(別紙)
2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ブチルフェノール
当該物質は、自然的作用による化学的変化を生じにくいものであり、かつ、生物の体内に蓄積されやすいものであることが既に判明しており、平成16年に化学物質審査規制法に基づく第一種監視化学物質に指定され、毎年度の製造・輸入量の届出制、必要な場合の有害性の調査の指示等の規制の対象となっている。
平成16年度における製造・輸入量は、約120トン。
当該物質は、主にプラスチック樹脂用の紫外線吸収剤として用いられている。当該物質が使用されている可能性がある製品は、プラスチック建材や昇華転写型写真のコーティング樹脂等であるが、樹脂を硬化させる前に、樹脂の原料にあらかじめ混合されるため、当該物質はプラスチック樹脂中に取り込まれた状態で存在する。また、各樹脂内に含まれる当該物質の量は1%未満程度である。
当該物質の長期毒性としては、ラットを用いた1年間の反復投与毒性試験により、肝臓等において重篤な所見が見られ、無影響量(NOEL)は0.1mg/kg/dayであった。