際的協調の動向に配慮しつつという言葉があるのですが、今回の議論では、懇談会が前の法律の言葉足らずを直すのか、あるいはそうではなくて、7年間の今までやってきたことについて不足している点をもう一回見直すという言葉が入るのか、多分両方だと思うのですが、後者の方だとすると、ここで7年間やってきて、この点はどうだったかという、つまり国際的協調の動向に配慮しつつということに対してどういう手が打たれてきて、現状どうなっているかと、したがって何が必要かということがここに入るのかと。一番最後のところに、この議論はちょっと出ていると、12ページにもその他の中にも入っておりますので、それと関連をしていると思うのですが、若干言葉足らずという感じがしたものですから、そこについてのご説明をいただきたい。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 2点ございましたが、事務局からいかがでしょうか。

〇戸田補佐 まず、もちろん7年間の経験、言葉足らずを直すというよりは、むしろ7年間の経験を踏まえてどういうところを見直した方がいいかということをご議論いただくということでございまして、2ページの第2段落は、これは議論済みであるということを言っているわけではなくて、国際的な状況を踏まえるべきという議論はあったけれども、答申を振り返ってみますとこういうふうな議論もあったということを、我々の方で過去の答申の議論を見たものですからこういう形に書いたわけです。国際的な協調の進展、7年間においてどういうことをしてきたかで、現状で欧米においてどういう進展があったかということにつきましては、確かにそれほど委員の間での具体的な議論というのがなかったので書きにくかった部分はございますので、ここはもう少しご指摘を踏まえまして書き加えることはできるかと思います。特にアメリカの制度はかなり安定して動いておりますけれども、ヨーロッパにおきましてはPRTR議定書に基づく制度が動き始めたということもございますので、その辺の事実関係はしっかり書くことはできると思いますし、また、OECDにおける排出量推計手法に関する国際的な検討でありますとか、そういった事実関係は少なくとも書くことができると思いますので、なおそれに加えて国際的な観点として是非ともこういう観点を織り込むべきであるということがございましたら、ご助言いただければこの辺は充実させることもできると考えています。

〇大塚座長 瀬田委員、ありがとうございます。
 今の点について、中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 確かに国際的な観点というのは、ここに掲げてあるように重要なのですが、国際的な動きというのは必ずしもPRTRに対応して動いているわけではないのです。化学物質の管理というのは、議論を始めようと、そういうことで書き始めると、今戸田さんのご説明のあった国際的な動きというのはごく矮小化した部分の話でしかないので、何か変なものになってしまわないかと。もしそういうふうに書こうとすると、全体の図を書いた中で、PRTR法がどうだという位置づけを書いていかないといけないので、この全体の流れの中では整合がうまく取れてこないという感じがいたします。

〇大塚座長 瀬田委員、お願いします。

〇瀬田委員 膨大な中身をずっと書くという必要はないと思うのですが、やはり7年間やってきたということを踏まえて、国際的協調を踏まえつつという言葉が少なくともあるわけですから、これに対してはどう考える、どういうふうになっているということを一、二行加えていただければいいのではないかというふうに私は思うのです。

〇大塚座長 事務局、いかがですか。

〇戸田補佐 わかりました。中杉先生がおっしゃるように、たくさん書き始めると変な記述になってしまうのですけれども、国際的な状況につきまして、一応第1回でも比較表を示したりしましたので、先ほど申し上げたOECDにおける活動が行われているでありますとか、PRTR制度に関してはこういう新たな動きが見られるということを、一、二行書き加えさせていただきたいと思います。

〇大塚座長 ありがとうございます。96年のOECD勧告の後、どういうふうに動いているかということについて、ここでも扱いましたけれども、必ずしもそれほど重視はしていなかっのですが、今の国際協調という観点からは必要だと思いますので、少し書き加えさせていただければと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 中地委員、お願いします。

〇中地委員 2点あって、1つは法の施行状況、2ページのところの最初の段落ですけれども、全般的には、地方公共団体や産業界の努力によりPRTR制度は関係者に浸透してきているといえるというところで、これは事業者を念頭に言われて浸透してきているというお話なのでしょうか。市民レベルで言うと、市民の中にPRTR制度を知っているという人が何人いるかという話になって、まだまだ浸透しているとは言いがたいところがあると思うので、その辺をどう考えるのか、どう書くのか。また、下の施行状況の話で言うと、総務省の行政評価という観点から未届の事業者も多いという話が少し書かれているのですけれども、それでは国民の中に実際PRTR制度がどこまで知られているのかということについてまだまだではないかと私は思っておりますので、その辺について、自治体の担当者の方もおられますので、それぞれの自治体でどういうふうにお考えなのかということも含めてちょっとご検討いただきたいというのが一点と、あと、中杉先生が先ほどファクトシートのお話をされていたので、3ページの化管法の効果で、活用事例のところにファクトシートを作って公表しますというのを4番目のところに入れても良いと思うのですが、市民向けのガイドブックを作成しているというのは書かれているのでしたら、いかがでしょうか。

〇大塚座長 2点ございましたけれども、第1点につきましては、自治体の方にお伺いした方がよろしいですか。では、先に事務局からお答えいただけますか。

〇戸田補佐 確かに市民に対する周知がなかなか進んでいない状況にあるというのは、これまでのアンケート調査等でも出ておりますので、関係者に浸透してきているというのは、割と部分的な評価のつもりで記述したのですが、市民に対する浸透が必ずしも十分でないというところは確かに何らかの形で記述した方がいいという気がいたしました。もし別のご意見があればいただきたいと思います。ファクトシートにつきましては、これは記述をさせていただきたいと思います。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 岸川委員、何かございますか。関係者への浸透、市民への浸透のところでございますけれども。

〇岸川委員 まだまだ市民に対しての浸透は十分ではないと考えておりまして、例えば3ページ目の一番下の行にも、「国民の環境リスクに対する意識と理解の向上に寄与している」と書いてありますけれども、ここまでいっているのかなという気がいたしまして、そこが一番自治体としても苦労しているところでございまして、市民の方の意識が随分向上すればかなり進んでいくのかなという感じがしております。
 以上です。

〇大塚座長 3ページの最後の行も表現を少し弱めた方がよろしいかと思います。ほかにいかがでしょうか。
 では、有田委員、お願いします。

〇有田委員 先ほど、3ページのところでファクトシートのことが出されたのですが、化学物質アドバイザー制度というのはここには書き込めない中身でしょうか。化管法の中で出てきたというような意識でいたのですが、ファクトシートの利用を進めるためには、化学物質アドバイザーの方がそれを使って市民にわかりやすくというのが前提だったのですが、そこまで書かない方がこの中ではよろしいでしょうか。

〇大塚座長 これは事務局にお伺いしてよろしいでしょうか。

〇戸田補佐 表の下の「さらに」というところで、地域住民との対話というところで、こういったリスクコミュニケーションの手段にはアドバイザーというのは当然あるかと思いますけれども、ファクトシートは、これはPRTRデータを直接使っているのに比べて、アドバイザーというと間接的過ぎるという気もいたしますので、この表の中にはいかがかなという気がいたします。

〇大塚座長 有田委員、よろしいですか。

〇有田委員 はい。

〇大塚座長 それでは、次にPRTR制度に関する課題として、まず「PRTRデータの活用」、それから2として「排出量の開示及び公表」、それから(3)として「未届事業者対策」、この3つについて議論したいと思います。
 まず、事務局より報告書素案について説明をお願いします。

