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[4]DDT類 【平成15年度調査媒体:水質、底質、生物、大気】
 
調査の経緯及び実施状況
 

 DDT類は、ヘキサクロロシクロヘキサンやドリン類と共に多用された殺虫剤である。農薬としての使用は、昭和46年以降中止されている。また、昭和56年10月には、ドリン類と併せて化学物質審査規制法に基づく第1種特定化学物質に指定された。DDTには芳香環に置換している塩素の位置によっていくつかの異性体があるが、本件調査においては、DDTの有効成分であるp,p′-DDTのほかo,p′-DDTを、また、DDTの環境中での分解産物であるp,p′-DDE、o,p′-DDE、p,p′-DDD、o,p′-DDDの4種の誘導体も含めて昭和53年度から調査対象物質として選定し、モニタリングを実施している。
 過去の本件調査において、p,p′-DDT、p,p′-DDE、p,p′-DDDは「生物モニタリング」で昭和53年度から平成13年度の全期間に亘って生物媒体(貝類、魚類、鳥類)について調査を実施し、「水質・底質モニタリング」で水質は昭和61年度から平成10年度まで、底質は昭和61年度から平成13年度の全期間に亘って調査を実施している。また、o,p′-DDT、o,p′-DDE、o,p′-DDDは「生物モニタリング」で昭和53年度から平成8年度の毎年と平成10、12、13年度に生物媒体(貝類、魚類、鳥類)について調査を実施している。

 
 

 環境省内の他調査としては、「環境ホルモン戦略計画SPEED’98」(1998年5月。2000年11月改訂)に基づいた「内分泌撹乱化学物質に係る環境実態調査」2) において平成10年度以降調査を実施しているほか、p,p′-DDT、p,p′-DDE、p,p′-DDDは「海洋環境モニタリング調査」(地球環境局環境保全対策課) 3) において沿岸200海里以内の水質、底質、水生生物(貝類、魚類)の調査を平成7年度以降実施している。

 
  環境省内の他調査の結果
 
調査結果
 

 平成15年度のモニタリング調査において、DDT類はほとんどの媒体、地点、検体から検出された。
 p,p’-DDTの測定結果は、水質で tr(2.8)~740 pg/L(幾何平均値 14 pg/L)、底質で 3~55,000 pg/g-dry(同 240 pg/g-dry)、貝類で 49~1,800 pg/g-wet(同 290 pg/g-wet)、魚類で tr(3.7)~1,900 pg/g-wet(同 210 pg/g-wet)、鳥類で 180~1,400 pg/g-wet(同 540 pg/g-wet)、大気で温暖期 0.75~24 pg/m3 (同 5.8 pg/m3)、寒冷期 0.31~11 pg/m3 (同 1.7 pg/m3)であった。
 p,p’-DDEの測定結果は、水質で 5~380 pg/L(幾何平均値 26 pg/L)、底質で 9.5~80,000 pg/g-dry(同 710 pg/g-dry)、貝類で 190~6,500 pg/g-wet(同 1,100 pg/g-wet)、魚類で 180~12,000 pg/g-wet(同 2,000 pg/g-wet)、鳥類で 18,000~240,000 pg/g-wet(同 63,000 pg/g-wet)、大気で温暖期 1.2~51 pg/m3(同 7.2 pg/m3)、寒冷期1.1~22 pg/m3(同 2.8 pg/m3)であった。
 p,p’-DDDの測定結果は、水質で 4~410 pg/L(幾何平均値 19 pg/L)、底質で 3.7~32,000 pg/g-dry(同 590 pg/g-dry)、貝類で tr(7.5)~2,600 pg/g-wet(同 380 pg/g-wet)、魚類で 43~3,700 pg/g-wet(同 500 pg/g-wet)、鳥類で 110~3,900 pg/g-wet(同 590 pg/g-wet)、大気で温暖期 0.063~1.4 pg/m3(同 0.30 pg/m3)、寒冷期 tr(0.037)~0.52 pg/m3(同 0.13 pg/m3)であった。
 o,p’-DDTの測定結果は、水質で tr(1.5)~100 pg/L(幾何平均値 6 pg/L)、底質で nd~3,200 pg/g-dry(同 43 pg/g-dry)、貝類で 35~480 pg/g-wet(同 130 pg/g-wet)、魚類で 2.9~520 pg/g-wet(同 80 pg/g-wet)、鳥類で 8.3~66 pg/g-wet(同 18 pg/g-wet)、大気で温暖期 0.61~38 pg/m3(同 6.9 pg/m3)、寒冷期 0.43~6.4 pg/m3(同 1.6 pg/m3)であった。
 o,p’-の測定結果は、水質で tr(0.42)~170 pg/L(幾何平均値 2.2 pg/L)、底質で tr(0.5)~24,000 pg/g-dry (同 43 pg/g-dry)、貝類で 17~460 pg/g-wet(同 84 pg/g-wet)、魚類で nd~2,500 pg/g-wet(同 48 pg/g-wet)、鳥類で nd~4.2 pg/g-wet(同 tr(2.0) pg/g-wet)、大気で温暖期 0.17~7.5 pg/m3(同 1.4 pg/m3)、寒冷期 0.18~1.7 pg/m3(同 0.50 pg/m3)であった。
 o,p’-DDDの測定結果は、水質で 1.1~160 pg/L(幾何平均値 7.1 pg/L)、底質でtr(1.0)~8,800 pg/g-dry(同 140 pg/g-dry)、貝類で 6.5~1,900 pg/g-wet(同 200 pg/g-wet)、魚類でnd~920 pg/g-wet(同 73 pg/g-wet)、鳥類で tr(5.0)~36 pg/g-wet(同 14 pg/g-wet)、大気で温暖期 0.059~1.3 pg/m3(同 0.37 pg/m3)、寒冷期 0.062~0.42 pg/m3(同 0.15 pg/m3)であった。

