1 平成16年度対象技術分野
平成16年度の対象技術分野は、以下の6分野とする。
[1]化学物質に関する簡易モニタリング技術分野【16年度より新規に実施】
- 技術分野の内容
環境中の化学物質のうち、特に公定法が定められていない物質等を対象とした測定を、通常実施 されている手法より簡易的に実施する技術。
- 想定される技術の例
PRTR法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)対象 物質、内分泌攪乱作用が疑われる化学物質等を対象とした抗原抗体反応技術を応用した酵素免疫法、 蛍光免疫法等による簡易分析法。
[2]ヒートアイランド対策技術分野(空冷室外機から発生する顕熱抑制技術)【16年度より新規に実施】
- 技術分野の内容
多くの建物に付帯している空冷室外機から発生する顕熱を抑制することにより、ヒートアイラン ド対策を行うための技術分野。
- 想定される技術の例
空冷室外機へ水を噴霧すること等により、水が蒸発するときの潜熱を利用して、冷却効果を高め、 室外機から発生する顕熱を抑制する技術(装置)など。
[3]酸化エチレン処理技術分野
- 技術分野の内容
製造業や医療機関等において、滅菌のために使用されている酸化エチレンガス(大気汚染防止法における有害大気汚染物質の中の優先取組物質・特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)における特定第一種指定化学物質)を浄化するための技術分野。
- 対象となる技術の例
酸化エチレン滅菌装置からの排ガスを、燃焼、酸化触媒反応、加水反応等の方法により適切に処理する技術(装置)など。
[4]小規模事業場向け有機性排水処理技術分野
- 技術分野の内容
小規模事業場(日排水量50m3以下を想定)の厨房から排出される有機性排水を処理するための技術分野。
- 対象となる技術の例
厨房からの有機性排水を、生物学的または物理化学的処理により適切に処理する技術(装置・プラント)など。
[5]山岳トイレ技術分野
- 技術分野の内容
山岳部等下水・排水管、電気等のインフラが未整備の地域において、公衆が利用する 便所のし尿を処理するための技術分野
- 対象となる技術の例
非放流式で、し尿を生物処理、化学処理、物理処理、もしくはその組合せにより適切に処理するし尿処理技術(装置)など。
[6]VOC処理技術分野(ジクロロメタン等有機塩素系脱脂剤処理技術分野)【16年度より新規に実施】
- 技術分野の内容
鍍金・金属加工業等において、金属類を脱脂、洗浄する際に利用するジクロロメタン等有機塩素系脱脂剤(VOCの一種)による排ガスを浄化するための技術分野
- 対象となる技術の例
金属類を脱脂、洗浄する際に利用するジクロロメタン等有機塩素系脱脂剤について、凝縮法等により適切に処理する技術(装置)など
2 分野別ワーキンググループの設置
1.を踏まえ、6分野について以下のワーキンググループを設置する。
[1]化学物質簡易モニタリング技術ワーキンググループ
[2]ヒートアイランド対策技術ワーキンググループ
[3]VOC処理技術ワーキンググループ(酸化エチレン及びジクロロメタン処理技術の合同)
[4]有機性排水処理技術ワーキンググループ
[5]山岳トイレし尿処理技術ワーキンググループ