■化学物質アドバイザーの活用場面
リスクコミュニケーションでの活用
◆ 化学物質アドバイザーは何をするの?
化学物質アドバイザーは、企業と市民の意見交換、情報共有に基づく相互理解のためのリスクコミュニケーションの場へ、解説者(いわゆるインタープリター)として参加します。つまり、情報の受け手に理解できない内容や解決できない疑問が発生した際に、公的機関の見解や調査結果等を基に中立的な立場で必要な情報を分かりやすく提供します。皆様の化学物質に対する理解を促進し、リスクコミュニケーションの場へ参加した全員が同じ理解の基に議論できるようお手伝いします。
例えば・・・
- 工場で使われている化学物質の性質を解説します
- 工場から排出される化学物質の有用性や有害性について解説します
- 工場から排出される化学物質の関連法規や国際的動向について解説します
- 工場から排出される化学物質による環境リスクについて解説します
- 議論の過程で出てくる専門用語について解説します
- 科学的に誤った発言があった場合は訂正します
- その他、必要に応じて皆様からの質問に回答します
参加者の誰でも、分からないことがあれば化学物質アドバイザーに解説を求めることができ、誤った情報や理解を前提に議論が進行する場合は、化学物質アドバイザーが進んで訂正し、正しい理解に基づいた議論を行えるように軌道修正を行います。
ただし、化学物質アドバイザーは、化学物質に係る情報を全て把握できているわけではありませんので、質問の内容によっては「分かりません」と発言することがあります。この場合、単に「分かりません」だけで終わらせず、「調べて後日回答します」、「○○のホームページに詳しく出ていますので御覧下さい」、「詳しい専門家を紹介しますので、その方に問い合わせて下さい」といった形で対応しますので御安心下さい。
リスクコミュニケーションの場で化学物質アドバイザーが進んで行うこと
☆参加者の理解がより進むための情報を提供します
- 専門的な用語や理解が困難な情報を中立的立場から分かりやすく解説する
- 分からないことは「分からない」と明言し、その後のフォローの方法を提案する
- 誤った情報や理解を前提に議論が進行した場合は進んで訂正する
- 必要に応じて、誰でも化学物質アドバイザーに発言を求めることができる
リスクコミュニケーションの場で化学物質アドバイザーが行わないこと
☆参加者に代わって物事を判断したり、誘導したりしません
- リスク評価を実施しない
提供されたリスク評価結果をみて、その結果が導き出された
プロセスの適正を判断することはあります。
- 一定の方向に議論を誘導しない
- 利害関係の調整をしない
- 危険、安全の判断をしない