 
評価
 p,p'-DDT

 水質は、平成13年度まで検出下限値(10,000 pg/L)未満であった。平成15年度は定量下限値 3 pg/L、検出下限値 0.9 pg/Lにおいて全地点・全検体から検出された。過去の検出下限値が高いため残留状況の傾向の判断は困難であるが、広範な地点で残留が認められる。

 
p,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 12 11 440 tr(0.25) 0.6 [0.2]   114/114 38/38
15 14 12 740 tr(2.8) 3 [0.9] 36/36 36/36
 
 

 底質は、平成8年度まで残留状況に大きな変化は見られないが、平成9年度以降は減少傾向にある。平成15年度は定量下限値 2 pg/g-dry、検出下限値 0.4 pg/g-dryにおいて全地点・全検体から検出され、依然として広範な地点で残留が認められる。

p,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
底質
(pg/g-dry)
14 270 240 97,000 tr(5) [2]   189/189 63/63
15 240 220 55,000 3 2 [0.4] 186/186 62/62
 
 

 貝類は、調査開始当初の残留状況は減少傾向にあり、近年は検出下限値(1,000 pg/g-wet)未満の値が多かった。平成15年度は定量下限値 11 pg/g-wet、検出下限値 3.5 pg/g-wetにおいて全地点・全検体から検出された。過去の検出下限値が高いため残留状況の傾向の判断は困難であるが、広範な地点で残留が認められる。
 魚類は、調査開始当初から近年までの残留状況は減少傾向にあるが、平成15年度は定量下限値 11 pg/g-wet、検出下限値3.5 pg/g-wetにおいて全地点・全検体から検出されており、依然として広範な地点で残留が認められる。
 鳥類は、地点数が2地点と少ないことに加え調査地点の変更もあり、調査開始当初からの残留状況の傾向の判断は困難である。近年は残留状況の傾向に変化は見られず、依然として残留が認められる。

p,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
貝類
(pg/g-wet)
14 200 200 1,200 38 4.2 [1.4]   38/38 8/8
15 290 290 1,800 49 11 [3.5] 30/30 6/6
魚類
(pg/g-wet)
14 330 450 24,000 6.8 4.2 [1.4] 70/70 14/14
15 210 400 1,900 tr(3.7) 11 [3.5] 70/70 14/14
鳥類
(pg/g-wet)
14 380 510 1,300 76 4.2 [1.4] 10/10 2/2
15 540 620 1,400 180 11 [3.5] 10/10 2/2
 