〇戸田補佐 それでは、続きまして、3.の(1)、(2)、(3)というところで一つの区切りがあるという気もいたしますので、ご説明させていただきます。
 まず、(1)の活用というところにつきましては、前回の意見のまとめの資料の中ではもう少し後の方に出てきたのですが、やはり活用状況をしっかりレビューして検討すべきであると、活用が最も大事であるというご意見がございましたので最初に持ってきたというところでございまして、(1)の第1段落の最後の文になりますけれども、「以下のような点について、さらにデータの活用を行うとともに、現在のPRTRデータでは十分に解析できない課題についても整理することが必要である」ということで、これまでいろいろご意見のございました「リスク評価への活用」、「排出量の増減要因などの解析」と、「モニタリングの推進」、「解析結果を活用した精度の向上」でありますとか、「情報提供」といったものが必要であるということで、なお集計データの公表については、地図情報などに落として、また濃度の予測結果といったものも提供すべではないかということで、現在環境省のホームページにおきましても、試行的に大気の濃度予測みたいなものは地理データとして提供してございますけれども、さらにわかりやすい情報提供について検討すべきであるということにしております。
 次に、排出量の開示及び公表ということでございますけれども、現在の状況を最初に書いてございまして、その5ページの最初の方では、欧米では個別事業所のデータがインターネットで入手可能となっているということで、米国だけではなくて、欧州におきましても最近は他図データで提供しているということがございますので、こういうことで書かせていただきました。
 現在の請求に基づく開示制度を公表にすべきであるという議論につきまして、かなり熱心なご議論をいただきまして、公表することは特に問題はないのではないかという方に集約されているという気がいたしまして、5ページの4行目ぐらいの段落のような書き方にさせていただいております。そのPRTR制度の導入の際には、集計データの公表で十分という意図があり、また、個別データの公表によって合法的な事業活動に対して不適切な社会的圧力をかける懸念があるということもあったわけですけれども、これを運用してきた結果、やはりわかりやすい情報提供のためには個別データに遡ることができる形での情報提供が必要であるという結論に到ったと考えております。さらに、現在の全データ開示の仕組みによって、既に個別事業所のデータは入手可能な状況になっているけれども、これによって不適切な社会的圧力が生じているとの状況が見られないという、こういうことから国が自ら公表することも含めて個別事業所からのデータを開示請求によらずに、国民が容易にかつ利便性の高い形で入手可能とする手法について検討すべきであるという結論にしております。
 次に、未届事業者対策でございますけれども、これは総務省の勧告でも指摘されているというところでございますけれども、現在、国においては個別の未届事業者に対する情報収集を行っているところであります。こういった結果を踏まえてさらに未届事業者対策を検討すべきであるということで、そういった措置としては法的措置、つまり罰則をかけるということでありますけれども、法的措置も視野も入れた未届事業者に対する指導・監督のほか、対象事業者に過度の負担とならないような届出方法の工夫についても検討すべきであるということであります。
 その地方公共団体が果たすべき役割につきましては、幾つかの自治体のご意見をいただいたところですけれども、この辺につきましては、かなり慎重に検討していかなければならないと考えておりますので、その役割についてはさらなる検討が必要であるという書き方にしております。
 1から3につきましては、以上でございます。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 この部分につきましては、特にPRTRデータの開示及び公表が主要な論点かと思いますけれども、その他の論点も含めましてご意見はございますでしょうか。
 白石委員、お願いします。

〇白石委員 細かいのですが、データの活用のところで、前の2ページでもデータ活用されているという事例が幾つか報告されております。ここでは、さらなる活用ということだと思うのですが、そこで丸が4つあるのですが、ここでデータ精度向上への活用というのが2つばかりあるのですが、自分自身のデータを精度向上するために活用というのは何か変なので、これは「こういった活用をするためにはこういったデータ精度が向上する必要がある」と前段の方に持ってきていただきたいというふうに私は思います。
 一番目の丸ポツのリスク評価への活用も、これは当然これをやるべきですし、2ポツ目の増減要因やプロセスの改善などの取組に関する情報収集、解析への活用、3番目は、一般環境・事業所周辺のモニタリングの推進のためへの活用ですか、4番目は、そういったデータ解析結果を活用した事業者・国民への情報提供だというふうに私は思います。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。事務局、お願いします。

〇戸田補佐 これにつきましても、これまでの委員やプレゼンターの発言からいろいろ抜き出したというところでございますので、確かに自分自身の精度の向上というのは、むしろ中に溶け込ませるべきかと考えますので、そういうふうに修文させていただきます。

〇大塚座長 よろしいですか。論理的にその方が適当だと思いますので、そのようにさせていただければと思います。
 岸川委員、お願いします。

〇岸川委員 5ページの未届事業者対策のところの一番最後のパラグラフでございますが、先ほどの事務局のご説明では、地方公共団体が果たすべき役割について、慎重な検討が必要というご説明があったと思うのですが、どうも聞いている感じではなかなか難しいというふうに受けとめたのですが、後で出てまいりますけれども、地方公共団体の関与というところが9ページで出てきますけれども、これとの関係で難しいということなのでしょうか、どうなんでしょうか。

〇大塚座長 事務局からお願いします。

〇戸田補佐 難しいといいますか、これを結論めいたことを書くにはもう少し正式な検討が必要ということで、審議会等、今後中央環境審議会で議論することになると思いますけれども、そういった中でもう少し正式な検討をしていきたいということでありまして、この過去におきましても、いろいろな意見があった中で今後検討していくべきであるということで書いております。難しいと言いますのは、別に制限すべきであるとか、そういったことを言っているわけではなくて、むしろさらなる検討が必要であるということで、結論めいたことは書いてありませんけれども、事業者への指導等のリンクが重要ということは書いてございますので、さらなる地方自治体の重要な役割をここでは認識をしているということは変わりないと考えておりますけれども、ここで結論めいたことを出すにはこの懇談会での報告というだけでは難しいというふうに考えたところであります。

〇大塚座長 岸川委員、いかがでしょうか。

〇岸川委員 今のご説明を聞いて、次の(9)、9ページのところで全部書いてあると思うのですね。だからここでは公共団体のことは書かなくていいという気がしたのですけれども。

〇大塚座長 未届事業者対策として自治体の役割というのを少し出しておいた方がいいというのが事務局の考えかと思いますけれども、何か補足していただけますか。

〇戸田補佐 そのとおりでございまして、特にこの未届事業者対策のところで自治体の役割というのは特に議論が出たものですから、一応後述するようにと書いておりますけれども、一応(9)を引用する形で書かせていただいたということでありまして、もしここに書かない方がいいというご意見が強ければ、特にこだわる必要はないかと思いますけれども。

〇大塚座長 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 この未届事業者対策で自治体のヒアリングをさせていただいたときに、かなり自信を持っておられたところであったという意味では有効な策であろうと考えられますので、やはりここで記述しておいた方がよろしいと思います。

〇大塚座長 よろしいですか、どうもありがとうございます。
 では、ほかにいかがでしょうか。
 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 5ページ目の第2パラグラフのところなのですが、例えば2行目の個別事業者からの届出データ、それから、最後のパラグラフにも個別事業所からの届出データでございますが、言葉を正確に言いますと、ここまでの議論というのは現行の届出データについてこういう開示という意味だと思うのです。例えば、後で議論が出て、今後のことについては例えば行政指導でやるとかやらないとか、そういう議論が出ますとその定義があいまいになりますので、もし正しい表現にするならば現行の届出データということにしていただければと思います。

〇大塚座長 事務局、いかがですか。

〇戸田補佐 これは、現行の届出データということでございますので、そのような形にしたいと思います。

〇大塚座長 そういうことでございますので、表現ぶりについては検討させていただきます。
 新美委員、お願いします。

〇新美委員 未届事業者対策ですけれども、これは未届事業者そのものが、自分が本当に届出義務があるかどうかというのはきちんと把握しているのかどうか疑問な点があるのです。ですから、届出義務があるかどうかはともかくとして、化学物質について自分の事業においてどういう現状なのか、帳簿なり何なりを作成しておくことを求める手段がない限りは、有効な対策が取れないのではないかという気がいたします。
 考え方としては、届出義務はないけれども申告ぐらいさせるということはあっても、要するに自分が未届事業者であるかどうかについてイエス、ノーだけの申告でもさせていいのではないかと思います。そのことが自分の事業についての現状把握につながるのではないかと思います。

〇大塚座長 この点についていかがでしょうか。

〇上家課長 確かに自覚をしていない事業者が一定程度いるということは想像されるので、そういう部分についてはきめ細かに自治体からいろいろ情報提供していただくということは当然必要だと思うのですが、一方で、明らかに意識的な未届もあるというようなことも自治体からも聞いておりますので、そういう部分については規定にあります罰則の適用も含めた厳正な対応という部分も必要なのかと、両方の面があると思っておりまして、その後者の部分をここに書いたということでございます。
 今、新美委員おっしゃった前者の部分について少し書き込みが足りないとすれば、それはやはりここに書く必要があると考えます。

〇大塚座長 瀬田委員、お願いします。

〇瀬田委員 PRTRデータの活用のところでございますが。

〇大塚座長 すみません、今のところは、新美委員のご意見はどうしましょうか。ほかの委員の方々は賛成でいらっしゃいますか。あまり今までご議論が特になかったところなのですけれども。

〇戸田補佐 実は、先ほど個別の未届事業者に関する情報収集を行っているといったところでちょっとご説明したのですが、こういう事例につきましては、まず罰則を科すに当たっては、その人が届出対象事業者かどうかということをまず内容証明郵便などで問い合わせまして、そこで一応回答を求めるという手続をとる必要があると考えておるところでありまして、そういう個別の事業者からの申告というようなデクラレーションみたいなものがまずは必要であると考えております。これを全国に何十万、何百万とあるすべての事業者に申告を求めるという制度までは設計しにくいと思いますけれども、そういう事業者自身からの申告というか、その辺の文言はもう少し検討させていただきたいと思いますが、そういう自覚の有無をしっかり調べるということにつきましては、何らかの形で書き込みたいと考えております。

〇大塚座長 では、自覚を促すための措置について何らかの記述を入れるということでよろしいでしょうか。
 瀬田委員、すみません、途中で申しわけありませんでした。

〇瀬田委員 失礼しました。別の議論というか、白石委員の議論に若干触れるのですが、4ページの(1)番のデータ活用の件についてなのですが、今の届出、それから公表、活用ときているんですが、最終的なこれらの活用の目標というのは、法律にも書いてありますように、事業者による自主的な管理の改善と、それから環境の保全上の支障を未然に防止する、つまり将来の環境リスクを低減するということにあると思うのですが、ここの(1)の記述というのは、2つの目的というのが必ずしも表に出ていないような気がするのですが、どうでしょうか。

