資料2
(1) | 国家戦略及びその点検のあり方について |
・ | 点検の方法を毎回改良していくことをまず明記すべき。点検に加え、各施策について評価を行う事が重要。そのための方法を確立することを打ち出してはどうか。 |
・ | 生物多様性の観点から各省施策の効果を評価していくことが必要。 |
・ | 施策の効果、満足度についての説明がもっとあれば、施策の意義もより見えてくるのではないか。 |
・ | 「各省の取組が十分反映されたものにする」と記述があるが、その前に「体系的な点検をする」と記述があるように、できるだけ体系的な点検に近づけていくことが重要。 |
・ | 点検は生物多様性に関する施策のバーゲンセールのようだ。持続可能なレベルを超えた開発の免罪符にならないよう、本当に効果的な施策であるか評価する必要がある。 |
・ | 一般的な事業を生物多様性国家戦略の方向で実践できるかがまだ見えていない。それをどう点検するか、きちんと考えておくべき。 |
・ | 環境保全型農業の取組については、農薬の削減量などその効果について積極的に把握し、評価する必要がある。 |
・ | 個票については、各省の取り組みが十分に反映されるよう工夫する必要がある。 |
・ | 個票に記載されている各省の施策が、わが国の生物多様性の3つの危機のどれに対応したものであるのか、わかりやすくする必要がある。個票の記述欄が多すぎて、主旨が読み取りにくい。 |
・ | 審議会以外の外部評価を取り入れることができないか。そのような新たな仕組みをつくることにより、ある程度評価の方向性が出るのではないか。 |
・ | 地方自治体の生物多様性保全のための取り組みについても評価できないか。 |
・ | 企業も含め、民間の活動も増えており、このような取り組みを取り上げることも必要。その動きを支援することが大切。 |
・ | NPOの視点をどのように戦略に反映するのかという検討も必要。 |
・ | 5年間で点検し、見直しができるのか疑問。生物多様性の問題は長期的な課題であることを前提とすべき。 |
(2) | 各省庁が実施している生物調査について |
・ | 各省庁が実施する生物調査についてデータのシェアができるよう各省庁が連携できないか。将来的には、国民が、地域ごとに各省のデータを横断的に見ることができるようにすることが必要。 |
・ | 省庁間の連携は望ましい。調査結果の一元化が重要。 |
・ | モニタリングを活かすために、統合再編をしてうまくやっていただきたい。 |
・ | 国が直轄管理している場所以外の調査データについても、とりまとめることが必要ではないか。 |
・ | 陸域について調査はずいぶん行われているが、海域については、同じ精度で行われているものがない。今後、海域の調査についても本格的に取り組んでいくことが必要。 |
・ | 河川調査について、中流だけではなく、上流も含めた総合的な調査が必要。 |
・ | 都市緑地や、学校林および校庭などの環境教育の場においても調査が必要ではないか。 |
・ | 生物調査を通じて、生物多様性の普及啓発や環境教育の効果が大きい。調査のやり方を各省で工夫し、地域の拠点となるよう取り組んで欲しい。ついては、大学などの活用も検討されたい。 |
・ | 「生物調査」は「環境調査」とし、化学的調査も含めるべき。地道な調査が重要。また、「長期的」と書き込むべき。 |
・ | 教育者サイドの意識の向上も重要。 |
・ | 教科書の記述の充実や、環境省において教材を作成するなど、教材の整備も重要。 |
(3) | 国家戦略の普及啓発、環境教育および人材育成について |
・ | 生物多様性条約や国家戦略についていまだ知らない人も多い。省庁間の協力をアピールし、普及啓発を行うことが重要。 |
・ | その際、「自然再生」、「外来種問題」、「トキの絶滅」など個別の問題として捉えるのではなく、総合的なものとして普及啓発を行うことが重要。 |
・ | 人工林の生物多様性確保の目標がわかりにくい。各現場レベルでの国家戦略の周知は十分ではなく、各現場が生物多様性の重要性を理解できるように、具体的にこれを示すことが必要。 |
・ | 生物多様性を目的とした事業だけではなく、日常的な様々な事業に自然環境保全の視点をいかに盛り込むか検討すべき。 |
・ | 事業の実施に当たって、生物多様性の観点からチェックリストのようなものがあればかなり目が届くようになるのではないか。 |
・ | 学校における環境教育は非常に重要。知識のみではなく、個々の意識に響き、行動となることが大切。 |
・ | 教育者側の意識の向上、学校の運営上の配慮も重要。 |
・ | 自然再生については実際に事業を行う技術者の育成が大切。 |
(4) | 生物多様性と生命の畏敬 |
・ | 生物多様性の保全に取り組む一方でわれわれは生物を殺しているのではないか。例えば、自然再生を行うことにより現在生息している生物を殺すことや、移入種の駆除が考えられる。この矛盾についてどうやって説明していけばよいのか考える必要があるのではないか。 |
・ | 日常の様々な事業において、生物多様性という問題をどう考えるのかという視点を整理しない限り環境教育の場で生物多様性を教えるのは難しい。 |
・ | 健全な生態系との関わりの中でのみ人間が生きていくことができることを考えれば、生物多様性がなぜ大切かということは、生死の問題としてとらえることができる。 |
(5) | その他 |
・ | 今後の点検方法とは別に、点検結果の書きぶりについても、審議会の意見を述べるべき。第1の危機に対する対応として自然再生に偏りすぎている。今ある自然環境の保全対策についても記述すべき。 |
・ | 今までの生活とは違うというものを示して巻き込んでいかなければ、市民レベルでの生物多様性の説得は難しい。例えば、生物多様性について市民に浸透するためにはレジャーなどの楽しみについても規制するなどの取り組みが重要。 |
・ | 自然再生について、法律に則らない取組は、戦略に沿ったものになっているかのチェックが必要。 |
・ | 持続可能な社会の構築のためにはまず、持続可能な文化が必要なのではないか。 |