 

 大気は、平成14年度からモニタリングを開始したため残留状況の傾向は判断できないが、広範な地点で残留が認められる。

p,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
大気
(pg/m3)
14 1.9 1.8 22 0.25 0.24 [0.08]   102/102 34/34
15寒冷期 1.7 1.6 11 0.31 0.14 [0.046] 34/34 34/34
 
 p,p'-DDE、p,p'-DDD

 水質は、平成13年度まで検出下限値 10,000 pg/L程度において調査し、昭和62年度にp,p'-DDEが1地点で検出されたのみであった。平成15年度は定量下限値 p,p'-DDE: 4 pg/L p,p'-DDD: 2 pg/L、検出下限値p,p'-DDE: 2 pg/L p,p'-DDD: 0.5 pg/Lにおいて全地点・全検体から検出された。過去の検出下限値が高いため残留状況の傾向の判断は困難であるが、広範な地点で残留が認められる。

p,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 24 26 760 1.3 0.6 [0.2]   114/114 38/38
15 26 22 380 5 4 [2] 36/36 36/36

p,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 15 18 190 0.57 0.24 [0.08]   114/114 38/38
15 19 18 410 4 2 [0.5] 36/36 36/36
 

 底質は、両物質とも調査開始当初は残留状況に変化は見られないが、その後は緩い減少傾向にある。平成15年度は両物質とも定量下限値 0.9 pg/g-dry、検出下限値 0.3 pg/g-dryにおいて全地点・全検体から検出され、依然として広範な地点で残留が認められる。

p,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
底質
(pg/g-dry)
14 660 630 23,000 8.4 2.7 [0.9]   189/189 63/63
15 710 780 80,000 9.5 0.9 [0.3] 186/186 62/62

p,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
底質
(pg/g-dry)
14 540 690 51,000 tr(2.2) 2.4 [0.8]   189/189 63/63
15 590 580 32,000 3.7 0.9 [0.3] 186/186 62/62
 
 

 貝類のp,p'-DDEは調査開始当初緩い減少傾向にあったが近年は残留状況の変化に傾向は見られず、p,p'-DDDは調査開始当初から近年に至るまで残留状況に変化は見られない。平成15年度は定量下限値 p,p'-DDE: 5.7 pg/g-wet p,p'-DDD: 9.9 pg/g-wet、検出下限値 p,p'-DDE: 1.9 pg/g-wet p,p'-DDD: 3.3 pg/g-wetにおいて全地点・全検体から検出され、両物質とも依然として広範な地点で残留が認められる。
 魚類は、両物質とも調査開始当初から近年に至るまで残留状況は緩い減少傾向にある。平成15年度は定量下限値 p,p'-DDE: 5.7pg/g-wet p,p'-DDD: 9.9 pg/g-wet、検出下限値 p,p'-DDE: 1.9 pg/g-wet p,p'-DDD: 3.3 pg/g-wetにおいて全地点・全検体から検出され、両物質とも依然として広範な地点で残留が認められる。
 鳥類は、地点数が2地点と少ないことに加え、調査地点が変更されたため、調査開始当初からの残留状況の傾向の判断は困難である。近年の残留状況に変化は見られないが、依然として残留が認められる。なお、これまでと同様に鳥類からのp,p'-DDEは他のDDT類に比べて高い濃度で検出されているのに加え、他の媒体のp,p'-DDEと比べても高い傾向が認められる。

p,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
貝類
(pg/g-wet)
14 1,100 1,700 6,000 140 2.4 [0.8]   38/38 8/8
15 1,100 1,000 6,500 190 5.7 [1.9] 30/30 6/6
魚類
(pg/g-wet)
14 2,500 2,200 98,000 510 2.4 [0.8] 70/70 14/14
15 2,000 2,200 12,000 180 5.7 [1.9] 70/70 14/14
鳥類
(pg/g-wet)
14 36,000 60,000 170,000 8,100 2.4 [0.8] 10/10 2/2
15 63,000 76,000 240,000 18,000 5.7 [1.9] 10/10 2/2

p,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
貝類
(pg/g-wet)
14 340 710 3,200 11 5.4 [1.8]   38/38 8/8
15 380 640 2,600 tr(7.5) 9.9 [3.3] 30/30 6/6
魚類
(pg/g-wet)
14 610 680 14,000 80 5.4 [1.8] 70/70 14/14
15 500 520 3,700 43 [3.3] 70/70 14/14
鳥類
(pg/g-wet)
14 560 740 3,900 140 5.4 [1.8] 10/10 2/2
15 590 860 3,900 110 9.9 [3.3] 10/10 2/2
 