〇大塚座長 事務局、お願いします。

〇戸田補佐 考えたことがなかったものですから、確かにそうですね、もう少し排出抑制でありますとか、環境の保全上の支障の未然防止ですとか、そういったところは活用の柱書きといいますか、第1段落あたりでもう少し書いた方がいいかもしれません。

〇上家課長 今、瀬田委員がおっしゃった部分、大目標ということになると思うのですが、大目標のために具体的に何をするかという意味のパーツはここに書かれていると思いますので、少しそれを整理しまして、大目標のためにこういうことをやっていく必要があるという課題の整理の仕方にして、そうは言いましても、内容としてはこういうような具体的な内容になるのかなというふうに考えておりますし、これまでのご発言もこういうところにあったととらえております。

〇大塚座長 どこかで関連させて書いていただくと大変よろしいかと思いますが、どちらとも関係していることが挙がっているのだと思います。
 瀬田委員、お願いします。

〇瀬田委員 すみません、今のようなことを申し上げた理由は、その前のページ、意見を出し損ねたのですが、3ページの「化管法の効果」というところですね。その効果というところにも、ここにはいろんな知識とか認識の浸透がどうであるとかいうことはいろいろ、対策の優先度とか、そういったことが書いてあるのですが、結局そういう未然防止というものに確かに役立っているということがこの表でわかるかどうかということなんですよね。

〇上家課長 未然防止というのはやっぱりわからないと思うのです、未然ですから。具体的にやれたことを積み重ねて書く以外にないかと、こういうことによってきっと未然防止できているに違いないということにしかならないので、そこは一定の限界があると考えております。

〇大塚座長 PRTRの意義というのは、直ちに未然防止につながるということの一歩手前の環境政策のデータ収集にも結構ございますので、未然防止があまり表には出てきていなくてもそこは仕方がないというか、むしろそういうものではないかと思います。
 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 PRTRデータの活用のところを改めて見させていただいて気になったのは、これは国が全体を見て活用していくというのは見えてきているのですが、例えば地方自治体が個別にというところはなかなか見えてきていないような、これは全体として業界ごとの特色を見ることができるとか、これは国レベルの話であって、PRTRの一つの有利な点は、個々の事業所のデータが出ると、面的にはっきりわかる。その面的な分布の情報をどう活用してリスク管理に活かしていくかというところがちょっと記述が足りないような感じがいたします。これは、国がやる話ではなくて、それぞれの地方自治体がここの事業所からこんなものが出ていると、だからここの事業所を重点的に指導していけば、リスクが低減できるだろうというような、そういう使い方がPRTRの実際の活用としては重要なポイントだろうと思うのですが、そこら辺がちょっと記述として弱いという感じがいたしました。

〇上家課長 そうすると、この今暫定的に4つ丸がついておりますが、一番下の解析結果を活用した事業者、国民への情報提供というのとは別に、解析結果を活用した地方公共団体等による化学物質管理への活用みたいな文言を追加するということでしょうか。

〇中杉委員 丸はこれでいいのかなと思うのですが、全体の話として文章のところに、前のところに追加すれば良いのではないかと思います。

〇上家課長 前段のところにということですか。

〇中杉委員 国としてこういうふうにやっていくというようなところが強く出ていて、例えば地方自治体がそれをどう活用していくかというところが少しイメージ的に見えてきていないので書き加えていただければ、個々の解析は4つめの○のことになって、それを使うわけですよね。だから大目標みたいな話の方だと思います。

〇大塚座長 この項目の下の方ですか、上の方ですか、下の方でよろしいでしょうか。下の方でよろしいですかね。

〇中杉委員 下の方は、あくまでも「集計データの公表について」というのは公表の話なので、それとは別にしてデータを表示したけれども活用すべきなのかという形で、地方公共団体の環境施策への反映という項目を少し入れた方がいいのではないかと思います。

〇大塚座長 項目をどういう形で入れるかは検討させていただければと思います。

〇中杉委員 多分、一番気になったのは、上の方の段落の真ん中辺、業界ごとの特色を見ることができるというふうにぽんと切れているのです。これはまさに国の立場でいえば、業界ごと全体がどういう状況になっているかというのが見えてきて、例えば業界団体をどうしていくかという話なのですが、実際にはそれに対応して地方自治体の観点からいえば、A事業所、B事業所というレベルでの議論になってくると思うので、そこら辺を少しそこの後ろにでも書き加えていただければと思います。

〇大塚座長 そうですね。その「業界ごとの特色を見ることができる」のあたりに入れさせていただくということにしたいと思います。
 中地委員、お願いします。

〇中地委員 ちょっと関連しているかもしれませんけれども、5ページの一番上の2行目、3行目のところで、我が国でも、環境団体を中心に、個別データの公表のニーズは高いという話で、ここだけ環境団体とある程度範囲が狭く、私どもが言っているような形で書かれているのかと思うのですが、個別データの公表の話は、例えば大学の研究者であったり、あるいは地方自治体でも市町村のレベルで、それぞれの事業所の届出データを公表することについては、私どものウエブサイトデータを使わせてほしいという問い合わせもありますので、そういう意味では一部の環境団体が中心にそういうことを要求しているというよりは、もう少し広範囲な人が要求していると書いていただいた方がいいと思います。

〇上家課長 そこは、今中地委員がおっしゃったような環境団体や環境関係の研究者、あるいは小規模な地方公共団体等というふうに具体的に書くのがよろしいですか、それとも単にもっと広く書くのがよろしいですか。

〇中地委員 広くでいいと思います。ぼやかしてもらってもいいと思うのですが、いろいろなところから公表してほしいという要求があるとしていただきたいと思いますが。

〇大塚座長 よろしいでしょうか。では、それを入れさせていただければと思います。
 次に移ってよろしいでしょうか。
 それでは、次に、PRTR制度の課題の続きといたしまして、(4)の届出事項から(9)の地方公共団体の関与までのところにつきまして議論いたしたいと思います。事務局より報告書素案についての説明をお願いいたします。

〇戸田補佐 それでは、ご説明いたします。時間の関係もございますので、(4)から(6)ぐらいまでかと思ったのですが、(7)から(9)が短いものですから、全体を一括してご説明させていただきたいということで先ほど座長とも相談させていただきました。
 その届出事項につきましては、これは取扱量の関係で特にいろいろご議論があったところでございます。6ページの最初に、データの多面的な活用のために幅広い事項を届出させるべきとの意見がある一方で、その3行目ですけれども、追加の目的と効果を具体的に議論する必要があるとの意見、企業秘密の保護についても配慮が必要との意見ということで、両論併記の形に素案ではしております。
 まず、その取扱量でございますけれども、まず一つは、定義がはっきりしないというご批判がございましたので、この辺につきましては取扱量と貯蔵量というものを分けた上で、取扱量というのは製造量及び使用量であるということで、化管法におきましてもそういう扱いをしていますので、定義をはっきりさせた上で、まずその取扱量については追加すべきという意見につきましては、[1]、[2]にありますようにデータのチェック、届出漏れのチェックと、あと事業者における化学物質管理の努力を評価するためと、こういう2つの目的があると議論を理解したところでございます。その一方で、排出量を取扱量で割るなどの単純な指標では事業者の努力は把握できないという意見があったと一応整理をさせていただきました。
 さらに、これを届出ることとした場合に開示・公表すべきかにつきましては、これもその開示・公表すべきであるとの意見と企業秘密として保護されるべきとの意見があったかと思いますので両論併記にさせていただきました。
 貯蔵量につきましては、事故・災害等のリスクに関する周辺住民の不安に対応するために届出事項に含めるべきという意見がある一方で、これは既に他の法令でカバーされているとの意見があったと、これも両論併記にしております。
 その他といたしまして、製品としての出荷量というものがございました。これにつきましても、フローの全体を把握するとの観点から届出事項に加えるべきとの意見があったわけですけれども、このデータから化学物質の環境への排出や環境リスクに関する情報を導き出すことは難しいのではないかと。諸外国においてもこういった制度はないのではないかということで書いてございます。
 次に、下水・廃棄物としての移動について、廃棄物の種類及び処理方法の記載、あと、下水については放流先の下水道名の記載を求めるというご意見がありました。さらに、廃棄物の移動先についても届出事項とすべきとの意見がございましたが、こういったものについては、廃棄物処理法等の規制内容との関係を整理した上でさらに検討すべきであるということにしております。
 その他、色々な項目がございまして、排出量の算出方法、排出量増減の理由、排出管理目標、代替物質の名称などについても、その届出またはフォローアップ調査を検討すべきであるという意見があったわけですけれども、代替物質につきましては特に企業秘密であることが多いとの指摘がございました。これらにつきまして、現在の届出様式でここまで記述させるというのはなかなか難しいところはあるかなと考えますけれども、必要に応じてフォローアップ調査を検討というご指摘もございましたので、個別に聴取していくべきであるということにしております。
 対象事業者でございますけれども、まず最初に業種でございますが、幾つか建設業、農業等につきましては、なかなか事業所単位での把握が難しいということであります。その事業所単位での把握が可能なものにつきましては、医療業等幾つかの業種について、追加の可能性について検討すべきであるとのご意見がありました。燃料小売業について、対象事業所の約半数を占めるので、届出とは別の適切な排出量把握の方法について検討が必要という指摘にしております。
 従業員数・取扱量の規模要件ということで、21名と1トン以上というのがございますけれども、これらにつきましてもまず対象従業員数規模については、中小の事業者に配慮しつつ、従業員数にかかわらず大量排出事業者を見落とすことがないように、規模要件について再検討すべきであるということ。年間取扱量につきましては、ほとんどの物質については、1トンまたはそれをちょっと超えるようなところにつきましてもかなり寄与は小さいわけですけれども、特に有害性が高くて少量しか使われていない物質については1トンではとらえきれない部分もあるということで、物質の類型ごとに取扱量の要件に差を設けることについて検討すべきであるということでございます。
 対象物質の見直しにつきましては、化学物質の有害性に関する新たな知見や、製造・使用の状況の変化を踏まえて、また物質代替によってリスクが増大することがないように、対象物質を随時見直すことが必要ということですが、あまり頻繁に見直していくと混乱しますので、5年程度ごとに対象物質を見直すということで8ページに書いてございます。
 対象物質候補としては、我が国で製造・使用されている幅広い化学物質についていろいろなデータの再評価を行うとともに、GHSについても配慮した上で検討すべきであるということでございます。さらに、急性毒性のある物質についても追加を検討すべきとの意見がございますので、ここに盛り込んであります。
 なお、揮発性有機化合物でありますとか、ばい煙とか温室効果ガスにつきましては、その別の制度がございますので、こういった制度との連携をする中で、情報を総合的に解析していくということで、国民にわかりやすい情報提供に努めるという結論にしてございます。
 排出量把握手法につきましては、いろいろなマニュアルをレビューして、それを見直していくことが必要であるということで、精度の向上でありますとか、排出抑制対策の効果の考慮、また事故時の排出の点についてもご指摘があったところであります。
 届出外の排出量推計につきましては、やはりなかなか無視できない排出について、現在推計手法が未確立であるがゆえに推計されていないものがありますので、どんどん推計への組み入れを行うべきであるということと、さらにこれをより地域に密着した形で市町村別や河川別の集計、または過年度のデータについての補正等について検討すべきであるということであります。
 届出外移動量についても入れるべきという意見がございますので、これは推計手法の開発、推計への組み入れを行っていくべきであるという結論にしております。
 (9)の地方公共団体の関与ということにつきましては、先ほどご議論があったところでございますけれども、最後の段落で経由事務の規定のみでは不十分という意見もございました。また、地方自治体による事業者への立入調査等についても検討すべきではないかという意見があったところでございますが、これはさらに地方公共団体の意見を聞きつつ、検討すべきであるという結論にしてございます。
 以上であります。

