環境省保健・化学物質対策PRTRインフォメーション広場化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会

第1回化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会 議事録


1.日時  平成18年5月10日(水)10:00〜12:10
2.場所  フロラシオン青山1F「はごろも」
3.出席者(敬称略・五十音順)
(座長) 大塚 直  
(委員) 安藤 健吾 池田 茂
  岸川 敏朗 瀬田 重敏
  中杉 修身 中田 三郎
  中地 重晴 藤江 幸一
  安井 至  
4.議題 
(1) 化学物質管理に関する最新の動向について
(2) 化管法の施行の状況について
(3) 化管法の施行における課題に関する平成17年度調査結果について
(4) 意見交換
5.議事

午前10時00分開会

○戸田補佐 皆様おはようございます。
 定刻になりましたので、ただいまから第1回化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会を開催いたします。
 委員の皆様には、ご多忙にもかかわらずお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。環境省環境安全課の戸田でございます。議事に入りますまでの間、私が進行を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず懇談会の開催に当たりまして、当省環境安全課長の上家より一言ごあいさつ申し上げます。

○上家課長 皆様おはようございます。環境安全課長の上家でございます。
 本日は、化管法の懇談会にお集まりいただきましてどうもありがとうございます。
 化管法は、平成11年に制定されまして、これは委員の皆様の方が私よりもはるかによくご存じの経緯かと思いますけれども、これまで平成13年から平成16年まで4回分のデータが公表されたところでございます。環境省といたしましては、お手元にもありますような、こういう市民ガイドブックをつくりましたし、環境濃度予測モデルを開発するなど幾つか取り組んできたところでございますが、法の附則に基づく見直し時期が平成19年3月ということで、今年度末になってきております。このため、この懇談会を開催させていただくこととした次第でございます。
 傍聴の方も80人余りということで、非常に関心が高い課題なのかなというふうに思っております。
 この懇談会は、今年の秋口くらいをめどに、化管法全体の施行状況、この法の施行に当たる取り組みの状況、それから国際的な情勢など、さまざまな課題等を見回しまして、見直しの方向性についてご自由なご議論をいただく場として考えております。よろしくお願いいたします。

○戸田補佐 それでは、失礼ではございますが、着席のまま進行させていただきたいと思います。
 本日は、第1回の懇談会でございますので、まず委員の皆様のご紹介を座席表の順にさせていただきたいと思います。
 まず、皆様から右手が日本自動車工業会工場環境部会委員の安藤委員でございます。
 続きまして、東京都環境局有害化学物質対策課長の池田委員でございます。
 早稲田大学法学部教授、大塚委員でございます。
 神奈川県環境農政部化学物質対策担当課長、岸川委員でございます。
 東京農工大学客員教授、瀬田委員でございます。
 上智大学教授、中杉委員でございます。
 日本化学工業協会常務理事、中田委員でございます。
 有害化学物質削減ネットワーク、中地委員でございます。
 豊橋技術科学大学教授、藤江委員でございます。
 国連大学副学長安井委員でございます。
 なお、本日10名の委員に出席をいただいておりますけれども、欠席の先生が4名いらっしゃいまして、主婦連合会の有田委員、読売新聞社編集委員の小出委員、国立環境研究所環境リスク研究センター長の白石委員、明治大学法科大学院教授の新美委員が、日程の都合が合わずご欠席ということでございます。
 なお、事務局側でございますけれども、先ほどごあいさつを申し上げた上家課長のほか、私が課長補佐の戸田でございますけれども、右側から草川係長、上家の隣が化学物質審査室の森下室長、環境安全課神谷補佐、環境安全課奥崎専門員、オブザーバーといたしまして、経済産業省の方から化学物質リスク評価室の斉藤室長、同室の五十嵐補佐、その他関係省庁、環境省のオブザーバーが後ろの席に座っております。
 それでは、まず座長でございますけれども、事前に事務局の方から大塚先生の方にお願いをしておりまして、大塚委員に座長として取りまとめをお願いしたいと思いますので、ご了承いただければと思います。
 それでは、座長の方に議事をお願いいたします前に、担当の奥崎より、配付資料の確認をさせていただきたいと思います。

○奥崎専門員 それでは、議事に入ります前に配付資料の確認をさせていただきます。
 議事次第の次のページに資料一覧とございまして、配付資料の名称を列記してございますのでご確認をお願いいたします。
 各資料の右肩の方に、資料番号が振っております。
 資料1、化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会の設置について、資料2、化学物質管理に関する動向について、資料2−1、環境基本計画第2部第1章第5節、資料2−2、国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチについて、資料3、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律の概要、資料3−1、PRTRデータの概要、資料3−2、化管法に関する行政評価・総務省勧告について、資料4−1、PRTR制度に関する自治体アンケート・ヒアリング結果、資料4−2、平成17年度市民団体におけるPRTR制度に対する意見調査、資料4−3、主要各国PRTR制度比較表、資料4−4、PRTR対象物質の代替物質に関する調査結果。あとは、参考資料としまして、参考資料1、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律、関係法令集、参考資料2、PRTRデータを読み解くための市民ガイドブック。
 参考資料1の関係法令集につきましては、冊子の部数の関係上、配付は委員限りとさせていただきます。もし、何か資料の不足等ございましたらお申し出ください。

○戸田補佐 資料の不足等ございませんでしたら、以後の進行は大塚座長の方にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○大塚座長 甚だ僭越ではございますが、ご指名でございますので座長を引き受けさせていただきたいと思います。
 委員の先生方のご教示をいただきながら、国民の目から見て適切な方向を打ち出したいというふうに考えておりますので、何とぞご協力のほどよろしくお願いいたします。では、座らせていただきます。
 本日は、初回の会合でございますので、事務局の方から資料説明と質疑応答が大部分を占めるかと思いますけれども、せっかくの機会でございますので、資料全体をご説明いただいた後、各委員一人一人から化管法見直しの方向、検討の進め方、必要な資料等について、どんなことでも結構でございますので、2分から3分ずつご発言いただければと思っております。
 それでは、まず資料1の方から議事に入りたいと思います。
 本日は、第1回目でございますので、個々の議題の検討に入る前に、この懇談会の設置の趣旨、それから検討事項等について、事務局からご説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○戸田補佐 ありがとうございます。
 それでは、資料1、1枚の裏表の紙でございますけれども、簡単にその趣旨についてご説明をさせていただきます。概要は課長のあいさつの方でもご説明したとおりでございます。特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法を化管法と言っておりますけれども、これが平成11年に制定されまして、平成12年の3月から施行されております。この施行後7年を経過した場合において、法律の附則に書いてあるわけですけれども、施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるということになっております。
 そういうわけですので、これが法律そのものの改正を必要とするのか、または運用の改善なのかというふうな議論はあろうかと思いますけれども、このPRTR制度及びMSDS制度を含めまして、化学物質管理促進法のあり方について見直しを行うということになっております。19年3月でございますので、これに先立ちまして、こういう懇談会という形でその論点について、いろいろ提示していただきまして、こういう見直しの方向性について何らかの方向がまとまればと思っております。もし集約が難しい場合にはいろいろな論点を併記するという形もあろうかと思いますけれども、懇談会という形でいろいろ意見交換を始めたいというのが、この趣旨でございます。
 PRTR制度及びMSDS制度も含みますけれども、平成17年度の総務省行政監察において、必要な届出を行っていない事業所が多数あるというようなこと、いろいろな問題点が指摘されたりしております。
 また、後ほど説明いたしますけれども、環境省の行ったアンケート調査においてもいろいろな意見が出されているところであります。さらに、背景といたしまして化学物質の分類表示の世界システム、GHSと言っておりますけれども、これを平成20年までに導入するということが国際的な目標とされているでありますとか、またいろいろ国内的、国際的な動きが多々ございます。これについても、後ほど説明をさせていただこうと思いますけれども、こうした課題を受けて、化管法の見直し等、後で言いますのはいろいろな関係の政令とか規則とか、またマニュアル類の見直しでありますとか、運用の改善といったもので、対応できる課題を整理して、その方向性について検討するということのためにお集まりいただいたわけでございます。
 委員につきましては、個々にご紹介いたしましたけれども、学識経験者及び自治体、NGO、事業者の各団体からいろいろご相談いたしまして、委員に入っていただいているというところでございます。
 裏に入りまして、スケジュールについてご説明をいたします。今回5月10日の第1回懇談会では、環境省事務局の方からいろいろ設置の趣旨でありますとか、これまでの作業の結果につきましてご説明をさせていただきました後、フリーディスカッションの時間をとります。今回は時間が恐らく不足すると思いますので、6月上旬の第2回の懇談会で行うフリーディスカッションが、最初の主な議論になるかなと思います。併せて第3回、第4回で関係者のヒアリングを行いたいというふうに考えております。
 この資料では、第2回懇談会のときにヒアリング対象者を決定するということになっておりますけれども、各方面に連絡をしなければいけないところもありますので、検討会の最後にまたご相談いたしますけれども、できましたらこういったところからヒアリングしたらいいんじゃないかということを、事前にメール等を意見交換の中でいただきまして、それに基づいて事務局の方から、関係者に接触をしていくという方式にしたいと思います。第2回の懇談会にはこういうふうな方々のご意見を聞こうと思っているというふうなことが提示できるような形にしたいというふうに考えているところでございます。
 8月下旬と言いますか、秋口までにその報告書を取りまとめると。第5回懇談会で取りまとめることができれば、大変ありがたいのですが、場合によってはもう一回開催するなり、また座長預かりとさせていただいて、後はメール等による意見照会の中で確定させていくということも考えられるかと思いますけれども、いずれにしても秋口までに何らかの報告書を出したいというふうに考えているところでございます。
 趣旨としては以上でございます。

○大塚座長 どうもありがとうございます。
 ただいまの説明にご質問ございますでしょうか。
 特にございませんでしたら、それでは、8月下旬までに5回開催するという心積もりで、これから議論を進めていきたいと思います。
 続きまして、議題1の化学物質管理に関する最新の動向につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。