 

 大気は、平成14年度からモニタリングを開始したため残留状況の傾向は判断できないが、広範な地点で残留が認められる。

p,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
大気
(pg/m3)
14 2.8 2.7 28 0.56 0.09 [0.03]   102/102 34/34
15寒冷期 2.8 2.4 22 1.1 0.40 [0.13] 34/34 34/34

p,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
大気
(pg/m3)
14 0.12 0.13 0.76 nd 0.018 [0.006]   101/102 34/34
15寒冷期 0.13 0.14 0.52 tr(0.037) 0.054 [0.018] 34/34 34/34
 
 

 o,p'-DDT、o,p'-DDE、o,p'-DDD
水質及び底質は、平成14年度からモニタリングを開始したため、残留状況の傾向は判断できないが、広範な地点で残留が認められる。

o,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 5.1 4.6 77 0.19 1.2 [0.4]   114/114 38/38
15 6 5 100 tr(1.5) 3 [0.7] 36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
14 58 47 27,000 nd 6[2] 183/189 62/63
15 43 43 3,200 nd 0.8[0.3] 185/186 62/62

o,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 2.3 2.1 680 nd 0.9[0.3]   113/114 38/38
15 2.2 2.0 170 tr(0.42) 0.8[0.3] 36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
14 46 37 16,000 nd 3[1] 188/189 63/63
15 43 39 24,000 tr(0.5) 0.6[0.2] 186/186 62/62

o,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 5.5 6.0 110 nd 0.6[0.2]   113/114 38/38
15 7.1 5.0 160 1.1 0.8[0.3] 36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
14 140 150 14,000 nd 6[2] 184/189 62/63
15 140 130 8,800 tr(1.0) 2[0.5] 186/186 62/62
 
 

 貝類及び魚類は、いずれの物質とも調査開始当初から近年に至るまで残留状況に変化は見られず、検出下限値(1,000 pg/g-wet)未満の値が多かった。平成15年度は定量下限値o,p'-DDT: 2.9 pg/g-wet o,p'-DDE: 3.6 pg/g-wet o,p'-DDD: 6.0 pg/g-wet、検出下限値o,p'-DDT: 0.97 pg/g-wet o,p'-DDE: 1.2 pg/g-wet o,p'-DDD: 2.0 pg/g-wet において全地点・全検体から検出された。過去の検出下限値が高いため残留状況の傾向の判断は困難であるが、広範な地点で残留が認められる。

 

 鳥類は、地点数が2地点と少ないことに加え調査地点が変更されたため、調査開始当初からの残留状況の傾向の判断は困難である。近年の残留状況に変化は見られないが、依然として残留が認められる。

o,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
貝類
(pg/g-wet)
14 100 83 480 22 12 [4]   38/38 8/8
15 130 120 480 35 2.9 [0.97] 30/30 6/6
魚類
(pg/g-wet)
14 110 130 2,300 tr(6) [4] 70/70 14/14
15 80 120 520 2.9 2.9 [0.97] 70/70 14/14
鳥類
(pg/g-wet)
14 tr(10) tr(10) 58 nd 12 [4] 8/10 2/2
15 18 16 66 8.3 2.9 [0.97] 10/10 2/2

o,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
貝類
(pg/g-wet)
14 88 66 1,100 13 3.6 [1.2]   38/38 8/8
15 84 100 460 17 3.6 [1.2] 30/30 6/6
魚類
(pg/g-wet)
14 77 50 13,000 3.6 3.6 [1.2] 70/70 14/14
15 48 54 2,500 nd 3.6 [1.2] 67/70 14/14
鳥類
(pg/g-wet)
14 28 26 49 20 3.6 [1.2] 10/10 2/2
15 tr(2.0) tr(2.0) 4.2 nd 3.6 [1.2] 9/10 2/2