〇大塚座長 ありがとうございました。
 ただいまの説明を受けまして、ご意見はございますでしょうか。
 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 この両論併記が入ってきたので少し気になるところなのですが、両論併記というのは「こういう意見があった」、「意見の言われている範囲は前の文章のどこまでをカバーするのか」というところが読み方によって少し変わってくる。例えば、ちょっと気になるのは、6ページの貯蔵量のところで、「しかしながら」のところで、「保安上の問題はPRTR制度の対象外であり」というのは、これは意見なのか、一般的な事実なのかというところが少し問題になると思います。そういう意味では、消防法と他の法規でカバーされている、これは一応間違いないので、それを前に持ってきて書くと誤解がないように、この辺を私がそういう趣旨なのかどうか取り違えているかもしれませんが、そこら辺のところを少し注意する必要があると思います。

〇大塚座長 ありがとうございます。
 意見といってもこのまま残っていきますので、誤解を招くようなことをそのまま表現として残しておくのはどうかという問題はあるかと思います。では、これにつきまして、PRTR制度のアメリカ型のものはむしろ貯蔵量は極めて重要なので対象外とそのまま書くのはちょっといかがなものかということはございますので、この表現ぶりは変えさせていただきたいと思うのですが、事務局、いかがでしょうか。
 あと、もう一つ、消防法のカバーは構わないのですが、消防法で別に開示請求や公表があるわけではないので、カバーされていると言っておしまいにすることができるかどうかはまさに問題で、だからといって今回すぐにこれを届出事項に含めるということではないと思いますけれども、そもそもあり得ないという書き方はちょっとどうかな、と思います。

〇上家課長 この「意見があった」がどこまでかかっているかが不明確という部分に尽きると思いますので、そこは正確になるように表現ぶりを整えますが、これすべてが意見を引用したものでございます。それがわかるようにいたします。

〇大塚座長 では、そうではない意見もあったということを入れさせていただくということも含めて追加したいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 8ページの届出外の排出量の推計のところなのですが、これ一番最後のところで、「特に、廃棄物処理施設からの届出物質以外の物質の排出等」ということで書いてあるのですが、実は河川等に考えると、下水処理場からの排出が圧倒的に大きいものがあります。河川によっては届出排出量は全くなくて、すべて下水処理場から排出されているものというのはございますので、ここのところで廃棄物処理施設が取り入れられるのは少し片手落ちかと思います。同じような種類のもので届出物質が限定されていますので、少し書き加えておいた方がよろしいと思います。

〇大塚座長 よろしいですか。
 では、追加させていただきます。
 岸川委員、お願いします。

〇岸川委員 8ページの一番上のところのなお書きのところですが、これは神奈川県の方から提案させていただいた事項ですが、ずっと読んでいくとこれでよろしいのですが、最後のところで「解析すること等により、国民にわかりやすい情報提供に努めることが求められる。」と書いてあるのですが、情報提供だけではなくて、やはり私の趣旨としては、こういったCO2とか、あるいはそのほかの物質についても、大気汚染物質についても排出量削減を求めていきたいという趣旨でお話をさせていただいたものですから、要は排出量削減の部分をちょっと入れていただきたいと思っているのですが。

〇大塚座長 いかがでしょうか。事務局。

〇戸田補佐 こういったものの排出削減そのものについては、それぞれの制度のもとでやっているところでありますので、ここでは一応連携という意味でわかりやすい情報提供というふうに書きましたけれども、確かに国民にわかりやすい情報提供だけではなくて、事業者が自らの努力を促すというところもあるかと思いますので、この辺はご趣旨を踏まえて、そういったところを盛り込まさせていただきたいと思います。

〇大塚座長 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 今の戸田さんのご説明を伺って、ここに書いてある国民にわかりやすい情報提供に努めることというのは、これは化管法の中でやるということですか。これはほかの制度があるわけですよね。ほかの制度の中で当然こういうことをやられる話であって、それに対して化管法でもやるということをここで書いているのですか。そこのところは少し微妙な違いだろうと思うのです。そうすると、化管法の中のPRTR報告の中に、例えばCO2だ、VOCだという情報が入ってくるというようなことになるので、そこら辺のところはかなり一つの議論になるのだろうと思います。

〇大塚座長 事務局からお答えいただけますか。

〇戸田補佐 これにつきましては、化管法の中というよりは、むしろ例えば環境基本計画のフォローアップの中で総合的な環境負荷の指標というものもあると思いますので、そういった中でやっていきたいということでありまして、まず化管法の排出量の報告書の中でCO2とかそういったものを再度載せるということは余り意味がないと思います。

〇中杉委員 そういう趣旨であれば、排出削減は当然のことながら入っていないとおかしいだろうと思います。

〇上家課長 ここの部分、ちょっと日本語が変なこともありますし、全体に化管法だけではなくて、いろんな法律と連携をしてやっていきますというのをなお書きに入れたということがわかるような形の表現にいたします。その上で、あくまでも排出量の削減が大目標であって、国民にわかりやすい情報提供も含めて、ほかの法制度と一緒になって目指しますというようなことを書いていきたいと思います。

〇大塚座長 では、そのように扱わせていただきいと思います。化管法のところが今回のメインですので、今のところの位置づけがわかるようにさせていただきたいと思います。
 中地委員、お願いします。

〇中地委員 2点ありまして、1点は、対象事業者のところで、建物サービス業や医療業等の幾つかの業種については、追加の可能性について検討すべきとなっているのですが、意見として、例えば建設業でも、例えば超高層ビルみたいに2年も3年もかかって建設をするような現場であれば、事業所として届出をするというようなことは可能だと思いますし、あるいは農薬の取り扱いという意味でいうと、ゴルフ場についてはさまざまな排水規制等もかかっていて、ゴルフ場の使用農薬については届出をさせるということも十分可能かと思いますので、もう少し対象業種についてはフレキシブルに検討するという形で書き込んでいただきたいというのが1点と、2点目は、8ページの排出量把握手法のところで、事業者から届出をされているデータの精度を上げようという話も、その前の議論もあったわけですけれども、その中で例えば地方自治体が立入検査をするような形で推計手法が正確なのかどうかとか、あるいはそれを別に民間の第三者機関が監査といいますか、チェックをするような形で届出データの精度を向上させるということも、どなたかお話をされていたと思いますので、そういう意見をどこかに書き込んでいただけたらいいと思います。