○戸田補佐 それでは、続きまして資料2及び、その背景資料といたしまして資料2−1、2−2というのがございます。2−1が、今般4月7日に閣議決定されました環境基本計画の中で、化学物質の関係でどういうふうに書いてあるかというものでございます。資料2−2というのが、これも最近の国際的な動きとして、国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチというものが2月に採択されましたので、この関係の資料を配付してございますけれども、これ自身かなりページ数も多うございますので、これは背景資料ということで、もし議論の際に必要であれば、個々に参照することもあるかと思います。説明につきましては資料2に沿ってご説明したいと思います。
 資料2でございますけれども、第3次環境基本計画が、本年の4月7日に閣議決定されまして、その中で10分野を重点政策分野と呼んでおりますが、その中の一つとして化学物質の環境リスクの低減というものが掲げられております。この部分を抜粋したのが資料2−1です。環境基本計画につきましては、環境基本法が制定された後、平成6年に第1次の環境基本計画、ここで初めて国の文書としては環境リスクというのを初めて掲げたということで、化学物質の環境リスクを低減していくというアプローチをとっていくということが、平成6年の時点で初めてそういう方向になりました。その概念がだんだん整理されていきまして、具体的な取り組みがなされ、第2次の多様な対策手法による取り組みが提唱された後、化学物質審査規制法の改正でありますとか、ダイオキシン対策、大防法などで大きな成果が上がってきたところです。化管法そのものの制定は平成11年でございますので、大体この間ぐらいの時期に化管法が制定されたということでございます。
 今般の第3次環境基本計画でございますけれども、2025年ごろの社会における目標を設定するということで、大きく4つの分野に分けておりますけれども、まず1つは環境リスクの評価といいますか、環境リスクに関する情報を収集し、これを関係者の間で共有する、そういうふうな世の中になるよう努めるということを書いております。
 第2が環境リスクの管理でございますけれども、リスクに関する情報の整備を受けて、リスクを低減させていく、リスクを管理していくという、その際に科学的な知見の充実を図るとともに予防的な対策を実施していくということです。
 第3として、リスクコミュニケーションと各主体の積極的な行動ということで、環境リスクについての理解を深め、その低減のための行動をすべての企業、自治体、民間団体、または国民といった各主体がとるような社会を目指します。
 第4といたしまして、国際協調を通じた我が国への貢献、こういう大きな4つの方向をお示ししております。
 具体的なポイントといたしまして幾つか挙げてございます。特に化学物質管理に関するところを重点的にご説明させていただきたいと思いますけれども、まずアスベスト対策等の教訓を踏まえて、予防的取り組みを推進するということが、明記されておりまして、関係省庁の緊密な連携のもとで、化学物質管理の促進をしていくということでございます。
 2番目のばく露・有害性情報の不足の解消ということでございますけれども、まずは安全性、化学物質の固有の有害性、安全性の評価をどう進めていくか、これにつきましてはむしろ化学物質管理法の仕組みの中ではなくて、例えば化学物質審査規制法でありますとか、また高生産量の化学物質の有害性について評価していくという、官民共同で評価していくというものがありますので、こういったところで対応していくということでございます。
 ばく露情報の整備の促進については、環境モニタリングを推進すると同時に、製造量、使用量、用途等の環境リスク評価に必要な情報を把握するための方策について検討するんだということが、閣議決定文書の中に書いてあります。これはまさに化管法のような制度を活用して、どういうふうな形のものが可能なのかということを検討する必要があろうということでございます。
 また、2020年までに製造・輸入から使用・消費・廃棄に至るまでの主要な化学物質についてのトータルな流れを把握していこうということが書いてあります。マスフローと言いますか、こういったものを主要な物質については把握していくということを掲げておりますので、こういったことも課題になろうかというふうに考えております。
 次の点でございますけれども、関係者間での有害性・暴露等に関する情報の共有・活用ということでありまして、その情報共有・活用というのも化学物質管理の大きな課題になってくるであろうというふうに考えております。
 その次に、環境リスク管理とリスクコミュニケーションというところでございますけれども、法規制の徹底とさまざまな対策の実施ということで、発生源周辺の居住地域も含めて、環境基準や指針値が設定されている物質につきましては、これを達成していくということが書いてあります。
 また、重大なリスクが懸念される物質については、利用可能な技術、BATと言っていますけれども、こういったものを使用していくこととしております。
 また、自主管理などのさまざまな対策のベストミックスを推進していくということが決められているところであります。
 あとは、リスクコミュニケーションの強化といたしまして、消費者に対して化学物質使用の有無・有害性などの情報を提供する、そういった仕組みを今後考えていくということを書いてあるところでございます。
 4番目の国際的なところでございますけれども、我が国の経験を活かした国際貢献の強化をしていくということで、国際的な調和の推進と企業の技術開発インセンティブの向上ということで、国際的な視野で化学物質管理を進めていくということです。この中で特に関係すると考えられますのが、2008年までに化学物質の分類表示に関する世界調和システムを導入するというのが国連の勧告での目標にはなっておりますけれども、これも閣議決定の方針の中では、国の目指すところとしても位置づけられたというところでございます。
 環境基本計画については以上でございまして、あと国際的な動向といたしまして、SAICMについてでございます。その前にちょっと古い文書でございますけれども、1992年の地球サミットにおいて採択されたアジェンダ21というのがありまして、この中に既に具体的な行動分野として6つの行動分野が示されております。これに沿いまして92年から既に10数年たっておるわけでございますけれども、かなりの国際的な取り組みの成果はかなり上がっているというふうにも考えられます。
 例えば、国際的なアセスメントの拡大及び促進という、この3ページの真ん中当たりの表ですけれども、国際的なアセスメントを推進していくということにつきましては、特にOECD、経済協力開発機構の中で2004年までに、約500物質の国際的な評価は終了しておりますし、2010年までに新たに1,000物質というふうな目標が立てられておるというところでございます。
 化学物質の分類と表示の調和ということについても、92年に既にこういう課題が掲げられておったわけでございますけれども、GHSというものがやっと2003年に合意されて、これを2008年までに導入しようというのが国際的な課題になっておるということであります。
 その情報交換といたしましては、PICというのは、有害化学物質の国際貿易の際の化学物質に関する通報手続ということでありますけれども、こういった条約が発効しているところでありますし、リスク低減の分野におきましては、国際的にリスク低減をしていくべき物質としてPOPs、残留性有機性物質につきましては条約が発効したり、またはPRTR制度というのもこの中に入るかと思いますけれども、OECD勧告、これは1996年でありますけれども、これを踏まえてPRTR制度が導入されて、各国導入に対して我が国を含めて導入されたということであります。
 国レベルでの対処能力の強化については、特に途上国ではまだまだ課題であります。次の有害及び危険な製品の不法な国際取り引きの防止という点も含めて、SAICMの中で特に今後取り組みの強化が必要な分野ととらえられております。
 このSAICMそのものの説明は、詳細な説明は省きますけれども、重要な点と言いますのは、4ページの4行目あたりに書いておりますように、2002年のヨハネスブルグサミットで定められた実施計画において、2020年までに化学物質の製造と使用による人の健康と環境への悪影響の最小化を目指すということが国際的な大目標になっていることです。これに沿いまして、特に有害な物質については管理ができない物質についてはフェイドアウトしていくでありますとか、また有害性の情報を整備して、人の健康と環境への影響が最小化されているということが実際に確認できるようにするんだということが、大きな手だてになっているということであります。
 SAICMの構成文書として、ドバイ宣言や包括的方針戦略、世界実施計画といったような文書からなるというところでございまして、PRTRやMSDS、またGHSといったものにつきましても、個々の取組が記述されているところでありますけれども、その辺は一般的な記述でありますので、ここでは説明から省かせていただきます。
 ちょっと長くなりましたけれども、以上でございます。

○大塚座長 どうもありがとうございます。
 それでは、まず化学物質管理に関する動向につきまして、ただいまの説明に対するご質問を含めてご意見などをお願いいたします。

○安藤委員 1点だけですけれども、資料2の4ページ目の上から5行目で、言葉の定義に関することですが、悪影響の最小化とは、通常言われる、リスクの最小化というような意味なのでしょうか。

○大塚座長 いかがでしょうか。

○戸田補佐 ここでは、恐らくeffectという言葉が使われておりまして、そこはリスクの最小化とほぼ同じというふうに理解していただいて結構だと思います。

○安藤委員 ありがとうございました。

○大塚座長 はい、どうぞ。よろしくお願いします。

○中地委員 2点ありまして、1点は2ページの一番最後の4の国際的な情報発信と地球規模の問題への貢献の強化というところで、地球規模での重金属対策に寄与というふうに書いてあるんですけれども、今年は水俣病50周年ということで、環境省の方でも水俣病のことに対して教訓化されているとは思うんですが、その辺のことの関連は盛り込まれないんでしょうかという、アスベストのことについては教訓として予防的取り組みを推進するというふうな言葉にはなっているんですけれども、その辺を少しお聞きしたいのが1点。
 2点目は、4ページの一番最後の今後の予定で、SAICMについては国内実施計画の策定作業を開始したというふうに書いてありますが、どういうふうに進められて取りまとめなどのめどみたいなものが、もう既にお考えで決まっているんでしたら、ちょっと教えていただきたいんですが。

○大塚座長 事務局の方、お願いいたします。

○戸田補佐 水俣病の関係につきましては、環境基本計画の中では、別途被害の救済のところに書いております。当然ながらこういった問題を経験した国として、国際的な貢献を、例えば国際水俣病研究センターなどを中心にやっておりますので、そういったものは国際的に国際貢献の上で活かしていくということでございます。
 あと、SAICMにつきましては、国内実施計画策定の手続を始めたところでございまして、まだ意見募集のやり方とかにつきまして、もう少し関係省庁で検討しているところでございますけれども、これはまた別途発表させていただきたいというふうに考えております。

○大塚座長 よろしいですか。ほかに。
 はい、どうぞ。

○中田委員 3ページですけれども、枠のアジェンダ21の話の中の2つ目のGHSですけれども2008年までに導入と、これ勧告の話なんですけれども、実は2006年の12月1日に安衛法で、今動き出しています。その辺は、ここで触れられてないんですけれども、この話と今の安衛法の話というのは、ここの中ではどういう関係で取り扱っていかれるおつもりですか。

○大塚座長 いかがでしょうか。

○戸田補佐 GHSについてちょっと今回、本日ご説明する資料の中に詳しくご説明しておりません。これについては、安衛法そのものを扱うかどうかはともかくとして、次回以降の宿題にさせていただきたいと思っております。2006年と言いますのは、一応APECの目標年2006というのがございますけれども、ここで環境基本計画に基づくのは2008年でございますので2008年と書いてございます。

○大塚座長 よろしいですか。
 それでは、ほかによろしいでしょうか。まだまだご意見もあろうかと思いますけれども、時間の関係もございますので、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 続きまして、議題2の化管法の施行の状況につきまして、事務局よりご説明をお願いいたします。