o,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
貝類
(pg/g-wet)
14 130 190 2,900 tr(9) 12 [4]   38/38 8/8
15 200 220 1,900 6.5 6.0 [2.0] 30/30 6/6
魚類
(pg/g-wet)
14 83 90 1,100 nd 12  [4] 70/70 14/14
15 73 96 920 nd 6.0 [2.0] 66/70 14/14
鳥類
(pg/g-wet)
14 15 15 23 tr(8) 12  [4] 10/10 2/2
15 14 14 36 tr(5.0) 6.0 [2.0] 10/10 2/2
 
 

 大気は、平成14年度からモニタリングを開始したため残留状況の傾向は判断できないが、広範な地点で残留が認められる。

o,p’-DDT 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
大気
(pg/m3)
14 2.2 2.0 40 0.41 0.15 [0.05]   102/102 34/34
15寒冷期 1.6 1.4 6.4 0.43 0.12 [0.040] 34/34 34/34

o,p’-DDE 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
大気
(pg/m3)
14 0.60 0.56 8.5 0.11 0.03 [0.01]   102/102 34/34
15寒冷期 0.50 0.47 1.7 0.18 0.020 [0.0068] 34/34 34/34
o,p’-DDD 実施
年度
幾何
平均値
中央値 最大値 最小値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
大気
(pg/m3)
14 0.14 0.18 0.85 nd 0.021 [0.006]   97/102 33/34
15寒冷期 0.15 0.14 0.42 0.062 0.042 [0.014] 34/34 34/34
 
 

 DDT類は、POPs条約の対象物質であり、全地球的な汚染監視の観点からも、今後さらにモニタリングを継続し、その消長を追跡する必要がある。

 
  ○ 平成15年度 p,p’-DDTの検出状況  経年変化図
媒体
()内は単位
幾何
平均値
中央値 70%値 80%値 90%値 95%値 最大値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
14 12 23 27 48 230 740 3 [0.9]   36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
240 220 610 1,200 1,900 2,900 55,000 2 [0.4] 186/186 62/62
生物:貝類
(pg/g-wet)
290 290 810 970 1,100 1,300 1,800 11 [3.5] 30/30 6/6
生物:魚類
(pg/g-wet)
210 400 480 540 780 870 1,900 11 [3.5] 70/70 14/14
生物:鳥類
(pg/g-wet)
540 620 980 990 1,100 1,400 1,400 11 [3.5] 10/10 2/2
大気
(pg/m3
温暖期 5.8 6.6 12 14 18 22 24 0.14 [0.046] 35/35 35/35
寒冷期 1.7 1.6 2.6 4.2 5.2 8.2 11 34/34 34/34
 
  ○ 平成15年度 p,p’-DDEの検出状況  経年変化図
 
媒体
()内は単位
幾何
平均値
中央値 70%値 80%値 90%値 95%値 最大値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
26 22 40 54 120 250 380 4 [2]   36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
710 780 1,900 3,500 6,400 8,500 80,000 0.9 [0.3] 186/186 62/62
生物:貝類
(pg/g-wet)
1,100 1,000 3,000 3,300 4,900 5,400 6,500 5.7 [1.9] 30/30 6/6
生物:魚類
(pg/g-wet)
2,000 2,200 3,300 5,700 9,100 11,000 12,000 5.7 [1.9] 70/70 14/14
生物:鳥類
(pg/g-wet)
63,000 76,000 150,000 150,000 220,000 240,000 240,000 5.7 [1.9] 10/10 2/2
大気
(pg/m3
温暖期 7.2 7.0 11 14 18 31 51 0.40 [0.13] 35/35 35/35
寒冷期 2.8 2.4 3.2 5.2 6.7 12 22 34/34 34/34
 