〇大塚座長 事務局、お答えいただけますでしょうか。

〇戸田補佐 対象事業者につきましては、ゴルフ場といいますか、スポーツ施設提供業みたいなものがあるようですので、ちょっとその辺はもう少しデータを見て検討させていただきたいと思います。
 排出量把握手法について、これをどういうふうに見直していくべきかということについては、第三者による監査という意見は確かにいただきましたけれども、そこまで合意が得られているかというのがちょっと不安だったものですから、そういう書き方はしておりませんけれども、「以下のような観点から、見直しを行うことが必要である。」という中で、これを各業界のマニュアル等をレビューするという中で関係者の意見は聞いていくということも必要かと考えますので、そういった中で、排出量把握手法について透明性を持って見直していくのだという趣旨かと思いますので、その辺は(7)の第2段落目の文の中で何らかの記述ができるかとは考えますが、さらに他の委員からもしご指摘がございましたらお聞きしたいと思います。

〇大塚座長 ほかの委員の方々、いかがでしょうか。
 小出委員、お願いします。

〇小出委員 先ほど罰則の話が出ましたけれども、3のところに未届事業者の対策の中で、罰則の適用検討をどこまでできるかというような話がありましたけれども、罰則が適用された例というのはあるのでしょうか。

〇戸田補佐 ございません。

〇小出委員 そうすると、この自治体の立入調査等で、ここでもやる罰則の適用とか、そういうものはなかったわけですか。

〇大塚座長 そもそも立入調査の権限が今ございません。

〇戸田補佐 一応罰則としてあるのは過料という・・・行政罰というのですが、この行政罰を適用するに当たっては、これは国が取り締まることになるのですが、その事業者が1トン以上確保して使っているとか、そういう対象事業者の要件を満たしていることを国が立証した上で罰を科す必要がありますので、なかなかそれが難しかったところがありまして、まだ適用した事例はございませんが、その可能性も含めて現在個別の事例を見ているところであります。

〇小出委員 そうすると、先ほど未届事業者の対策のところでこのくらいの表現でよいということになったのでしょうけれど、私たちの素人から見ますと、余り全体像も把握されていない、どこが未届けなのかもわかっていないという状況では随分疑問を感じるのですが、ただ、行政としてできることはあるのでしょうし、このくらいの表現でよろしいのかどうか、皆さんの意見をあわせて表現していただければと思います。

〇大塚座長 いかがでごさいますでしょうか。
 その(3)の未届事業者対策のところと(9)の自治体の関与のところ、あと(7)の最初の丸のところあたりが関連したことになるかと思います。自治体による事業者への立入調査等というのは、これは今はないですが、もし入ればとても画期的だとは思いますけれども、一方でなかなか大変なことではあると思いますが、検討すべきという形ではありますけれども、ここには入っているということです。
 岸川委員、お願いします。

〇岸川委員 立入調査権があると非常によろしいのですが、恐らく「等」の中には、報告徴収権があるのかと思うのですが、それは確実に必要だと思っておりまして、「等」でいうよりも表に出した方がいいと思うのです。報告徴収権が非常に大事というのは、ある事業者がPRTR対象事業者らしいということになると、それをもとにして法律で報告徴収をすることができるのですが、それがないとなかなか手紙を出しても返ってこないとか、そういうことがございますので、報告徴収権あたりを入れた方がいいのかなという気がいたします。

〇大塚座長 いかがでしょうか。

〇戸田補佐 もしよろしければ、立入調査にあわせて報告徴収につきましても加えさせていただきたいと思います。

〇大塚座長 よろしいですか。
 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 先ほどの中地委員の排出量把握手法のところなのですが、もう少しここでは、これらについて以下のような観点から見直しを行うことが必要であると書いていますけれども、今回の見直しというのは多分一度にやれば済みという話ではないのだろうと思うのです。多分これは非常に難しくて、原単位法みたいなことでやっていくと使用量を減らさない限り排出量は減らないということになってくる、その原単位がころころ変わってしまうということがどれだけの根拠があるかということもチェックをしていく必要があるのです。そういう意味でいうと、これはやはり国の化管法の法律制度の中でそこをきっちり盛り込もうという話ではないのですが、実際に化管法を運用していく中では国としてやっていくべき仕事であろうと、そこがこれで十分読めるかどうかというのはちょっと弱いような気もしないでもないです。

〇大塚座長 この見直しのところをもう少しきっちり書くというご趣旨だと思いますが、事務局、いかがでしょうか。

〇戸田補佐 先ほど申し上げましたように、レビューの際の透明性みたいなところを記述したいと思いますので、その辺はさらに座長とも相談いたしまして、適切な書き方をしたいと思います。

〇大塚座長 ほかの点、中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 8ページの上から2行目のところで対象物質の候補の話なのですが、この懇談会で対象物質についてどんなものがあるだろうという議論は余りされていないわけです。そこで、確かに皆さんのご意見の中で、委員の先生方、あるいはコメンテーターといいますか、参考にお話をいただいた方の意見の中にこういう物質が挙がってきたことは確かですけれども、そのような議論をしていない中でこういう物質を取り出して挙げるのがよろしいのかどうか、もしやるとすれば、ここでどんなものがあるだろうかということを少し一度やらなきゃいけないので、あえて挙げなくてもよろしいのではないかと私は判断をしますが、確かにこれらの物質は候補物質になり得るだろうとは思いますけれども、このほかにも幾らでもそういう意見を求められれば出さなければいけないと思っている物質がございますし、この2つの物質だけを特出しする必然性は、今の段階では余りないように感じます。

〇大塚座長 今の点、ほかに。
 白石委員、お願いします。

〇白石委員 全く同じ感想なのですが、ここでは多分選定方法の見直しについて議論されているのではないかと思います。例えば、今例示されているパーフルオロオクタン酸関連物質等、これは化審法の監視化学物質になっていますし、これと類似のPFOSも監視化学物質になっている、さらにこれはPFOAの方は発生源もよくわからないという非意図的な性質もあるのではないかと疑われているものもありますので、こういったものをもう少し包括的に書けないかと。例えば、一番初めに出てきますけれども化審法との関連とか、他の施策と関係したのがあるでしょうから、そういったものの関連についても少し考慮した方がいいのかなと、そういった書きぶりができないのかということと、あとは製造・使用量、環境濃度データ、毒性データ、これは従来の方法だと思いますし、GHSの分類基準も考慮すべきだと、これが国際のハーモナイゼーションということで当然のことだと感じます。ですので、ここの部分は選定方法という形で何か書きぶりがあるのかなと思います。

〇大塚座長 ほかにいかがでしょうか。
 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 私も同じ考えでして、余り具体的なフローとか、そういうのを書かずに、考え方のみを書いたらいいのではないかと思います。
 それから、あと2点ちょっと話は変わりますが……

〇大塚座長 ちょっとよろしいですか。ほかによろしいですか。
 では、中地委員。

〇中地委員 PFOAとか、物質等を挙げられているというのは、どこかヒアリングで意見があったというようなことは、資料の主な意見というのを報告書につけて配られると考えれば、別にいいと思うんですけれども。

〇大塚座長 事務局、いかがでしょうか。

〇戸田補佐 この資料、報告書全体が字ばかりですので、バックデータをつけていった方がいいという気はいたしておるのと、あとは懇談会報告書として世に出る際には、これまで懇談会に出された主要な資料については添付するという形にしたいと思いますので、その辺どういう形で添付すればせっかくいただいたものが失われずに済むかということについて検討させていただきます。

〇上家課長 ただ、本日お配りした資料には、この資料3のための資料というふうにお考えいただきたいと思いますので、この資料2をそのままつけるということは考えておりません。一方で、ヒアリングをさせていただいた貴重なプレゼンの資料とかビジュアルなデータとか、そういうものについてはできる限り資料編というような形で添付していきたいと。その中には具体的な物質を挙げてご意見をいただいた面もありますので、そういうところから読み取っていただけるのではないかと思いますし、この報告書の中にPFOAや多環芳香族炭化水素等というような具体的な名前を挙げることについてはちょっと不適切かなと今ご意見を伺っておりましたので、むしろ白石委員がおっしゃったような考え方を整理するというようなことに特化して書かせていただいて、資料編に回したいと考えます。

〇大塚座長 よろしいでしょうか。
 では、そのようにさせていただきます。
 では、豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 2点あるのですが、6ページ目の取扱量のところの[1]、[2]の次のパラグラフ、「一方では」というパラグラフなのですが、2行目の「最適の手法となるかについて議論する必要があるが」とありますが、文章の流れからいきますと、ここのところは「議論があり」とした方がいいのではないかと思います。と言いますのは、その後の部分が傍証の文になりますので「必要があり」の方がいいのではないかなと思います。
 それが1点と、それから、9ページ目の(9)の地方公共団体の関与のところでございますが、ここのところの最後の文章のところでございますが、立入検査等について、これは大塚座長も言いましたとおり非常に重要な事項でございますので、「さらに地方公共団体の意見を聴きつつ」というところは、「地方公共団体及び事業者の意見を聴きつつ」というようにバランスをとっていただいた方がいいのではないかと思います。