○戸田補佐 それでは、すみません資料2の方で時間をかなり長くとってしまったので申しわけございません。手短にご説明したいと思います。
 資料3と資料3−1、3−2というのがございまして、資料3というのが化管法の概要ということであります。3につきましては、私の方から説明させていただきまして、その後草川係長にバトンタッチいたします。
 法の概要といたしまして、法律の目的がございます。この化管法と言いますのは、PRTRとMSDSの措置を講ずることによって、事業者による自主的な管理の改善を促進するという、この3つと言いますか、3本の柱の法律であるということでありまして、その法律制定・施行の経緯として、OECDの勧告以降、中央環境審議会で制度の導入についての審議をいただき、また対象事業者や対象物質の指定につきましても、平成12年に審議をいただいて、こういった制度が確立されているというところでございます。
 PRTR制度でございますけれども、これは排出事業所からの指定化学物質の環境への排出と廃棄物に含まれての事業所外への移動を届け出させるとともに、国が届出データを集計するということでございまして、この届け出は(2)にございますけれども、都道府県知事経由で行うということが書いてあるわけでございまして、また届出データは集計をして、開示請求があれば開示するということになっております。
 2ページの[5]にございますけれども、開示につきましては個別の事業所の届出データを開示するという法の規定になっておりますけれども、開示請求に当たっては、全データを手数料としては1,100円というふうに規則で決まっておりまして、ということでございましたので、実際上はそのほとんどが全データ開示というふうな形になっております。
 対象物質といたしまして、現在354物質が第一種指定化学物質、つまりPRTRの対象物質として指定されておりまして、その際に先ほど申し上げました平成12年の中環審答申におきまして、そのリストが示されたわけですけれども、有害性の判断基準としてここにありますような(3)の2段落目にありますような、吸入慢性毒性から幾つかの毒性項目、有害性項目について評価されまして、さらに相当広範な地域の環境での継続的な存在ということで、一般環境中での検出状況でありますとか、製造・輸入量といったものをもとに対象物質が選定されているということであります。
 さらに、取り扱い事業者につきましては、これは対象物質を1トン以上取り扱う事業者ということになっておりますけれども、これは物質だけじゃなくて、物質を含有する製品ということでございまして、その製品につきましては、取り扱いの過程で、環境への排出が問題になるような製品をここでは対象とするということが書いてあるわけでございます。
 (4)の対象事業者でございますけれども、これにつきましてはすべての製造業及び金属鉱業から幾つかの業種が指定されておりまして、3ページにいきまして、さらに常勤雇用者数が21人以上の事業者、20人以下の事業者につきましては、これは小規模の事業者ということになりますので、この届出義務を課しているのは21人以上の事業者に限っているところでございます。
 罰則といたしまして、届出違反につきましては20万円以下の過料ということになっております。
 次、MSDS制度でございますけれども、これは事業者が指定の化学物質を他の事業者に譲渡、または提供する際に、その化学物質の性状及び取り扱いに関する情報、これをMSDSと呼んでおりますけれども、これを提供するということで、対象物質は先ほどの354物質に加えて81物質が対象とされているということでございます。
 次に、4ページにございますけれども、その他ということで、化学物質管理指針というものを国が定めるということになっておりまして、この化学物質の管理指針の内容といたしまして、[2]でございますけれども、化学物質の管理の方法でありますとか、使用の合理化されたことということを書いておりまして、事業者はそれぞれ化学物質の管理の方針でありますとか、またその計画といったものを策定するのが望ましいというふうなことが書いてあるわけでございます。
 さらに、国及び地方公共団体による支援措置ということで、国及び地方公共団体は、科学的知見の充実などに加えて、事業者に対する技術的な助言をするというふうなことも書いてあるということでございます。
 制度の概要については以上でございまして、運用の状況につきまして、草川の方から申し上げます。

○草川係長 では、続きまして資料3−1、PRTRデータの概要についてご説明いたします。
 PRTRデータの集計、公表につきましては、年1回行っているところでございますが、平成16年度のPRTRデータの集計結果につきましては、本年2月24日に制度開始以来第4回目となる公表を行ったところでございます。これらのまた、PRTRデータの概要については、それをわかりやすい形としまして、市民ガイドブックという形でまとめまして、本日の参考資料としておつけいたしておりますので、こちらもご覧になっていただければと思いますが、平成16年度のPRTRデータの結果のポイントといたしましては、まず届出があった事業所数につきましては4万341事業所ということで、前年に比べて約700減少したというところでございます。続きまして、届出があった排出量につきましては27万トンということで、前年度に比べて減少したと。届出の移動量につきましては23万トンということで、こちらも減少したというところでございます。これら、すべての値が前年度と比較していずれも減少傾向にあるということでございます。中でも、届出排出量につきましては、総体的に減少割合が大きいということから、事業者による化学物質管理の改善が進んでいるものと考えております。
 また、届出の対象となっていない排出量につきましては、法律で国が推計するとされておりますが、その届出外排出量につきましては、平成16年度は35万7,000トンでございました。これは、前年度に比べてやや増加しているという状況ですが、これは制度開始以来毎年推計方法の見直しを行っておりますので、その影響があるのではないかとで考えております。
 ページを1枚めくっていただきまして、2ページ目以降がこれらのデータの詳細、内訳となりますが、本日はかなり時間も押しておりますので、ここでは項目だけ簡単にさっとご紹介を差し上げたいと思います。
 2ページ目からが、排出量・移動量の届出された状況でございます。届出事業所数を主にあらわしております。
 同じく2ページ目に平成16年度の詳細な内訳がありまして、3ページ目が平成13年度、制度開始以来毎年の届出事業所数の推移です。
 ページをめくっていただきまして、8ページ目以降が、集計結果の概要ということになりまして、8ページがすべての届出排出量・移動量、これは平成16年度の結果ということになります。
 9ページ目が、全国の集計値の中で届出排出量・移動量が多かった上位10物質の値ということになります。
 11ページが業種別の排出量・移動量が多かった上位10業種ということになります。
 駆け足で申しわけありませんが、13ページ目以降が制度開始13年度以降の、毎年の今申し上げた届出排出量・移動量に関するデータの推移を示しております。
 続きまして、18ページ以降が国が推計した届出外排出量の推計結果ということになりまして、20ページ目が届出排出量と届出外排出量の合計ということになります。
 そして、22ページ目が、特定第一種指定化学物質の届出排出量・移動量の集計結果ということになります。後ろの方には、詳細な個別データをつけております。
 資料3−1は以上でございまして、続きまして資料3−2でございます。
 資料3−2は、化管法に関する行政評価・監視の勧告についてでございます。
 総務省は、毎年度行政評価等プログラムというものを定めていまして、各行政機関が行なう業務の実施状況について、評価・監視を行っているところでございます。平成15年度のテーマとしまして、化学物質の排出の把握及び管理に関する行政評価・監視が掲げられまして、平成15年12月以降、総務省独自の調査が実施されました。その結果、平成17年5月2日、総務大臣から各省大臣に対する勧告が行われたところでございます。
 勧告の内容につきましては、大きく3点ございます。
 まず1つ目が、化学物質の排出量等届出の励行確保及び化学物質の排出量と届出データの活用の推進というところでございます。これは、主に届出をしていない事業者の対策についてでございます。具体的には、環境省含む業所管大臣に対しまして、未届出事業者の把握に務め、届出を励行させるとともに、周知啓発を効果的に行うこと、また、届出の督促に応じない事業者については、厳正な措置を講ずることということが勧告されております。
 また、2つ目の柱としましては、MSDS制度の効果的な実施というところでございます。
これは、経済産業省に対してということになりますが、これは有効な啓発を行うとともに、この制度の実施状況を把握する仕組みを整備し、提供しない事業者を把握した場合には、勧告及び公表を含めた適切な措置を講ずることということでございます。
 3つ目が、管理方針等に基づく化学物質の自主管理の促進ということになります。これは、環境省及び経済産業省に対する勧告でございます。これは、管理方針等の策定及びその必要性について一層の周知を図ることとされております。これらの勧告を踏まえまして、関係省は別添の改善措置をそれぞれ講じまして、総務省へ改善措置状況の報告を行ったところでございます。
 資料3−2は以上でございます。

○大塚座長 どうもありがとうございます。
 それでは、化管法の制定及び施行の経緯につきまして、ただいまのご説明に関するご質問を含めまして、ご意見などをお願いいたします。

○瀬田委員 2件ほどお伺いしたいと思います。
 資料3−1で届出事業所数が減少しています。その理由というのは、何でしょうか。例えば、シャットダウンしたとか、これが1件です。
 それから、もう一つは同じ資料3−1の1ページの下の方で、届出外の排出量が35万7,000トンとありますが、この数字の意味を考える上で、有効数字として3けたというのは適切なのでしょうか。以上です。

○大塚座長 では、事務局の方お願いいたします。

○草川係長 まず1つ目の届出事業所数が前年度に比べて減少した点についてでございますが、これは業種別に詳しく見ますと、自動車整備業であるとか、あと燃料小売業からの届出が主に減少しているところでございます。減少した要因についてはいろいろでございますけれども、自動車整備業については、PRTRの届出要件である取扱量が1トン前後の事業者が多いということから、平成16年度は取扱量に達しなかった事業者が増加したのではないかという形で考えております。
 また、後者の燃料小売業についてでございますが、これは届出事業者の絶対数がそもそも多いということがございますので、これは通常の増減変動の範囲内ではないかという形で考えております。
 また、後者の届出外排出量の推計についてでございますが、こちらにつきましては各分野におきまして、それぞれまだ得られるデータの精度がかなりばらつきがありますので、なかなか一概にどの程度の精度があるかという形で申し上げるのは難しいというのが現状ではないかと考えております。

○大塚座長 よろしいですか。
 では、岸川委員お願いいたします。

○岸川委員 今の、資料3−1の集計結果のポイント[1]最後のところですけれども、事業者による化学物質管理の改善が進んでいるというふうに書いてございます。これは、その上の数字から減少しているということで書いてあると思うんですけれども、この数字が減少するというのは、例えば大手の企業で非常に削減をやっているところはあるんですけれども、それ以外のところはかなりやっていない、あるいはできないという状況があると思うんです。そういったところは、つかんでいらっしゃった上で改善が進んでいるというふうに書かれているのかどうか、そのあたりお願いします。

