平成16年4月25日
環境省地球環境局
○ | 地球観測を実施して地球のシステムを理解することは、持続可能な開発のために重要である。本枠組文書は、包括的で調整され、かつ継続的な地球観測システム創設のための「10年実施計画」(2005〜2014年)の基礎となるもの。 |
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○ | 現在の観測システムの問題点は、途上国の観測データへのアクセスの不足、技術インフラの未整備、観測データの空白域があること、観測頻度が低いこと、観測の継続が困難であること、データ利用者のニーズに則していないこと等である。 |
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○ | このような問題点を解決するため、地球観測サミット参加国の政府は、「全球地球観測システム」(GEOSS)を創設するための「10年実施計画」を策定する。「10年実施計画」では、地球観測によって得られる社会経済利益を基に、データ利用者のニーズを満たすための行動を特定し、優先付けする。 |
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○ | 地球観測は、以下に係る社会経済利益をもたらす情報を提供し、持続可能な開発に貢献する。 | |
・ | 災害による人名及び財産の損失の軽減 | |
・ | 人の健康と福祉に影響を与える環境要因の理解 | |
・ | エネルギー資源管理の改善 | |
・ | 気候変動の理解、評価、予測、緩和及び適応 | |
・ | 水循環の理解を通じた水資源管理の改善 | |
・ | 気象情報、予測及び警報の向上 | |
・ | 陸域、沿岸及び海洋生態の管理及び保全の向上 | |
・ | 持続可能な農業及び砂漠化対策の支援 | |
・ | 生物多様性の理解、監視、保全 |
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○ | 発展途上国における能力開発の取り組みを促進する。既存の国家、地域、国際レベルでの能力開発イニシアティブを基盤に、データ利用のための教育とトレーニングを実施する。 |