〇大塚座長 今の2点、よろしいでしょうか。事務局はいかがでしょうか。

〇戸田補佐 事務局としては特に問題ないと思います。

〇大塚座長 ほかの委員の方々もよろしいでしょうか。
 瀬田委員、お願いします。

〇瀬田委員 そういう文言上の問題ということでもう一つ申し上げますけれども……

〇大塚座長 では、今の点はよいということにさせていただきたいと思います。
 では、続けてお願いします。

〇瀬田委員 7ページの従業員・取扱量の規模要件の中で、「従業員数の要件は、中小企業に届出義務が過重とならないように配慮するために設定されたものである」と書いてありますが、その後、「しかしながら」ということ以降で、ここのところは結構大きいのですという話がございますね。それによって、前の届出義務が過重とならないようにというニュアンスが消えないようにしなければいけないと思うのです。それも一つの大きな要因だと思いますので、そこをちょっとご配慮願いたいと。

〇大塚座長 事務局から趣旨について何かございませんでしょうか。

〇戸田補佐 これについては、同じ段落の6行目に一応「再検討すべきである」という、冒頭に「中小企業者に配慮しつつ」というふうに書いておるつもりですので、特に失われていないと我々としては考えております。

〇大塚座長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
 では、次に移りましてよろしいでしょうか。
 それでは、次の4.MSDS制度に関する課題、それから5の自主的な化学物質管理、この2つについてまとめて議論したいと思います。
 まず、事務局より報告書素案について説明をお願いいたします。

〇戸田補佐 それでは、9ページのMSDS制度に関する課題でございますけれども、本懇談会における議論はやはりPRTRが主になりますので、MSDSに関する意見はそんなに多かったわけではなかったのですが、一応幾つかご議論いただきましたので、それをまとめてここに書いてあるというところであります。
 まず、意見として、第2段落の最後にあります製品中の物質、消費者や廃棄物処理事業者への情報提供も含めてMSDS制度を拡張すべきであるという議論もあったということでありますが、10ページの第1段落にございますように、1つのMSDSでサプライチェーンのすべての事業者が求める情報を提供することは不可能であって、さらに下流ということになるとさらに困難であるというご指摘があったというところで、廃棄物処理業者への情報提供については、現在の廃棄物情報の提供に関するガイドラインの適切な運用で十分であるというようなご指摘もあったところであります。こういったいろいろな意見があった中で、当面のMSDS制度の運用状況を的確にフォローするとともに、MSDSに盛り込まれた情報を国民に入手可能となるよう努めるということについては、ある程度共通の理解が得られたかと思いますが、そのほかにつきましては有害性に関する情報の整備の問題とあわせて、総合的に今後検討していくことが必要であるということで、ここではさらなる今後の検討課題という書き方にさせていただきました。
 5.の自主的な化学物質管理というところにつきましては、まず第1段落で、総務省の指摘にありますように事業者への周知徹底は十分ではないというところで、事業者における計画的な取組をさらに促進することが必要となっているというところでございます。
 こういった状況を踏まえて、第3段落の最後にありますように、環境リスク低減のための対策が必要な物質についての優先づけを行いながら、規制と自主的取組とのベストミックスに配慮しつつ、化学物質の管理の改善をさらに進めていく必要があるという結論にしております。
 その際には、その実効性及び透明性を確保する観点から、国、地方公共団体、自治体などの関与ということが必要であるということでありますけれども、さらに11ページの3行目からになりますが、管理計画の国・地方公共団体への提出を義務づけるべきとの意見もあったというところですが、これについては化管法の趣旨になじまないのではないかという趣旨の意見、重点的な対策が必要な場合には、他の環境法令で対応すればよいとの意見があったということで、この辺は両論併記の形にしております。
 化学物質管理の手法につきましては、国が定める化学物質管理指針において、最後の2行にございますように、PRTRデータを活用した排出抑制対策や物質代替、リスク評価、事故・災害に伴う排出への対策といったものを含めて、さらに具体的な指針を国が示すべきというご提言だったかということであります。
 物質代替につきましては、代替物質の有害性についての情報を踏まえた対応が必要であるということでありまして、最後の2行にありますように、代替によってリスクの増大が見込まれる場合には、PRTR対象物質の追加を検討すべきであるという結論にしております。
 地域におけるリスク評価ということでありまして、4行目にありますように、地域の環境リスク評価のための有害性・ばく露等に関する情報の共有、環境モニタリングの実施等について自治体や事業者等の協力体制を構築していくべきであると。そのための手法の開発をさらに進めていくべきであるという結論にしております。
 リスクコミュニケーションにつきましては、先ほど有田委員からもございました化学物質アドバイザーなどの取組について、これらの取組の効果を検証していくということが必要であると。さらなる取組について検討ということにしております。
 人材育成につきましても幾つかご意見がありましたので、さらに人材育成の取組を進めていくべきであるという一般的な書き方にしております。
 最後の「また」の部分は、こういうご意見もございましたので、一応その項に記述してございます。
 以上でございます。

〇大塚座長 ありがとうございました。
 ただいまのご説明を受けてご意見はございますでしょうか。
 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 11ページのところの上の部分ですけれども、3行目の一番最後あたりから「あったが」以降の話は、私が申し上げたことを書いていただいたように思うのですが、ちょっと趣旨と違うように思いますので、「提出を義務づけた場合はもはや自主的とはいえず」というのは、そんなことはないのだろうという、届出自体も義務づけていますけれども、これも一応自主的な形という範囲の中に入るだろうと思うので、そこは削除していただく。それから、化管法の趣旨になじまないということではなくて、むしろ幅広い化学物質の自主管理の促進を目指す上で逆効果になるおそれがあるという、これは例えば対象物質を限定的に絞り込んでいくべきだという議論が一方で出てくる可能性があるだろうと思います。より幅広い化学物質についてやるときに、事業者の方の負担を大きくしていくとそれなりに情報提供の幅が狭まれるという趣旨で申し上げたつもりですので、少しここは私が申し上げた趣旨にあわせて少し修文をしていただければというふうに思います。

〇大塚座長 では、もともとそういうご意見ですので、そのような趣旨に沿っていきたいと思います。事務局よろしいでしょうか。
 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 ここの部分の提出を義務づけた場合はもはや自主的とはいえないというのは、私の方で大分前に言ったのだと思います。その後、中杉先生からもありましたので、私コンセンサスを得られたのかと思っていたのですが、そこのところだけご配慮願えたらと思います。

〇大塚座長 この提出は管理計画の提出ですけれども、この計画の目標は事業者さんが自分で作られるという前提と考えてよろしいでしょうか。もしそうだとすると、自主的とはいえずというのは法的にはなかなか言いにくいところがあって、手続的な義務であれば自主的でもあるということにはなると思うんですが、新美委員、もしその辺何かございましたら・・・。

〇新美委員 この報告書の案を拝見して意見交換したのですが、ベストミックスをやるときに届出も何もなくて、ベストミックスどうやってやるのという話になると思うのです。諸外国、国際的な動向ともあわせていくのだということであれば、ベストミックスをやるときには必ず何をやっているか、自主的に何をやるかというのは、必ず届け出ると、中身については自分たちでやります、というのが通例のやり方だと思うのです。ですから、提出義務を課したら自主的とは言えないというのは、少なくとも法律の世界ではあり得ない考え方だと思います。

〇大塚座長 いかがでしょうか。
 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 例えば、自主と規制のベストミックスという意味では、議論を進める上では当然ながら業界としてもそういう包括的な自主計画というのはオープンにしてやっていくと思います。一方、これが業界全体でなく、事業所別の個々の自主計画を法律上で義務づけるということになりますと、それはもはや自主のもつ有意義なところが損なわれるのではないかと思います。そういう意味で意見を申し述べたということでございます。

〇大塚座長 内容の自主の話と手続の自主の話がございまして、手続の方はむしろ透明化しないと自主的な取組の方も長続きしないのではないかという問題があるのですが、この辺は意見が分かれたという扱いをさせていただくしかないのではないかと思います。
 事務局、お願いします。

〇戸田補佐 法的にも誤りではというご指摘もいただきまして、この辺の書き方としては、豊田委員がおっしゃったように提出を義務づけることにより自主性のメリットを損なうおそれがあるとか、その辺の書き方があるかと思いますけれども、何らかの記述の工夫はさせていただければと思います。

〇大塚座長 目標自体を事業者が自分でお決めになれば多分自主的なところは残ると思いますけれども、とにかく両論併記という形にさせていただければと思います。

〇有田委員 自主的な取組ということでずっと理解はしてきましたけれども、罰則規定があるのであれば提出はやはり義務づけられているわけですよね。

〇大塚座長 いや、管理計画自体の提出は今は全くありませんので。

〇有田委員 では、ちょっとそれは私の勘違いですけれども、わかりました。
 では、11ページの(3)のリスク削減のための物質代替の一番最後のところに、「代替によってリスクの増大が見込まれる場合にはPRTR対象物質の追加を検討すべきである」と書かれているのですが、これは先ほどの対象物質のところに、ここで書かれているからいいということではあるかもしれないのですが、見直しのところに入るべきではないのかと思ったのですが。