○大塚座長 いかがでしょうか。

○戸田補佐 これは、全体の評価でございますけれども、個々のものにつきましてはもう少しデータを見てみないと難しいかと思いますので、総体の数値ということでございます。

○大塚座長 この点については、また検討させていただくことになると思います。

○中田委員 今の同じところですけれども、事業者による改善が進んでいるというのは、ご質問があったように、ちょっと表現が曖昧ですけれども、私どもの感覚でいうと着実に進んでいるところは着実に進んでいると。そういうふうにここをもう少し進んでいるところはよくやったねと。今のお話のように、進んでいないところがもしあるなら、それはどういう課題があったのかというような形、これだけだと今のご質問みたいに表現が曖昧だということになって、まだよく内容が本当につかめてないということが結論だと、一生懸命やってよくやったねと本当なら言ってあげたい人がいるのに、その人たちも含めてやってないみたいな話になるので、ここは今のお話のように、もう少しこれからの議論の中でやっていかれたらどうかと思います。

○大塚座長 よろしいですか。どうでしょうか。

○戸田補佐 まさに、この懇談会の趣旨が施行状況について検討を加えるということですので、ここで進んでいるという、事務局からこういう結論にしてくださいと提示しているわけでは全くなくて、ここはそういう評価をするにはどういうデータがもうちょっと必要なのかとか、さらに現在経済産業省の方で、事業者に対するアンケートをとったりもしておりますので、ちょっとそれは日程的には、この検討会には間に合わないかなという日程ではございますけれども、もう少しこういうふうに見るべきだという、また事業者へのヒアリングなどを通じて、そういったところを把握していただくということかなと思っております。

○大塚座長 資料3−1自体の文章を変えても、余り特に大きな意味がないかもしれませんので、おっしゃることはそのとおりだと思いますので、そのような認識は共有できるのではないかと思っております。
 ほかにいかがでしょうか。

○中地委員 1点ですが、資料3−2の行政評価・監視の2ページ目に、改善措置状況ということで、環境省の方は、平成18年2月6日に総務省へ報告というふうに書かれていますが、報告の中身については、後ろにあるこれは要約なんですけれども、こういう形で報告されたんでしょうか。

○大塚座長 いかがでしょうか。

○草川係長 実際は、公文という形ですが、この別添の形で報告いたしております。

○大塚座長 よろしいですか。
 瀬田委員、お願いいたします。

○瀬田委員 先ほどの届出外のところで、もう一点お聞きします。届出の数字と、届出外の推定数字と、それ2つを足すと全部ということになるのでしょうか。つまり、この他に未把握分、把握できない分というのがあるのかどうか、それは、推定の中に入っているのか、未把握があるとすれば、それは全体の中でどれくらいのパーセンテージと想定されるか。今こうやってまとまってきた数字として出てきたものが、全体を表しているのかどうか、議論に耐えられる程度に精度を上げていくためにどうしたらいいか、という意味でお聞きいたします。
 しかし、こうご質問しても、なかなか即答はお出来になれないと思います。したがって、最終的にまとめるときには、そういうことを認識した上でまとめるということにしていただきたいということです。

○大塚座長 ご意見の方は多分そのとおりかもしれませんが、事務局の方でどのぐらいのパーセントと把握しておられるかということなんですけれども、何かおっしゃっていただけましたらありがたいのですが。

○戸田補佐 一応、法の思想は届出外のものはすそ切り以下も、またその他の事業者ということも含めて国が推計する、全部が明らかになるというのが法の思想でございますけれども、これが実際のところどれだけなのかというのは、これは母数の情報がないわけですから、それは何パーセントと言いようがないというところかなと思います。それをいかに、どういうふうに評価するのかというのは、これだけでは今回先生方にもご判断できないかと思いますし、これらは今後の審議の中でお知恵をおかりしたいところでありますので、行政の方からこれで何パーセントぐらい把握できると思いますというのは、なかなか言える状況にはございません。

○大塚座長 よろしいですか。思想としては、届出外にすべて入っているというつもりではあるということです。

○池田委員 私の方も試算が正しいかどうかということなんですけれども、例えば今VOCの削減の問題で環境省さんが一生懸命やっているんですけれども、VOCの排出量の計算で、例えばトルエンだとか個別の物質までブレークダウンがすべて可能なんですよね。そういう中で、私自身も東京都分のPRTRの届出の足し算をすると物によって、マクロに押さえたインベントリとしての排出量と個別に積み上げたPRTRの量と、かなりギャップがあるものも多いんです。そういうところが、ヒントとしてあるので、届出外というのが意外と多い物質もある。それをどういうふうにつかまえていくかというのが課題だと思います。

○大塚座長 今の点についていかがですか。

○斉藤室長 オブザーバーで参加している経済産業省化学物質管理課の斎藤です。
 VOCについては、これは平成12年度に環境省の方でやられた推計をもとに、今後どれだけ減らしていくかということで、業界の方で自主行動計画を作っていただいているところです。その中で、これは環境省も経済産業省も同じ考えなのですが、平成12年度の推計がややちょっと過大だったんじゃないかという意見がかなり強くて、PRTRデータと比較するとやや数字が違うということで、もう一回推計をやり直してみようということで、今環境省と経済省の方で議論しているというふうに聞いております。経済省の我々とは別の部署で検討している話ですが、そうした推計の見直しでだんだん整合性が取れるようになってくるのではないかと考えております。

○大塚座長 ありがとうございます。
 中杉委員お願いします。

○中杉委員 全体どのぐらい把握できるかというのは、非常に難しい話で、実際一つの例を挙げると、たばこの中には10物質ぐらい推計していますかね、それ以外にも含まれているものがあることは自明ですけれども、量的にはっきりわからないから、まだ推計ができていないというようなところ、そういうものは小さいものを積み上げていくと幾つもあると思うんです。
 それと、もう一つは後でコメントさせていただこうと思うんですが、この届けられた数字自体がどうかという問題がもう一つ大きな問題として、どのぐらい実態をあらわしているか。これは、後で具体的に話をさせていただきますけれども、この数字は本当にどうやって出されたものかということをよく見ていかないと、そうすると、ある業種が一番多く出しているといっても実態的には、単なる推計から導き出されたものだということもあり得るわけです。そういうところも含めて、後の方は当然どういうふうに見直していくかということも議論につながっていくんだろうというふうに思います。

○大塚座長 ありがとうございます。届出の数字自体がどうかという問題、非常に重要な問題ではないかと思います。
 まだまだご意見があろうかと思いますけれども、時間の関係もございますので、次の議題に移らせていただきます。
 続きまして、議題3、平成17年度調査結果につきまして、環境省から説明をお願いいたします。

