報道発表資料本文


「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その5)」、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書(平成16年度)」に対する環境大臣の助言について

 2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価については、平成14年5月に「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価書(案)」に対する環境大臣意見(以下、「平成14年環境大臣意見」)、並びに「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その1)」、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その2)」、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書(平成14年度)」、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その3)」、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その4)」及び「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書(平成15年度)」に対する環境大臣助言を述べたところであり、これについては引き続き適切に対処される必要がある。この意見、助言に加え、今般、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その5)」(以下、「追跡調査報告書」)及び「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書(平成16年度)」(以下、「モニタリング報告書」)が送付されたことから、環境保全上必要な助言を下記のとおり述べるものである。

1 「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その5)」

(1)
 解体されずに残る施設や解体・撤去工事に伴う発生材の再利用先など、報告書において未確定とされている部分を明らかにしつつ、以下の措置を実施する必要がある。
[1]
 万博会場および駐車場周辺の一部沿道においては、浮遊粒子状物質が現状において高い水準であることから、工事用車両の運搬ルート及び運搬時期の分散化などの対策について実効ある具体策を、発生材の運搬先などの決定段階ごとに十分に検討し、実施すること。
[2]
 解体・撤去工事で発生する廃棄物等のリユース及びリサイクルの方法を十分検討するとともに、その検討結果を踏まえた行動計画及び環境配慮に関するガイドラインを早急に策定・公表し、それらに基づき適切に実施すること。
(2)
 追跡調査(予測・評価)は今回の報告書で最後となるが、これまでに蓄積された環境保全のための知見が将来にわたり有効に活用されていくことが、博覧会の趣旨からも極めて重要なことから、以下の措置を実施する必要がある。
[1]
 追跡調査やモニタリング調査を含めた環境保全のための知見について、解体・撤去工事後の会場跡地の管理予定者や地域住民などとの情報共有を十分に図ること。
[2]
 今後のモニタリング調査が適切になされることを含め、必要に応じて、解体・撤去工事後も会場跡地の適切な環境保全がなされるよう、会場跡地の管理予定者等と十分に調整すること。

2 「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書(平成16年度)」

(1)
 会期終了後においても、モニタリング調査計画に基づき適切にモニタリングを実施すること。また、専門家の意見等も参考にしつつ、必要に応じモニタリング項目の追加を検討し、それに基づき適切に実施すること。
(2)
 建設工事中の放流水の水質については、平成16年度においても管理目標値を超過した日が多いことから、その原因を詳細に分析した上でさらなる対策を検討し、その結果を踏まえ、解体・撤去工事中の放流水の水質管理を適切に実施すること。




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