〇大塚座長 これは事務局、お願いします。

〇戸田補佐 これは書いたつもりでおりまして、7ページに下から2行目、「代替によりかえってリスクが増大することがないよう」ということで、ここに書いてございます。

〇大塚座長 そういう意味でわかりやすくというか、重要なことなので2回書いたということだと思います。
 安藤委員、お願いします。

〇安藤委員 今と同じところで、11ページの、「代替によってリスクの増大が見込まれる場合にはPRTR対象物質の追加を検討すべきである」というところですが、むしろこんなことにならないように、もっと有害性の情報をオープンにしていただきたい。代替化は、要するに有害性の低いものに変えていくのが適切な代替化で、そのための情報がオープンになっていないから間違って有害性の高いものに代替化されるおそれがあるというようなご意見だったと思います。

〇大塚座長 大変重要なことだと思いますけれども、中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 多分それは鶏と卵みたいなところがあって、最初に作られるのが化学工業の方であって、そこが使われ始めて問題が出てくるわけですね。やはり最初から同様の物質を開発していますという段階でやるわけではなくて、化審法の世界でも今はある一定の検査の結果でどうするかという判断をしています。そういう意味で、そういう安全性がどうかというのは、やはり作る化学会社の方でちゃんと安全性をチェックしていただくことが前提だろうと思っておりますので、そこら辺のところは、どっちだどっちだという話ではないのですが、それをできるだけ早くうまく回してという話が、有害性の情報についてどう情報を回すかということに絡んでくるのだろうと思うのです。基本的には行政の方で今化審法の中でもこんなところまで含めて有害性を評価してというところまではいっていないというのが現状だろうと。そこまでやろうすると、今度は化学物質の審査がものすごく大変になってくると。そこは実際にそういう形でやっていただかないといけないのだろうと私は考えています。

〇大塚座長 事務局、お願いします。

〇上家課長 今、安藤委員がおっしゃったことは、ここに書かれていることへの反対意見に当たる部分になると思うのです。11ページの(3)の中のちょうど中間くらいに、5行目、「その際、代替物質に関する情報は企業秘密であることが多いことにも留意する必要がある。」、これに対して、代替物質に関する情報の透明化によってより安全なものへの代替が進むというご意見でありますので、その両方を併記するような形でここに書かせていただければと思います。

〇大塚座長 では、そのように扱わせていただければと思いますが、いかがでしょうか。どうもありがとうございます。
 では、ほかの点でいかがでしょうか。
 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 10ページ目の5.の(1)の3番目のパラグラフの3行目のところに、「ばく露の観点から排出量の多い物質の管理を行った例としては、米国の…」という表現がございます。全体の文章の流れから、この表現がちょっと唐突過ぎないかという気がするのですが、いかがなものでしょうか。

〇大塚座長 事務局、いかがでしょうか。

〇戸田補佐 これは議論の中で、米国の33/50プログラムみたいなのが日本に適用できるかどうかですねというご意見もあったのでここに書いただけでありまして、特に事務局としてどうしてもこれがないと話の筋が通らないということではございません。

〇豊田委員 全体の文章の流れから見て、考え方を基調に書いておられるところに、この例が唐突にでるのは、不連続かと思います。ですから、できましたら削除した方がいいのではないかと思います。

〇戸田補佐 事務局としては特に問題ないかと思いますが、ほかの委員のご意見は・・・。

〇大塚座長 これはばく露の観点から排出量の多い物質の管理を行った例として挙げているということですね。それで、豊田委員のご懸念は、有害性とは何の関係もないことではないかというご趣旨でしょうか。

〇豊田委員 それもありますが、余りにも唐突にこの例が出てくるのではないかと。そしてまた、概念的な話に戻りますね。全体の文章の流れからしてもちょっと不自然ではないかという気がするのです。先ほど戸田さんの方からもありましたが、これを省いたのと省かないのを見ますと余り中身も変わりませんし、それであれば外した方がいいのではないかという意味です。

〇大塚座長 ほかの委員の方々はいかがでしょうか。
 では、これは省かせていただくということでよろしいでしょうか。では、この文章は一文省きます。
 ほかにいかがでしょうか。
 では、次の6のその他の課題に移ってもよろしいでしょうか。
 では、最後にその他の課題とその他報告書案に示していない項目についてご議論いただきたいと思います。
 まず、事務局から報告書素案について説明をお願いします。

〇戸田補佐 それでは、その他の課題として化管法にとどまらない、今後の展開も含めて、また、3から5までのそれぞれの項目に必ずしもうまく当てはまらないものについて書かせていただきました。国際的な展開ということで、アジア太平洋地域における取組のイニシアティブを我が国が積極的にとるべきであるという書面意見をいただきましたので、ここに書いてございます。
 マテリアルフローにつきましては、化学物質のマテリアルフローを解明することが必要との議論がある一方で、費用対効果も考慮した上で検討するべきであるということもございましたので、まずは求められるマテリアルフローの具体的なイメージ及びその目的についての議論をさらに深めることが必要であるという書き方にしております。
 製品の表示につきましては、以前にはMSDSのところに書いてあったのですが、MSDSから切り離して今後の課題というところで、製品の表示については、家庭用品品質表示法等における対応や自主的な表示の可能性等について今後検討していくべきということと、GHSに基づく表示を推進していくべきであるということを書いてございます。
 知的所有権への配慮ということで、先ほども出ました知る権利と知的所有権との関係を考慮していく必要があるということであります。
 また、有害性情報の提供についての情報整備に関するコストに鑑みた仕組みを検討することが必要という書き方にしております。
 最後に「おわりに」ということでありますけれども、この報告書、両論併記の部分もありますけれども、さらに広範な関係者による議論が必要であるということで、今後これらを受けて中央環境審議会等において議論をいただくことが必要というところであります。
 最後の「なお」というところでございますけれども、特に5行目ぐらいですが、化管法に基づくMSDS制度でありますとか、その他の有害性情報伝達に関する制度の検討などにおいては、有害性データの提出や製造量の届出、製品の表示等の措置を定めている化審法との一体的な検討が必要であるということで、今後両法の連携に配慮して、当面講ずるべき措置について、さらに具体的な検討を行うべきであるという、こういう結論にしております。
 以上です。

〇大塚座長 ありがとうございました。
 ただいまの説明を受けまして、ご意見はございますでしょうか。
 知る権利については……、中地委員、お願いします。

〇中地委員 化学物質の有害性情報については、企業の知的所有権で非公開にするというのは、方向がやっぱりおかしいのではないかと思うんですが、SAICMなんかでも積極的に化学物質毒性データについては公表するという方向で進んできていると思いますので、あるいは既に化審法に入らない既存化学物質については、ジャパンチャレンジプログラム等で企業の積極的な取組も進んできて、そういうことについてはデータ公表しているというふうな流れからして、知的所有権という観点から有害性情報で隠すべき情報というのは何なのかということをもう少し書き込まないと、何を守るかということがよくわからないのですが、いかがでしょうか。

〇大塚座長 いかがでしょうか。

〇中地委員 例えば、こういう物質、今までは届出していたものがゼロになって、ほかの化学物質を別途の用途で使っているという、代替物質の用途については確かに企業として努力はされているという意味では知的所有権というのはあると思うのですが、使っている物質の有害性ということについては、きちんと公表するべきではないかと思います。

〇上家課長 これまでの4回で、具体的にこの知的所有権の中身についてまでは議論に入っていなかったというふうに承知しています。一方で、今中地委員が言われたところで、振り返ってここをもう一度見ますと、バランスを欠いているというご指摘はごもっともかと思います。
 そこで、例えば、有害性情報に対する知る権利と知的所有権への配慮というふうに並べて書き込めば問題点がかなり明らか、問題意識をはっきりできるのかなと考えたのですが、いかがでしょうか。
 つまり、知る権利を強調する意見がある一方という言い方で簡単に書いておいて、知的所有権のことばかりを書いてしまっているものですから、有害性に関して知る権利というのは前提となるべきである。しかしながら、一方で知的所有権の問題もあると、それにはコストもかかると。そういう意味でさまざまな点についてバランスをとった検討が今後必要というふうに書かせていただくことで、細かな書き込みということにはちょっと至らないかと思いますが、知る権利と知的所有権への配慮と、バランスをとりながらどういう方向でいくかということの検討が必要というような言い方にしてはどうかと思いますが、委員の先生方のご意見をいただきたいと思います。

〇大塚座長 中杉委員、お願いします。

〇中杉委員 バランスをとるということは大切だと思うのですが、この後ろの方は個々のご意見みたいなので、そのご意見がこういうことを取り上げたり、情報を守る権利とのバランスとというところで、今課長が言われたような発言があったならば、それはそれでよろしいのだろうと思うのですが、むしろ中地委員が言われたような前のところの知る権利を強調する意見がある一方、そちらの方は余りにも簡単にさらっと書いているというご趣旨ではないか。正確にするならば、そちらをもう少しちゃんと書き込んで、それとは違うもう一つのご意見があったということをしっかり書くということが適切なのかと思います。