○神谷補佐 資料4−1から4−4の4つの調査結果についてご説明いたします。
 まず、資料4−1がPRTR制度に関する自治体アンケート・ヒアリングの結果でございます。対象とした自治体は、47の都道府県と、それからPRTRの経由事務を担っている市を含めました計68自治体を対象としております。
 調査内容でございますけれども、1枚めくっていただきまして、付表1−2にございますように、自治体の条例や要綱等で定めている独自制度の実施状況、例えば届出項目とか事業者要件、対象物質等で法律の上乗せ的な規定を設けているような事例を調べております。それから、PRTRデータの活用方法について。さらに、制度のあり方に関する意見、提言といった大きな柱で調査をしております。
 その結果でございますけれども、まず最初の独自制度の実施状況でございますけれども、付表1−3にございます26の自治体において、独自の制度として条例要綱等を定めているということがわかりました。その内訳でございますけれども、まず上乗せ的な届出制度を持っているところが11件、それから管理計画等の届出制度を持っているところが10件、それから事業者向けの指針を定めているところが19件、その他ということでございました。
 この資料の4ページ、5ページは条例や指針の名称を掲げております。
 6ページでございますけれども、国の制度にないような届出項目を持っている自治体の具体的な内容を示しております。付表1−5の網かけの部分のところが、国の法律にない届出項目の例でございます。これは、11の自治体におきまして、例えば事業者全体の従業員数ですとか事業規模、あるいは取扱状況としまして取扱量の合計、さらに個別の使用量、製造等保管量等の届出を行っている例がございました。
 それから、少し飛びまして、続きまして8ページへいきまして、届出要件の拡大ということでございます。これは、この付表1−7に示した自治体におきまして、国よりも拡大した制度をもっているということでございまして、例えば札幌市でございますと、事業者全体で従業員数10人以上ということを届出の要件にしております。あるいは、年間取扱量につきましても、法律は基本的には1トンでございますけれども、100キログラム、あるいは一律0.5トン以上といった規定を設けておるところもございます。あるいは、東京都におきましては、従業員数についてのすそ切りを撤廃していると。それから、大阪府においてはその物質の有害性の程度に応じて年間取扱量のすそ切り要件を変えるという制度を持っております。
 それから、9ページでございますけれども、対象物質でございます。国が354の物質を対象としておりますけれども、それ以外の物質、例えば埼玉県ですと第二種、あるいは独自の指定のものについても、排出量の届出等を課しているという事例がございました。
 それから、10ページからは法や条例で収集したデータの活用ということでございまして、9割以上、62の自治体が何らかの形でデータ活用を行っているということでございます。その活用方法でございますけれども、一番多いのが11ページにございますが、独自に集計をして公表と、例えば市区町村単位までのデータを公表するといったことをしております。
 それから、問題が発生した場合の原因の特定や対策の検討、あるいは優先対策を講じるべき業種、地域、物質等の把握、それから個別の指導が必要な事業所の把握、こういったことに使っているという回答がございました。
 個別回答を以下に載せております。
 それから、13ページのところでございますが、管理計画等の活用ということで、事業所から届けられた化学物質管理計画、これを何らかの形で活用していると答えた自治体が14ございます。
 それで、その内容でございますけれども、14ページの付図を見ていただきますと、自主的な管理の促進、あるいは指導方法の判断、あるいはデータの検証等に使っているという回答でございました。
 それから、16ページからは現行の化管法に対する意見でございます。主だった意見を付表のところに掲げておりますけれども、付表1−10で、例えば燃料小売業については国で推計をする、従業員のすそ切り要件を撤廃すると、年間取扱量要件の引き下げ又は撤廃する、こういったご意見がございました。
 それから、付表1−11のところでございますが、届出事業者に追加すべき業種としまして、建物清掃業、消毒業、それから自動車運送業、ゴルフ場、建設業、医療業等々を追加するという意見がございました。
 それから、18ページのところで、届出項目についてのご意見ですけれども、取扱量を届出項目に加えるべきという意見が一番多くございました。
 それから、少し飛びまして20ページ以降はデータ公表や開示請求のあり方でございますけど、21ページ、付図1−6のところに、市町村ごとの集計を発表すると、あるいは開示請求を廃止して公表するといった意見がございました。
 それから、22ページのところが、付図1−7が自治体の関与についてのご意見ですけれども、例えば軽微な誤りを修正できる権限の付与ですとか、それから自治体の法令上の立場の明確化、それから届出の励行や管理の検査を目的とした立入権限の付与といった意見がある一方で、未届事業者の追及は国で行うとか、事業者への照会は直接国で行うという意見もございました。個別の意見については、そこに列記させていただいております。
 26ページ以降が自治体ヒアリングの結果でございまして、今の回答の中で特に先進的、あるいは国にない制度を持っていると思われる自治体を対象として、直接意見を聞いてまいった結果でございます。
 その結果につきましては27ページ以降の表に載せております。これは、その独自の制度の内容を県ごとに書いておりまして、それの概略としましては先ほどご紹介したような内容が出ております。それで、法制度への見直しの提案もその運用状況を踏まえていろいろいただいているところでございます。内容は、先ほどと重複するところが多いので割愛させていただきたいと思います。
 続きまして、資料4−2でございますが、市民団体におけるPRTR制度に対する意見調査でございます。
 これは、環境省からWWFジャパンに依頼をして行った調査でございまして、環境関係のNGOに対するアンケート及びヒアリング調査を行っていただいた結果でございます。
 アンケート調査でございますけれども、環境NGO総覧データベースにございます2,159の団体を対象にアンケートを行っております。それから、ヒアリングの方ですけれども、特にPRTR制度に関して深い関心を有する7つの団体に対して行っていただいております。
 1枚めくっていただきまして、まずアンケート調査でございますけれども、アンケートの送付ができたのは1,751団体ございましたけれども、429団体から回答を得ております。そのうちの336の団体は化学物質に関心を持つという答えをいただいておりまして、さらにPRTR制度を知っていると答えられたところが201団体でございます。
 それから、内容まで知っているというところが、そのうちの177ございまして、実際にその中からデータの入手まで行っているところは48団体ございました。
 主な入手経路は環境省からというのが、そのうち36団体からであったということでございます。
 それから、データの活用方法でございますけれども、まず勉強会に使うというところが25団体、それから行政や事業者との話し合いに使うというところが10団体及び7団体、特に活用しないというところが13団体というところでございました。
 あと、制度に対する評価でございますけれども、これはいろいろ改善を求めるという団体が48のうち半数の24団体ございまして、具体的な改善の提案としましては、対象物質に対して環境ホルモン物質を加える。あるいは、対象業種として農家や農薬散布業者、マリーナ業、漁業組合、観光船業等を加える。それから、届出項目として取扱量を加える。それから、推計についての提言、あるいはデータ公表に対する提言ということで、個別事業者データをウェブ上で公開する、手数料なしでデータを入手可能とすべき。それから、排出量だけではなくて、毒性換算したリスクも表示をすべきである。さらに、その他としましては、未届事業者のチェックですとか、市民が活用しやすいようなデータ提供、あるいはデータを製品に添付するといった提言もございました。
 個別の集計表等が次のページ以降ずっとございます。
 認知度ですとか、あるいはご意見等がございます。それで、PRTR制度の改善に対するご意見ということで、先ほど概略紹介した個別の意見のより詳しいものが14ページ以降に載っております。
 それから、あと制度に対する提言、行政に対する提言というのも16ページ、17ページに載っております。
 さらに、ヒアリングということで7つの団体に対するヒアリングを行ったということで、その結果が18ページ以降にございます。
 ここで、出ておりますご意見としましては、先ほど概略のところでご説明しましたような提言と重複しますので、ちょっと割愛させていただきますが、いろいろご意見をいただいているところでございます。
 それから、続きまして資料4−3でございますが、これは主要各国のPRTR制度の比較表でございます。
 これは、日本の制度とその他の国の制度の比較を行った結果でございまして、各国のホームページの情報、あるいは行政間に対する直接取材等によりまして、制度の比較を行っております。その結果につきましては、5ページ以降のA3版の横の表に載せてございます。
 比較対象としましたのが、日本、米国、カナダ、あとEUにつきましては、現行のEPERの制度と、それから現在未発効のPRTR議定書等両方の制度を併記しております。それから、英国、フランス、オーストラリア、韓国の制度でございます。
 制度全般を概略して総覧して見るようにしておりまして、各制度の施行の年限、それからあとは例えば最初のページで言いますと、法令上の罰則があるかないか、それから次のページへいっていただきまして、対象物質数が日本の354に対して米国は多いと、それ以外の国については比較的少ないといったことを載せております。
 それから、物質選定のクライテリアの比較等をしております。
 それで、7ページ目にまいりまして、報告に排出量のしきい値があるかどうかということで、しきい値を設けている国もあるということでございます。
 それから、制度の中で温室効果ガスとかオゾン層破壊物質、それから大気汚染物質等の扱いが国によって若干違いますので、その比較もしております。
 それから、先ほどご指摘のありました、VOCにつきましても、各国によって微妙に扱いが違うということでございます。
 8ページのところにございますけれども、多環芳香族化合物、VOCもそうなんですけれども、こういったグループでの排出量を届け出ているという例も各国では結構ございます。
 それから、9ページのところですが、これは対象業種の比較でございます。
 業種の分類等が違うので一概に言えませんが、日本はかなり広い範囲を対象にしているというふうに言えると思います。
 それから、10ページが対象事業所数の各国比較でございます。これも日本の数が一番多いという状況でございます。
 それから、少し先へまいりまして、11ページのところで雇用者数によるすそ切りの要件の比較でございます。
 それから、年間取扱量のすそ切り要件等の比較をしております。
 さらに、12ページからが報告情報の各国の比較でございます。12ページの下のところに取扱量の報告をするかどうかということで、生産量等を届け出ている国もあるということでございます。
 それから、13ページからは排出量の報告の方法の比較をしております。
 それから、15ページからは届出、集計データの公表についての扱いということで、これも各国比較をしております。
 それから、16ページのところが届出外のデータの公表というところで、これは日本が一番熱心に取り組んでいる部分ではないかと思います。各国は届出のみの集計をしているところも多いということでございます。
 それから、17ページですが、これは今度は個別のデータの開示をどのように行っているかということで、日本は開示請求によるものですが、各国の場合は個別データを最初から公表してウェブに載せているような例がたくさんあるということでございます。
 概略は以上でございます。
 それから、一番最後の資料4−4でございますけれども、PRTRの対象物質の代替物質に関する調査結果ということでございます。
 これは、平成13年から16年にかけて、事業者に対するアンケートを行ったものです。対象事業者数としては、合計約5,000事業者程度でございますけれども、そこに対してPRTRの制度発足に伴って、既存の今まで使っていた物質、PRTR対象物質をどのような物質に代替を行ったかということを調べたものでございます。
 2ページ以降のところで、代替物質を種類ごとに集計をしております。ここにある代替物質というのは、代替された物質ということで、付表の3以降のところにあるような物質が新たに使われるようになったというものでございます。若干、注意していただきたいのが、例えば付表の3でございますとトルエンですとか1,3,5−トリメチルベンゼン等のそれ自身がPRTR対象物質になっているものに代替された例もございます。
 ここで、複数回答があったものについては、比較的そういった代替が多く行われている事例というふうにお考えいただければと思います。
 それで、何から何に変わったかという部分につきましては、めくっていただきまして8ページのところに付表15というのがございます。これの見方でございますけれども、表の右側にございます、例えば一番最初のシクロヘキサンでございますけれども、塩化メチレン、四塩化炭素といった物質からシクロヘキサンへの代替が行われたと、こういう回答が各業種であったということでございます。
 ということで11ページまでこのような事例を掲げております。
 以上でございます。

○大塚座長 どうもありがとうございます。
 それでは、平成17年度の調査結果につきまして、ただいまの説明に対するご質問や平成18年度に調査すべき事項を含めてご意見をお願いいたします。

○安藤委員 すみません、資料4−1もよろしいですか。

○大塚座長 はい、安藤委員お願いします。

○安藤委員 資料4−1の9ページの、地方自体の条例における届出対象物質数等という表に関して、2つありますが、1つは上から1行目の札幌市、これは一部除外と書いてありますが、札幌市は、第一種の66物質については、ほかの要件を厳しいというか、上乗せした要件で、特別に届出させているということなのでしょうか。
 2点目は、次の行の埼玉県は、第一種354、第二種81物質のほかに、独自指定で64物質指定されておりますが、材料メーカーから、独自指定の64物質の成分含有率情報を提供していただくというのは大変なことであり、一般企業にとっては非常に困難なことですけれども、独自にMSDSでこういった64物質を記載することを条例で定めて、行政側がそういったことを制度化してきちっとやられているのでしょうか。

○神谷補佐 まず、札幌市なんですが、法律の対象となる354について、法対象の事業者からの届出を受けているのはもちろんあるわけですけれども、左の付表で見ていただきますように、年間取扱量を100キロ以上、それから事業者従業員数が10人以上ということで、法律の要件のすそ切り以下のところについても対象としている。そういう事業者については、この66物質のみを選定して運用していると、そういう意味でございます。
 それから、埼玉県につきましては、これは条例に基づいてこの物質についての届出も行っていただいているということなんですが、MSDSまで課しているかは、この場ではデータがございませんので調べさせていただきたいと思います。

○大塚座長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
 藤江委員お願いします。

○藤江委員 各自治体でいろいろなPRTRデータの活用を試みというか、やっておられるようですけれども、実際に活用してみてどうだったか、どんな感想を持たれたのかという情報は把握しておられますでしょうか。

○大塚座長 いかがでしょうか。

○神谷補佐 感想を直接伺っているものはないんですが、活用の第一歩としては国がやってないような細かい集計や市町村別の分析をしているというところまでは、ほとんどの自治体で行われています。ただ、それを超えて個別の企業に対するいろいろな指導、助言を行うのに活用しているところということになると、数がこの11ページの付図1−1にございますように、半分以下ぐらいになってくるということで、活用の内容が単なる集計までにとどまっているところと、さらに具体的ないろいろな取り組みの推進まで踏み込んでおられるところと、少し自治体によって対応が分かれるというところが特徴として出ていると思います。後の個別のヒアリングのところにも感想を含めいろいろご意見がございますけれども、全体としてはそんな傾向があるんじゃないかというふうに思っております。