  ○ 平成15年度 p,p’-DDDの検出状況  経年変化図
媒体
()内は単位
幾何
平均値
中央値 70%値 80%値 90%値 95%値 最大値 定量
[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
19 18 39 45 61 170 410 2 [0.5]   36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
590 580 2,000 3,400 5,700 7,700 32,000 0.9 [0.3] 186/186 62/62
生物:貝類
(pg/g-wet)
380 640 1,400 1,700 2,300 2,600 2,600 9.9 [3.3] 30/30 6/6
生物:魚類
(pg/g-wet)
500 520 970 1,200 2,000 2,800 3,700 9.9 [3.3] 70/70 14/14
生物:鳥類
(pg/g-wet)
590 860 2,200 2,600 2,900 3,900 3,900 9.9 [3.3] 10/10 2/2
大気
(pg/m3
温暖期 0.30 0.35 0.49 0.59 0.81 1.3 1.4 0.054 [0.018] 35/35 35/35
寒冷期 0.13 0.14 0.18 0.23 0.28 0.38 0.52 34/34 34/34
 
  ○ 平成15年度 o,p’-DDTの検出状況  経年変化図
媒体
()内は単位
幾何
平均値
中央値 70%値 80%値 90%値 95%値 最大値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
6 5 7 9 13 46 100 3 [0.7]   36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
43 43 110 190 370 550 3.200 0.8 [0.3] 185/186 62/62
生物:貝類
(pg/g-wet)
130 120 280 340 460 460 480 2.9 [0.97] 30/30 6/6
生物:魚類
(pg/g-wet)
80 120 180 220 290 380 520 2.9 [0.97] 70/70 14/14
生物:鳥類
(pg/g-wet)
18 16 26 31 48 66 66 2.9 [0.97] 10/10 2/2
大気
(pg/m3
温暖期 6.9 7.7 11 13 16 33 38 0.12 [0.040] 35/35 35/35
寒冷期 1.6 1.4 1.8 3.2 3.4 5.9 6.4 34/34 34/34
 
  ○ 平成15年度 o,p’-DDEの検出状況  経年変化図
媒体
()内は単位
幾何
平均値
中央値 70%値 80%値 90%値 95%値 最大値 定量
[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
2.2 2.0 3.2 4.4 9.7 10 170 0.8 [0.3]   36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
43 39 140 290 710 1,900 24,000 0.6 [0.2] 186/186 62/62
生物:貝類
(pg/g-wet)
84 100 180 210 380 450 460 3.6 [1.2] 30/30 6/6
生物:魚類
(pg/g-wet)
48 54 75 180 1,000 2,000 2,500 3.6 [1.2] 67/70 14/14
生物:鳥類
(pg/g-wet)
tr(2.0) tr(2.0) tr(2.6) tr(3.1) 3.7 4.0 4.2 3.6 [1.2] 9/10 2/2
大気
(pg/m3
温暖期 1.4 1.5 2.0 2.1 3.8 6.5 7.5 0.020 [0.0068] 35/35 35/35
寒冷期 0.50 0.47 0.57 0.76 1.1 1.2 1.7 34/34 34/34
  ○ 平成15年度 o,p’-DDDの検出状況  経年変化図
媒体
()内は単位
幾何
平均値
中央値 70%値 80%値 90%値 95%値 最大値 定量[検出]
下限値
  検出頻度
検体 地点
水質
(pg/L)
7.1 5.0 12 24 37 67 160 0.8 [0.3]   36/36 36/36
底質
(pg/g-dry)
140 130 540 800 1,700 2,900 8,800 2 [0.5] 186/186 62/62
生物:貝類
(pg/g-wet)
200 220 900 1,000 1,500 1,900 1,900 6.0 [2.0] 30/30 6/6
生物:魚類
(pg/g-wet)
73 96 180 290 410 830 920 6.0 [2.0] 66/70 14/14
生物:鳥類
(pg/g-wet)
14 14 16 18 32 36 36 6.0 [2.0] 10/10 2/2
大気
(pg/m3
温暖期 0.37 0.42 0.60 0.69 0.98 1.2 1.3 0.042 [0.014] 35/35 35/35
寒冷期 0.15 0.14 0.21 0.28 0.30 0.37 0.42 34/34 34/34
 
  [5]クロルデン類へ

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