〇上家課長 そういう意味では、今中地委員がつい先ほどおっしゃった部分をここに加えて書けばいいのかなと思っておりまして、そういう趣旨でございます。

〇大塚座長 「特に」のところから、あとは「必要である」で丸になっているから必要なんでしょうけれども、「指摘があった」にはなっていないところがありますので、ちょっとバランスをとった方がいいかと思います。
 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 知的所有権のところは、本懇談会ではあまり議論がされなかったので、ある程度さらりと、両論併記した方がよいと思います。

〇大塚座長 有田委員、お願いします。

〇有田委員 議論がされていないというよりも、例えば安全性評価も含めて知る権利があるという意見が出されても、いや企業秘密があるのでということで、そこで何かこれは化管法の中ではないですよということで議論が深まらなかったというように私は思っているのです。それであればコストとしてもう少しちゃんと考えて情報が出るような、国民の知る権利を進めるような形で、そういうことで理解をして進めたらよいと思います。ジャパンチャレンジということを中地さんがおっしゃいましたけれども、その会議でも、やはり企業秘密ということで、情報が出てこなかったりするわけです。それは中地さんも前回のときにジャパンチャレンジの中でもそういうことがあるのではないでしょうかということもおっしゃいました。具体的な議論が大きく出たわけではないですけれども、安井先生もこれは知的所有権というところに関連するでしょうから、だからここでやらなくてもよいとはおっしゃらなかったと私は考えています。もう少し知る権利のところと安全性評価というか、データがちゃんと出されるような形で書き込んでいただきたいと思います。

〇大塚座長 新美委員、お願いします。

〇新美委員 ここまでの議論もそうなのですが、ここでも知的所有権というのはばくっとしたブラックボックスになっていて議論になっていないのではないかと思うのです。知的所有権もさまざまなものがあるものですから、営業秘密です、知的所有権です、ですから知らせることはできませんというような議論にならないと思うのです。ですから、ここはもう少し単に両者のバランスというだけではなくて、何が営業秘密なのかというのを明らかにした上でバランスをどうとるかという問題だと思うのです。
 ですから、営業秘密になるかどうかという議論すらあるわけです、知らせたくないということは。ですからそういう議論を踏まえて、今までこれは営業秘密だから出しませんよと言っていたものも、よくよく調べてみると出すべきだという議論になることもあるし、その辺の議論を詰めないで、単に「バランスをとる必要がありますよ」ということは、その意味では粗過ぎる議論だという気がします。

〇大塚座長 豊田委員、お願いします。

〇豊田委員 おっしゃっている議論の中で産業界として、重要と考えているのは、知的所有権というよりもむしろ知的財産保護といった方がよいと思います。英語で言えばCBIですが、これについては、産構審の化学物質政策の基本小委員会でも大きな一つのテーマになっており、次の回(第6回)ぐらいに議論されるのではないかと思います。私が言いたかったのは、そのような知的財産に関する議論が、本懇談会では議論されなかったということであります。その意味で、例えば知的財産における産業界の置かれている事情とかについては、私共も、今回、あまり言及していません。したがって、この箇所は、こういう形でさらりと書かれた方がよいと思います。
 仮に、こういう議論をいたしますと、CBIという面では日本の産業界の置かれた立場というのは、欧米に比べまして非常に劣悪だと思っております。これを進めますと、そういった議論にも発展していきますし、今回はそういう時間がなかったということで、上記のような趣旨を申し述べました。

〇大塚座長 よろしいでしょうか。
 では、知る権利ということは書くということで問題ないようですので、知る権利を強調して、公表等の関係もありますので、知る権利を進めていく中で企業秘密とか知的所有権についても配慮するという、両者のバランスをとるという形で、両論併記でなくてもいいのですが、両者のバランスをとるという形で書かせていただくということでよろしいでしょうか。

〇有田委員 新美先生がおっしゃったことは入れられないのでしょうか。

〇上家課長 この知的所有権といいますか、知的財産保護に関しても、何がそういう保護の対象となるのかということも含めて今後もっと議論を深めた上で、単にバランスをとるのではなくて、議論を深めていく必要があるというふうに、化管法の範囲で言えることなのかどうなのかという意味で少し別なのかなということで、ここに「その他の課題」とくくっているわけですが、その他の課題として、化学物質管理全体ではこういう問題があるという指摘の中に新美委員のご指摘の部分も含めて書きたいと思います。

〇大塚座長 では、そのように扱わせていただきたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 瀬田委員、お願いします。

〇瀬田委員 新しい話になって恐縮ですけれども、12ページの6番というのが、これ人材育成ということで書いてありますが、これはいわゆる自主的な管理というものの中の一つだと思いますので、6番の一つとして、先ほど中地さんが言われたPRTRの認識の浸透が十分ではないという話がありました。これを促進するためにどうしたらいいかということだと思うのですが、いろいろな案があると思うのですが、一つは環境教育の中で高等学校とか中学校とか小学校とか、そういうところで、ほかにも教育すべきことがたくさん環境教育の中にもあるので、これを優先順位としてどこに位置づけられるかという問題もありますが、そういう教育の中で考えるということはできないのかと。教育というふうになりますと、文部科学省との領域の問題があっていろいろ難しいということもあると思うのですが、この問題はどういうふうに考えたらいいのか。私はやるべきだと思うのですが、どうでしょうか。

〇大塚座長 これは事務局からお願いします。ちょっと時間を延長しておりましてまことに申しわけありません。

〇上家課長 この人材育成の中に、本日新たなご発言ではありますが、ご発言をいただきましたので、ここの中に環境教育の中でも化学物質管理全体への理解を深めるための取組が必要であるというようなことは書いても、これを書いたから文科省から怒られるということはないのではないかと個人的には思っておりますが、政府内での調整はいたしますけれども、そういうことが書き込めないかということで調整をいたします。

〇大塚座長 そうしていただければと思います。
 ほかによろしいでしょうか。
 それでは、本日は報告書案の内容につきまして、項目別に議論してまいりましたが、報告書の最終案を取りまとめる方針について事務局からご説明をお願いします。

〇戸田補佐 ありがとうございました。大変具体的、かつ建設的なご議論をいただきまして、事務局といたしましては、今回かなりこの素案をこういうふうに書いて報告書にしていこうというふうな方針が出たと考えておりますので、事務局としては、次回予備日として確保しておりました9月15日というのは特に開催する必要はないという感じがいたしております。そういうことでありますれば、今回出された意見に沿いしまして、各委員と連絡をとりながら素案を修正して9月中旬を目途に報告書として取りまとめたいと考えておりまして、最終的にどういうふうに反映させていくかということは、できましたら座長の方と相談させていただきたいと思いますので、座長に一任いただければと事務局としては考えているところでございます。なお、もしさらにこういうのが必要であるということがございましたらお聞きしたいと思いますが、もしなければそういう形にしたいと思います。

〇大塚座長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、本日まで5回にわたって開催してきた化管法に係る懇談会は今回をもって終了となります。本日は、滝澤環境省環境保健部長にご出席いただいておりますので、部長の方からごあいさつをお願いいたします。

〇滝澤部長 化管法の懇談会でございますが、本年5月から設置をさせていただきまして、5回にわたり活発なご議論をいただいたわけでございまして、まずもって御礼申し上げる次第でございます。私自身も直接のディスカッションにぜひ参加したいと思っていたのですが、いろいろと結果的に重なりまして失礼をいたしました。お許しをいただきたいと存じます。
 きょう、なお懇談会自体も、私拝聴しておりましたが、非常に活発に最終的なご議論をいただいたわけでございまして、事務局の方から先ほどのような仕切り的な提案をさせていただきましたが、それぞれの微妙なご意見もあったわけですけれども、丁寧に最終的に座長と相談しながら報告書の最終作業をしたいと思っておりますので、遠慮なさらずに、たしかこういうふうに言ったはずだというようなことも事務局にどしどしフィードバックしていただきたいと思います。9月中旬という話がありましたが、この懇談会の報告を受けまして、さらにいろいろと関係する省庁もございますので、内容的にも、あるいは今後の取組というような意味でもいろいろ相談をさせていただき、またさらに中央環境審議会でもこの制度全般にわたっての見直しについて改めてご審議をいただきたいと考えておりまして、それに対する一つのステップとして、今回おまとめをいただいたということになります。
 また、内容的にいろいろ課題なり、検討すべき事柄なりのお話もあったわけでございまして、今後のそういう審議会レベルでのご審議と並行して、この懇談会で提起された事柄に関しましても我々勉強をさらに重ねて、並行して議論を深めていきたいと、このように思っておりますので、何とぞ今後も引き続き個別の委員の方にもいろいろご協力を賜りたいと、このように思っている次第でございます。
 甚だ勝手なごあいさつになってしまいましたけれども、よろしくご理解のほどお願い申し上げます。本日は、どうもありがとうございました。

〇大塚座長 どうもありがとうございました。
 それでは、これにて化管法に係る懇談会を閉会いたします。委員の皆様のご協力に改めて感謝申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。

午後12時13分閉会