○大塚座長 よろしいですか。
 中地委員、お願いします。

○中地委員 自治体アンケートの資料4−1なんですけれども、政令指定都市と中核市については、法律上は事務をする必要がないんだろうと思うんですが、例えば政令指定都市だったら、13のうちの12までやられていて、大阪市だけが事務をされていないんですが、その辺の事情などについては、環境省の方で調査とかはされているんでしょうか。余り、不熱心だというか、今後の見直しの話でいうと、どういうレベルで自治体の方が事務を担った方がいいのかというようなことは少し議論になると思うので、その辺のことを教えてください。

○大塚座長 いかがでしょうか。
 資料4−1の最初のページですか。アンケート調査を対象としたのが13のうち12だったという……

○中地委員 そうです。要するに、大阪市はやっていないので、事務を担っておられないでそういう一覧だと思うんですが、その辺の事情とか。

○大塚座長 付表1−1についてお聞きになっておられます。

○戸田補佐 すみません、ちょっとその辺の経緯、恐らく事務の区分のところの施行開始当初の議論がもしかしたらあったかもしれません。ちょっとそれは、現在の担当の中では情報がありませんので、ちょっと調べさせていただきます。

○大塚座長 これは調査を進めてください。お願いします。
 中杉委員、お願いします。

○中杉委員 若干、そこら辺でPRTR制度を始める前に、自治体の方と議論するのに参加していたので、そのときの記憶が正しいかどうかちょっと自信がございませんけれども、基本的に政令市が持つかどうかというのは、都道府県と政令市の間で話し合う、自由におやりくださいという趣旨で進めたというふうに思います。ですから、どっちにしなさいということは国としては決めなかった。ですから、大阪府と大阪市の間でお話があって、こういう形になったんだろうというふうに私は認識していますけれども、どうしてかということは私もわかりません。そのとき国の方でどうしなさいということは決めなかったので、それぞれの自治体の中で話し合いをして、いい方法をとってくださいという整理をしたというふうに思っております。

○中地委員 それで、PRTR制度のデータを活用して環境施策に反映するという話と、大阪市はどういうふうにされているのかとか、なぜ事務を担わなくて、例えばほかのいろいろな法律で、化学物質の取り扱い関係の規制などは全部政令指定都市が管理をされているわけですから、取り扱い上の把握とか、そういうのはどういう事業所が届出対象なのかということについてもよくご存じだと思うんですけれども、それを大阪府はデータを持っていないのに、全部大阪府に任せるというのは、ちょっとおかしいんじゃないかなと私は常々思っておりますので、その辺の制度的な問題として、少し事情を聞かせていただきたいという趣旨です。

○大塚座長 その点は調査いただいて、次回にご報告いただければと思います。いずれにしても、この辺は衆議院の改正で入ったところなので、少しごたごたしているところが全くないわけではないかもしれませんけれども、次回ご報告いただければと思います。
 ほかにいかがでしょうか。

○岸川委員 きょうは、資料4で自治体のアンケート・ヒアリング結果を示していただいて、非常に自治体の中でも差があるなというふうな感じをいたしましたし、資料4−2では、市民団体の意見の調査結果、4−3では各国の制度というふうにご説明があったわけなんですけれども、これで気になるのが事業者側はどういうふうに考えているのかというのが、今回お示しがなかったものですから、このあたりは懇談会の中でヒアリングだけで対応するのか、あるいはこれまでのペーパーがあればお出しいただきたいなというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。

○神谷補佐 先ほどもちょっとご紹介しましたけれども、経済産業省で届出を行った事業者に対するアンケートをしていただいておりますので、そういった内容をちょっと間に合わないかもしれませんけれども、可能でしたら今後示させていただきたいというのと、後はヒアリングとか、いろいろな形で直接意見を伺う機会も設けていきたいと思っております。

○大塚座長 では、その点についてもよろしくお願いいたします。
 ほかによろしいですか。
 では、少し駆け足になって恐縮でございますけれども、それでは冒頭に申し上げましたように、全体を通じて各委員から2分から3分ほど自由にご発言をお願いいたしたいと思います。安藤委員から順番で恐縮ですけれども、ご発言いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。

○安藤委員 きょうは自動車工業会の代表ということで参画させていただいておりますけれども、私の所属しておりますトヨタ自動車では、このPRTRを契機として、法制化の前から全工場を地域協議会という形で、地域の方とリスクコミュニケーションをやっております。当時というか、世の中で火災だとか爆発事故が続いたせいもあったと思いますが、PRTRの対象物質は、慢性毒性だとか、発がん性から選ばれておりますけれども、地域の方からすると火災だとか爆発事故の際の急性毒性や危険性に関する物質について高い関心をもたれており、そういった情報も必要だと思っております。
 簡単ですけれども、以上です。

○大塚座長 ありがとうございます。
 では、池田委員、お願いします。

○池田委員 余り大風呂敷広げたことは言えないんですけれども。もともとPRTRの趣旨は、先ほどのご説明もあったんですけれども、事業者の管理改善を促進して、環境保全上の支障を未然防止するということ、それを期待するというようなことだと思うんです。それで、事業者と話をする機会の中で、よく「PRTRは届出だ、排出量を減らすというところまでは求めていない」というようなことを言われるんですけれども、もちろん適正管理を進めることによって、有害性のある物質の排出を減らしていこうという大きなねらいというのがあると思うんです。
 それで、先ほどPRTRなり条例の届出をどう活用しているのかというようなお話もあったんですけれども、東京都においてもPRTRの対象物質の排出量が減ってますし、条例上の届出の排出量も減ってます。それを少し細かく追っていくと、今のところはある特定の業種の大きな事業所の努力によって、それがトータルとして都内の排出量が減っているという構図が見てとれるんです。
 もう一つ、環境リスクを減らしていくということであれば、東京都の場合は中小工場が多くて人口密集でと、そういうところの工場の回りについては、排出量を減らしていかないと環境リスクも減っていかないということで、私たちの方もいかにしてこういう制度を活用しながら、排出量の削減に結びつけられるかというところが悩みでもあるのです。
 事業所と接触する中でも、PRTRの場合は、特に排出量について何パーセント削減とかの目標量がないので、ちょっとやりづらい面があると思うんです。先ほど話したようにVOCの削減目標というのは30%減というのがあって、VOCはPRTRの物質とも重なっているということで、東京都の場合はさらに条例の適正管理の仕組みを利用して、目標をもって減らしていってほしいと働きかけています。
 では具体的にどういうふうにやれば適正管理が進むのかというところの技術的な資料というのは、今まで余り国の方でも出されていない、全然ないというわけじゃないんですけれども、不十分かと思うので、そういう技術的な支援というものもやっていかないと適正管理のインセンティブみたいなものも十分に働かないのかなというところを今のところちょっと感じています。

○大塚座長 ありがとうございます。大変貴重なご意見だと思います。
 岸川委員、お願いします。

○岸川委員 PRTR法が施行されまして定着をしつつあるのではないかというふうに見ているんですけれども、排出量の低減傾向も先ほどの環境省の報告で認められてはいると思います。
 神奈川県といたしましては、このPRTR法と合わせて独自条例というのを改正いたしまして、取扱量、それから管理の目標、それから安全性、影響度、こういったものを提出していただくと。こういったことによって、今後の化学物質の低減が期待をされるのではないかというふうに考えて、取り組みを進めているところでございますけれども、これまでいろいろやっていく中で感じているのは、事業者の取り組みを促進する法律としては、PRTR法だけなんです。PRTR法1本だけでやってきていますので、どうもこのPRTR法だけではどうかと。もっとこのリスクを低減するための社会的な仕組みといったところまで踏み込まないと、それを明示をしていかないと、なかなか化学物質のリスク低減は進まないのではないかと、こういうような感じを持っております。
 あと、いろいろ細かい点ペーパーとして用意してございますが、きょうは二、三分ということでございますので、できれば第2回目以降に神奈川県の意見、あるいは関係する皆さんのご意見を聞く場を設けていただいて発言をしたいなと思っておりますので、その点よろしくお願いしたいと思います。

○大塚座長 どうもありがとうございます。後でも、申し上げようと思いましたけれども、次回プレゼンを希望していただく方にお願いしたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 では、瀬田委員、お願いします。

○瀬田委員 私は今大学に籍を置いておりますが、2年ほど前まで化学産業に約40年以上勤めてきた経歴がございます。そういう立場で、幾つかのことを申し上げたいと思います。
 1つは、このPRTRについて私自身も実際にどういう作業が行われているかということを、担当する事業所に行って見学しヒアリングしてみたことがあります。それは、もう2年以上前のことですが、実際は相当な作業になっていて、相当しっかりやっていると思いました。特に、化学産業の場合は、ほかの産業と比べて取り扱う種類が違うし、量も大きいこともあると思いますけれども、それにしても膨大な作業になっているのです。
 そういう実態というものを、我々こういう場でいろいろ議論するときに、一度でもそういう認識を持った上で議論しないと、机上の空論になってしまわないかという点がいたします。できるかどうかわかりませんけれども、例えば見学会の場を持ってはどうかと思うのです。見学会と一口に言っても、非常にいろいろなケースがあるわけで、例えば化学産業とその他では全く様相が違う、それから届出内の義務内の産業でも大手と中小とでは、例えば22-3人の事業所と500人以上の事業所では全く違うということがありましょうし、さらに届出外の事業所ではどういうことが行われているかということも知る必要があるだろうと思います。その辺のところを認識した上でないと、なかなか適切な議論ができないのではないかという点が一つございます。
 それから、2つ目は事業所の届出数を向上するということですが、小さな事業体でございますと、そのための作業が、非常に負担になる。そのために届出作業ができない、ということもあるのではないかと思うのですが、いい方法論で、しかもそんなに人手をとらないでやっておられるようなところもあろうかと思いますので、そういう情報交換しながらやっていくということができないものだろうかと思います。先ほどのご説明の中にも一部そういう指摘が出ましたけれども、そういう議論の場が持てないだろうかと思いました。
 それから、3つ目はスケジュールのことです。一番最初の時点で、スケジュールはこれでいいかと言われて返事しなかったのですが、それは中身にもよるわけでございまして、お話を聞いておりますと、大変な量と、中身になってくるような懸念がございます。もしそうすると、時間的にタイトだなという感じを持っております。
 以上です。

