環境省廃棄物・リサイクル対策廃棄物処理の現状検討会・懇談会廃棄物処理施設建設工事に係る入札・契約適正化検討会

第2回「廃棄物処理施設に係る入札・契約適正化検討会」議事要旨


<日時>
平成17年11月22日(火) 10:00~12:00
<場所>
経済産業省別館 第846共用会議室
<議題>
(1)入札・契約の問題点の抽出
(2)今後の検討方針
(3)その他

≪議事≫

 会議は公開で行われた。

1)  入札・契約の問題点の抽出

 資料1-1、資料1-2、資料2-1、資料2-2、資料3-1、資料3-2をもとに事務局が説明を行った。
 要旨は以下のとおり。

【コンサルタントの業務について】
 ごみ処理基本計画、循環型社会形成推進地域計画、施設基本計画、都市計画審議会に提出する資料、見積仕様書や発注仕様書、施工監理などの業務がある。例えば、これらのように業務が6つあれば、6社のコンサルタントが関わってくると思うのだが、実際には、施設の基本設計までを同じコンサルタント会社が担当する場合が多い。はじめに競争入札でコンサルタントを選定し、その後は随意契約で同じ会社が担当していくこととなる。
【建設コストについて】
 処理施設の方式を選定する際、特に問題となるのはコストであるが、全体としてのコスト比較をした上でどの方式が優れているかを判断することが必要である。これを、プラントメーカーに試算してもらうのではなく、これまで多くの自治体で様々な方式が建設されて稼動しているので、これら自治体の決算書等で実績を把握することが必要ではないか。  
 ただし、市町村毎にゴミ質が異なり、施設規模も違うため、単純に比較することは難しい。また、ガス化溶融炉などは後発の技術なので、メーカーは開発費などを回収しきれてないので、価格が高くなっているのではないか。
【発注仕様書について】
 300ページの大都市の仕様書と中小都市の薄い仕様書について、詳細な発注を行っても、入口条件と出口条件だけ与えた大まかな発注を行っても、ゴミ1トン当たりの建設単価はほとんど変わらないと思われる。ただし、大都市の方が、発注者の意図するところを請負者であるメーカーに、より詳細に伝えることが可能であり、例えば、それは「瑕疵担保」の条項を比較することでも分かる。
 また、大都市の場合は300ページのうち、地域条件を反映させた部分は少なく、23区内の他の清掃工場の仕様書と大きくは変わらない。つまり、地域条件の部分を置き換えれば、地方の施設の仕様書として採用することも可能である。
【予定価格の作成について】
 参考資料1では、同じ方式の炉の見積書であるにも関わらず、A社からD社までかなり違う。個別の設備類の価格を比べると大きく違いがあるのに、結果として、建築や設備を全部含めるとそれほど差が出ていない。各メーカーの技術の違いによる差があるということかもしれないが、適正かどうかは不明。東京23区の場合は、それぞれ独自で積算単価を持っていて、それを積算して予定価格を作成している。これは、これまでに建設した20くらいの工場のデータを整理し、それぞれの設備の基本単価の蓄積を行ったものであるので、本当に妥当かどうかという問題は別にあるが、国において、過去の事例を精査し、データベース化すれば単価表の作成が可能ではないか。
【発注の方法について】
 価格と性能の評価バランスが難しいが、技術水準を無理に合わせないで、総合的に評価する総合評価落札方式が良いのではないか。
 特記仕様書の段階で要求している条件をクリアしていれば良いので、例えば、ごみ1トン当たり何キロの蒸気が出ると書いてあり、A社は70キロで、他は85キロ出るとする。この場合、70キロであっても、要件の60キロを満たしているので、問題はないのではないか。一般競争入札の導入を考えても、それぞれの企業の独自の設計、仕様というものを前提とした制度となっている。仕様書条件をクリアすることを最低条件に、仕様書条件以外をどのように評価するかが問題となる。

2) 今後の検討方針

 資料4、資料5、参考資料1、参考資料2をもとに事務局が説明を行った。
 要旨は以下のとおり。