○大塚座長 ありがとうございました。
 見学会等についてもお話がございまして、非常に大変結構なことだと思いますけれども、実現可能性等についても後で事務局にお答えいただければと思います。
 では、中杉委員お願いします。

○中杉委員 細かい点、言いたいことはたくさんあるんですけれども、これはきょうは余り時間がないようですので、その点先ほど申し上げたような点だとかあるんですが、幾つかの点だけきょうは申し上げたいと思います。
 まず最初は、地方自治体での活用の話が、議論がありました。活用できているか、できてないか、いろいろ議論があるところで、また自身も地方自治体のお手伝いをしていながら、まだ十分ではないだろうなという認識を持っていますので、その辺をどうするかという話があるんですが、それ以上にその前に国は活用してますか。国の方も今のところ、地方自治体と同じように集計して発表しているだけではないだろうかという感じがいたします。これは、活用して施策にどう生かしてくるかという話が一つの重要なポイントで、こういう施策があるからこうだ。例えば、大気汚染防止法の方で優先取組物質の12物質の削減ということで、2回やっていただいて、業界にもご協力いただいて約半分になったんですね。これは、成果が上がったからというんですが、ほかの物質がありますよという話が残っているわけです、金属、無機系の物質ですね。
 それは、PRTRがあるからいいではないだろうかということでPRTRにお願いしようという形で大気汚染防止法は、そちらの物質についての自主管理というような形の計画は立てなかったわけです。そういうものを踏まえて、PRTRというのはほかのものとの整理もありますけれども、どういうふうにしていくのかということを考えていく必要がある。
 それから、もう一つ先ほどちょっと申し上げかけたのは、データの精度みたいな話自体は非常に重要な問題であります。先ほどちょっと申し上げかけたので、一つだけ申し上げておきますけれども、排水規制のある項目は下水道業が圧倒的に排出量が多くなっています。これは、実際に下水道から排出量が多いのかというと、必ずしもそうではないように聞いています。私もどういうふうな推計をしているかという方法は、これが明らかじゃないんです。それぞればらばらの方法でやっていて、私が思っても違っていたら謝りますが、不検出のものについて検出下限の2分の1の数字を与えているという話を伺っています。そうしますと、排水量が非常に大きいところは、どうしても大きくなってしまう。
 そういうふうにしているところとか、それから不検出の場合はゼロにしてしまう。ゼロにしてしまうと、幾ら量が多くてもゼロになってしまう。そういうものが全部混ざった数字である、そこら辺ところ、環境省というか国の方としては、しっかり把握して情報提供していかないといけない。そういう意味で、今までのデータどうだったんだろうかという解析を、国の方としてする必要があるんじゃないか、それを踏まえないと議論ができないんではないかなと思います。
 それから、先ほど安藤委員が言った事故の話なんですけれども、事故の話も事故に伴う環境への排出量、これは前に伺ったときにPRTRの届出の対象であるというふうに私は認識しています。ところが、どういうふうにそれを把握するのかというマニュアルは一切検討されていない。そういうところもありますので、そういう意味ではまだその後いろいろありますが、次回やりますけれども、国の方でどういうところが問題だという、国の方で考えているものも整理をしてもらう必要がある。それを解析が必要だろうというふうに思います。それは、環境省だけではなくて、経済産業省ほかの関連省庁もそれぞれお持ちだろうと思いますので、それは実際に細かい解析をしていなくても、感覚としてお持ちのものでもあると思いますので、そこら辺を出していただければというふうに思います。

○大塚座長 どうもありがとうございました。
 では、中田委員お願いします。

○中田委員 3つほど思いついたことで、特にまとめてきたわけではないので、思いついたまま申し上げますけれども、1つ目は、自主的なこういう活動に対する法というのは、非常にめずらしいというか、あれやっちゃいけない、これやっちゃいけないという、そういうものが多い中で、自主的な活動を促すという意味で、それは非常にすばらしい発想で出てきたものだと思います。
 ただ、それが今どうなっているかというのでいくと、先ほども申し上げましたように、非常に成果を上げて、届け出ればいいんだろうという事業者もおられるかもしれないですけれども、私どもで把握している感じでいうと、特に排出量に関しては確実に企業ごとに目標を持ってやっておられるところが多いです。
 ただ、それは公表されておりません。それは、事業所の中での独自の作業でやっておられますから、それを公表するのに意味があるかどうかというのがまたあるんですが、特に自主的にこういうことをやる、その基盤をつくった法ということでは非常に意味があると思います。
 ただ、まだやりかけて2年ということですから、この2年で見直す、どうするかというのが余り早く見直しを無理やりやるのがいいのかどうかというのは、この場も含めてよく考えていったらどうかというふうに思っています。
 それから、2つ目は先ほど瀬田委員のところにお話しありましたけれども、このPRTRに限らず、先ほどお話がありましたGHSの話とかMSDSの話とか、目白押しで国際的なそういういろいろな話が、ジャパンチャレンジの話とかも山ほど今動いています。特に、SAICMがこれで動き出したということで、全体として動き出したものがものすごくたくさんある中で、作業量、一遍にこれ全部やれと言われたときに、やることは確かにいいことだと理解はしたものの、優先順位は何なのと、まずどこから始めるのということ、それから一番のところはそれが本当に成果が上がるところなんですかと、極端なこと言うと、どうでもいいデータにばかみたいな時間かけてやっているうちに時間だけたっていくということはないでしょうねという、そこの部分の作業量と優先順位の問題という、そういうこと。
 それから、3つ目として、先ほどからお話がありますように、いろいろな自治体も既にいろいろなことやっておられますし、いろいろなことが出始めました。新たに、データをどんどん集めるというよりは、今集まり始めたものを今のベースでちゃんと解釈する、今できているものを来年、再来年、あとこれでまだ積み重ねていくわけですから、それを正しく理解する、正しく解釈する、あるいは解釈の土俵を1つにするという、そういう違う切り口でみんなが見ていても同じデータは全然違いますから、両論併記でもいいですから、そういう理解を深めるための解釈をちゃんとするというようなことが必要じゃないかと、以上3つです。

○大塚座長 ありがとうございました。
 では、中地委員お願いします。

○中地委員 一応、市民の代表として入っておりますので、市民が自分の家の近くの企業をどういうふうに評価するかとか、あるいは環境リスクをどう削減するかということで、PRTRデータを活用するということで、3点ばかり提案したいと思います。
 1つは、届出データの公表の方法なんですが、私どもTウオッチの方で、ウェブサイトをホームページで公表していますけれども、なかなか届出事業者数が多いので、こちらの方で弱小の市民団体がウェブサイトを維持するというのは大変な話ですので、できれば国の方でも、ほかの諸外国ではされておられますから、この際データ公表をしてはどうかというのが提案したい一つであります。
 既に、昨年度から開示請求した場合に、今までは一覧表が2つだけだったのが、検索用のソフトウエアをもつけて、開示されるようになっているわけですから、国の方もそれをウェブサイトに載せればできるのではないかというふうに思っております。それが1点です。
 2点は、自分の家の隣の工場、事業者の削減努力をどう評価するかというふうなことからしますと、例えば取扱量も届出をしていただいて、経年変化を見てきて排出量が下がったからといっても、操業実態が少なくなっているのであれば、それは当然減るという話になりますから、取扱量に対しての経年変化と排出量の経年変化等を見て、ちゃんと努力されているというふうなことが、評価できるようなことを考えていただきたいという、そういう仕組みを考えていただきたいというのと。
 それと、隣の事業者は届出がないから扱っていないのかという話で、行政評価・監視の話でもありましたけれども、未届けの事業者をどういうふうに把握をするのかというようなことについて、ご検討いただきたいというのが2点目です。
 3点目は、瀬田委員の方からもありましたが、環境中に排出をされている化学物質のどの程度をPRTR制度で把握をしているのかというふうなことにも関連すると思うんですが、届出外の移動量というのは推計できないのかということをもう一度考えていただきたいというのが3点目です。
 これは、パイロット事業のときには、一部の地域に関しては一般廃棄物中の有害物質の量なども推計をされて、届出外の移動量ということは一時推計をされていた、パイロット事業としてされていたこともあるわけですから、これは全国的にできないのかと。そうしますと、届出外の移動量の方で、ある程度今まで、現状明らかになっていない化学物質の排出、あるいは移動に関する量も把握できるのではないかなというふうに思います。
 以上です。

○大塚座長 ありがとうございます。
 では、藤江委員お願いします。

○藤江委員 排出量の推計マニュアル策定の委員をさせていただいたという立場で先ほど未届けの事業所が多いということは大変残念で、そういう勧告を受けてしまったというのは残念だというふうに思っております。
 排出量については、ご承知のように4つの方法で推計がなされているわけですけれども、その推計の方法についての理解のしやすさとか、労力というようなことをもう少し考えて改善して、より届出をしていただきやすいような方法にしていく部分もあるのかなというふうには考えております。
 さて、意見というかコメントなんですけれども、要はこういった化学物質の排出等々に関する情報が有効に利用できなければ、せっかくの努力が水の泡とまでは言いませんけれども、もったいないということになろうかと思うんです。そういった観点で、有効に利用するためにはどういう情報を、ある意味集めて提供させていただければいいのかということだと思うんですけれども、要は化学物質のリスクというふうに考えると、我々はとにかくある意味リアルタイムでの暴露が知りたいわけです。もちろん、リアルタイムとはなかなかいかないわけですけれども、それに近づくために、どうしていけばいいのかと。
 今、我々が手に入る情報というのは、前の年のあるソースからの化学物質の排出の合計量がどうだったかという情報しか手に入らないわけです。これをどう使うかという問題と、どういうふうに改善していったらいいかということを考えなければいけないんじゃないかと思うんです。もちろん、願わくばこれがリアルタイムの情報になることを期待したいわけですけれども、それはちょっと無理というか、まだ先のことになるかもしれません。
 そういう意味では、出てきたのは昨年度ではあっても、排出量という情報をどう使うか、その観点では一つは削減にどういうふうに結びつけていくかということになろうかと思います。その件に関しては、得られた情報をどういうふうに解析してプロセスの改善とか、あるいは推計のための精度向上というところに結びつけていくかというところをもう少し考えなければいけないのかなというふうに思います。
 もう一方で使いやすい情報にするという、先ほど自治体等々でどういうふうに活用していただいているのかというご報告をいただきましたけれども、必ずしも使いやすいと思って使っているんではないんじゃないかなと思うんです。私自身も、地元のある市でリスクコミュニケーションのトライアルみたいな委員会を持っているんですけれども、さあこの情報を使うか、リスクコミュニケーションをどう使うかということになると、なかなか納得いくような情報になっていない部分があろうかと思うんです。ですから、それをどういうふうにうまく使えるようにしていくのかということがあろうかと思います。
 もう一つ精度の向上、何度もお話があったかと思いますけれども、精度の向上をどうしていくかという観点では、事業所から出る量だけではなくて、事業所に入ってくる量がどうなのかという、最初に事務局から化学物質のマテリアルフローというお話がございましたけれども、マテリアルフローを正確に押さえていかなければいけないんじゃないかと。したがって、マテリアルフローという観点では事業所に入るところと、事業所から出たところと、事業所から出たものが環境とか生態系でどういうふうに挙動しているのかということも含めて、要は暴露に至るところまでのマテリアルフローがもう少しはっきりする必要があるんではないかなというふうに思います。
 そういった情報が積み重なってくれば、当然使いやすくもなるでしょうし、精度も上がるでしょうし、広く利用していただけるようになるのではないかなというふうに思います。
 以上です。

○大塚座長 どうもありがとうございます。
 最後ですけれども、安井委員からお願いいたします。

○安井委員 それでは、ちょっと幾つかお話ししたいと思いますが、まず原理・原則的な話なんですけれども、先ほど資料2−1で、第3次の環境基本計画をお配りいただいたんですが、ここには書かれてないんですけれども、その前の方に環境基本計画の全体的な方針のところに、幾つかの基本的な考え方があって、そこにリスクをベースとした判断をするんだというのが書かれているように思うんです。
 もう一つ予防的、必要なときには予防的な方策をとるみたいなことも書かれておりますし、環境効率みたいなことを重要視するというようなことも書かれていますが、そうなってくると、このPRTR制度は確かに届出の自主的な制度ではありますが、どう強化するかとなると、先ほどお話がありましたように、何でもかんでも強化するというわけじゃなくて、どこをどう変えればリスクが一番減るのという議論がないと本当に難しい、ただそれができるかというとこれまた難しい、これをどうするのかなというような感じを持って、実は拝見をしております。
 2番目でありますが、ちょっと今の幾つかのPRTR関係の経験を話させていただきますと、事務局をやっております環境情報科学センターの方に特別委員会があって、そこでPRTR大賞というのを過去2回ほど差し上げています。私、委員長などやっておるんでありますけれども、これを見ておりますと、そういうところで発表される方は環境部の方の場合が多いんですが、PRTR対象物質を削減しましたとおっしゃるんだけれども、削減したんですか、代替したんですかと聞いてもちょっとお答えが返ってこないような感じがかなりあって、リスクを削減するのが本当の大目標であるというようなことが実施側にも余り伝わってないのかななんていう、そういう気がいたします。
 PRTR大賞は、実を言いますと電機産業とか輸送産業は割合と簡単で、過去も幾つか上位にくるんですが、本当の意味での多数の化学物質を使っておられる化学産業がなかなか難しいです。そのあたりがどのように改善されていくかというのが一つの大きな点かと思います。
 それから、先ほど瀬田委員からご指摘がありましたけれども、PRTRで何パーセントぐらいが把握できているかという話も、化学物質によるリスク全体像の中で把握していかないと多分何か間違っちゃうんじゃないかという気がするんです。
 ご存じのように、PRTR対象物質でここで今把握しているのは環境への放出だけですから、製品に乗っかって出ていってしまったものは把握されてないわけです。途中でほかのものに変わっちゃうやつももちろん把握されてないんでありますが、そうなるとEUみたいな、最終的にはエコプロファイル的な情報制度もどこかで作る、これPRTRじゃないような気もするんですけれども、どこかで最終的には作らないと、何かこれだけ厳密に幾ら精度を上げていってもだめなんじゃないかなと、そんな気がするということで、何か余り肯定的な話をしなくて申しわけないんですけれども、そんな感じであります。
 あと、確かにご指摘のように火災とか爆発のリスクを心配されている市民の方は非常に多いんですが、これは実を言うと入った量と出た量だけ見ていてもだめで、最近ですとたまっているというのは、例えば有害物、塩化メチレンなどそうなんですけれども、循環利用がものすごく多くて、99%ぐらい循環しているんじゃないですかね、というようなことが多いとなると、蓄積量までしゃべってくれと、そうなってくるといよいよ企業の活動全部裸にしないとだめになってきて、企業側は本当に出せるのかなというようなこともあるのかという気がします。
 いずれにしても、それをそういうときにはリスクが大きそうだから出してくれよと言わないと説得力がないのかなと、ベースはそんなところにあるかなという話でございます。
 以上です。

○大塚座長 どうもありがとうございました。
 私の方からも何かお話しをする必要がありますが、既に各委員の先生方からお話しいただいたことがほとんどだと思います。PRTR自体については、捕捉率の問題とかデータの精度の問題とかがございまして、既にご指摘いただいたとおりでございます。また、先ほど方法論がわかっているのであれば、もう少し公表すべきだというご意見がございました。特に推計や排出量の測定の仕方についてでございますが、これも非常に重要な点であると思います。
 さらに、今の開示の制度を公表にするか、という問題がございます。これは実際には公表とほとんど同じような実態になっておりますので、どれほど大きな意味があるかはよくわからないところもありますが、先ほど中地委員がお話しいただいたように、NGO等が今やっておられることを負担を減らすというようなことはあるのかと思います。
 さらに、安藤委員からありました事故時の問題ですけれども、これは事故等に関しては、もともとPRTR制度はそのためにできたというところが一部ではありますので、重要な点だと思いますが、今安井委員からございましたように、本当は貯蔵量とか蓄積量というのが一番近隣の人たちにとっては重要なので、それを出した方がいいんだと思いますけれども、企業に余り負担にならないような形でどうやって出していくかというような問題があると思います。
 さらに、安井委員からお話がありましたように、PRTRの対象物質が決まっているために、それ以外のものに代替をしていくんだけれども、それがかえってリスクが上がるようなことがあると困りますので、PRTR制度はそれはそれで非常に重要だと思いますが、他方でリスク全体との関係で見ていかなければいけないということがあると思います。
 また、MSDSとの関係がございますけれども、製品中の物質を含めて、有害物質を含めて、下流のところにどこまで情報の伝達をしていくか、消費者も含めてということがあり得るかと思いますけれども、そこまでMSDSを含めて制度を拡張する必要があるかというような問題がございます。
 また、既に、委員の方々からお話がありましたように、全体の化学物質のマテリアルフローを示していくということが、せっかく制度がございますので必要なことではないかと思います。
 まだまだご意見があろうかと思いますけれども、時間の関係もございますので、本日のところはこの辺で終わらせていただきたいと思います。
 最後に、何か言い足りないこととか特にございましたらお話いただきたいと思いますけれども。

○中杉委員 先ほど申し上げるのを落としていたんですけれども、PRTRのデータでリスクを評価するということになると、決定的に欠けているところが廃棄物移動の行方がどうなっているかというところであります。これ、半分以上廃棄物です。恐らくは、かなりの部分は処理の過程で無害化をされているんだろうというふうに推測はされるんですけれども、そこはあくまでも推測だけであって、本当にリスクベースで考えるとすると、そこのところをどうするか、これは化管法の中でやるのか、あるいは廃棄物の方で押さえるのか、そこら辺のところの仕切りがあると思います。少なくとも、全体の中でそこら辺を明らかにする、どこまで明らかにするのかまた難しい話で、負担が大きくなるといけないんですけれども、工夫が必要かなというふうに思いますので、関連の資料がありましたら、環境省の方から次回出していただければと思います。

○大塚座長 ありがとうございます。
 それでは、次回の会合におきましては、各委員からのご発言にもう少し時間をとらせていただきたいと思っております。資料を配付してプレゼンテーションをしたいというご希望もあるかと思いますので、事務局から資料の提出とか時間配分の調整をお願いします。
 事務局の方で、先ほどのご意見について何かお答えいただくことは、ございますでしょうか。いかがでしょうか。

○戸田補佐 瀬田委員からの見学みたいな話も含めて、事務局からということでございまして、ちょっと何点かお答えと言いますか、今後の進め方について申し上げたいと思いますけれども、まずヒアリングというものは行いたいと思っておりますので、こういう企業から、またこういう自治体から、こういう団体から聞いた方がいいんじゃないかというふうな話がございましたら、第2回までに一応その案をまとめたいと思いますので、またメールででもご依頼差し上げますけれども、よろしくお願いします。その中で、もしこの企業にということでそこに出かけてということが可能であれば考えたいと思いますけれども、これも時間の関係でどうかなというのがありますので、その辺はちょっと宿題とさせていただきたいと思います。
 岸川委員の方からありました次回何かペーパーを配って、資料をお配りいただけるということであれば、その辺調整させていただきたいと思いますので、自治体や事業者、事業側の委員だけではなくて、学識経験者の先生方からももしこういうこと、こういう資料を出したいということがございましたら、また調整をさせていただきたいと思います。
 事務局の方に、こんな資料がというのを、次回に出せるかどうかわかりませんけれども、例えば事業者の方の取り組み、意見はどうなのかという話、データの活用事例、国の方でどういうふうに活用しているのかという話、個別データをもうちょっと解析すべきではないかという話、また事故に関する情報、事故対策に関する情報、廃棄物も含めたマテリアルフローに関する情報でありますとか、またMSDS、GHS、こういった項目が上がってきたかと思いますので、次回すべて出せるかどうかわかりませんけれども、次回以降に出させていただきたいと思います。

○大塚座長 ありがとうございます。
 本日の懇談会で出された意見を踏まえて、今のように説明資料を用意していただけるということですので、ぜひよろしくお願いいたします。
 では、ほかに事務局から連絡事項がございましたらお願いいたします。

○戸田補佐 先ほどすべて申し上げましたので、次回の懇談会の日程につきましては、最初の資料1にございましたように、6月上旬とありますけれども、6月上旬以降ということになるかと思いますので、追って日程調整を事務局、社団法人環境情報科学センターの中においている形をとっておりますので、事務局の方から日程調整をさせていただきたいと思います。
 事務局の方からは以上でございます。

○大塚座長 それでは、本日の懇談会はこれで閉会にいたしたいと思います。
 本日は、長時間にわたりましてどうもありがとうございました。

午後 零時10分閉会